鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

特定外来生物に関心を

2018年10月06日 | 議会活動

平成30年10月6日(土)

 

 特定外来生物が国内各地に広がり、国内の在来種にも大きな影響を与えています。この問題については、先日の県議会9月定例会の一般質問項目として取り上げるつもりでしたが、ほかの質問を優先し取り上げられなかったので、少し触れてみたいと思います。

 

 最近の新聞などの報道に取り上げられるのが、外国船などの貨物に混入して港湾やコンテナヤードなどで見つかる、「ヒアリ」や「セアカゴケグモ」などの人間に害を及ぼす害虫です。これらに刺されて治療が必要となった事例は、つい最近でもありました。

 

 静岡県でも特定外来生物の問題解決に取り組むため、リーフレットを作成し、県民に広く認識していただけるよう、広報活動を行っています。このリーフレットを読むと、私たちの生活の周りに数多くの外来種が存在していることがわかります。しかし、古くから目にしてきたことから、在来種であるような勘違いも生じていますし、在来種と近似したものもあり、意識していないとその区別は簡単なものではありません。

 

 県の資料を引用すると、「外来生物」の定義は、人間の活動により本来のすみかからそうでない場所に連れてこられた生物をいい、動植物全般に該当するものがあります。その中で、特に自然界への影響が大きいと心配されるものを、「特定外来生物」といい、法律によりその取り扱いが厳しく制限されているというものです。

 平成30年1月現在、国内には約2,000種の外来生物がいて、そのうちの146種が「特定外来生物」に指定されています。日本に入ってくるルートは先ほどもヒアリなどを例に触れましたが、大きな社会問題となっているのが、ペットとして飼っていたもののそれができなくて放置し、増えた例は少なくありません。カミツキガメなどはその代表例で、「日本の侵略的外来種ワースト100」になっています。

 

 一般生活の中で在来種と区別がつかなくなったものには、カダヤシ(メダカと混同)、アメリカザリガニなどがあり、カダヤシは蚊の幼虫であるボウフラを食べて防虫効果を期待し輸入されたものですが、在来種である黒メダカよりも生存環境が厳しくても生きていけることから、私の経験上、最近ではメダカもどきを10匹捕まえたとして、そのうち9割近くはカダヤシと見ています。その分、黒メダカを見ることは極端に少なくなりました。

 

 アメリカザリガニは食用として輸入されたもので、私でさえ幼少期から身近に感じていましたが、彼らは水質が悪い環境でも、例えばドブなどで生息できますが、在来種の川エビなどは水質が悪い環境では生息が困難で、今ではほとんど見ることができなくなってきています。

 

 植物も、水槽などの水の浄化に役立つとして利用されているオオフサモなどは、繁殖力が強く、私の地元である富士市南部の水田地帯には、驚くほどのオオフサモに覆われた水路が多数存在します。そのほか、富士山のような高山の植物にも影響が出ることが危惧されています。

 

 日本の自然環境に将来にわたり大きな影響を与えたり、人間や農業などに被害を及ぼす特定外来生物を放置することは、大きな社会問題として理解すべきです。

 そこで県では、特定外来生物をこれ以上増やさないことや、これらを駆除するために県民に対して呼びかけていますが、県民の認知度は低いといわざるを得ません。

 

 私も、近いうちに予定されている、子ども向け環境教育の中で、この課題について触れ、考えることから行動に移せるような取り組みを計画しています。

 

 ふじのくに特定外来生物対応リーフレットは、静岡県のホームページから見ることができます。


    https://www.pref.shizuoka.jp/kankyou/ka-070/wild/documents/shizuoka-leaflet-invasive-alien-species.pdf





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