平成27年9月4日
第68回静岡県警察柔道・剣道大会が、静岡市北部体育館で開催されました。
(開会式の様子)
(来賓として呼んでいただきました)
(背負い投げ。一本?)
(俊敏な動きを目で追うのはなかなか難しい)
参加者は、県内各警察署、機動隊、県警本部の各部、警察学校などから選抜された精鋭達です。柔道・剣道とも、団体戦ではチーム内の年齢に幅がありそうですが、個人戦では男性若手警察官の部、女性警察官の部に分かれています。
会場に入るとさすがに警察官の集団だけに、規律正しく、きびきびとした身のこなし方に圧倒されました。県民の治安を守るために日々鍛練を重ねている力強さが伝わってきます。
主催者は県警本部で、県警本部長を大会会長に、警務部長が大会副会長、各部長、政令市や沼津警察署長が大会参与を務めました。来賓は、県議会議長、公安委員長、県議会文教警察委員会委員、また、柔道・剣道界の県代表などです。
県警本部長の挨拶では、柔道・剣道が警察官の基本であり、スポーツとしてだけでなく、職務を執行する上での未然事故防止に役立つことに触れました。犯人逮捕や職質などで暴漢に襲われることもあり、毎年、何人かの警察官が負傷しています。また、女性警察官については、産休明けに警察官としての身構えを整える意味でも重要だと説明していました。
公安に委員長は、最近の犯罪抑制について、県民と協力をしながら検挙率が向上している。望まれる警察官像は、「親切で優しい。犯罪に対しては強い意志と体力で望んで」とエールを送りました。
配布されたプログラムをめくると、「警察術科十徳」という表記が目に飛び込んできました。初めて目にしましたが、警察官の武道に取り組む基本姿勢が明記されており、他では目にすることがほとんど無いので、以下にその内容を載せました。警察官を理解する上で参考になろうかと思います。
警察術科十徳
1. 強い執行力の確保
訓練により、県民の生命、身体、財産を守り、被疑者を逮捕・制圧する強い執行力が確保され、自信を持って職務執行に臨むことができる。
2. 受傷事故の防止
訓練により、周囲の状況に素早く反応する敏捷性が養われ、不意の攻撃などを瞬時に交わすことができる。
3. 職務に対するやる気の醸成
訓練により気力が錬成され、日常業務へのやる気はもちろん、困難に立ち向かい職務目的を達成する精神力を養うことができる。
4. 明るく活力ある職場の実現
道場において、階級、係、立場を超えて、共に汗を流すことにより、良好な人間関係が醸成され、組織目的に向かって邁進できる融和・信頼の絆を深めることができる。
5. 不適正事案・不祥事案の防止
訓練により、「心を正し、身を正し、態度を正し、行いを正す」術科の基本態度を体得することは、不適正事案・不祥事案の抑制につながる。
6. 市民応接の向上
道場において相手に礼節の心を形で示すことを学ぶことにより、言語動作や服装態度にも常に礼を怠らない豊かな広い心で、市民との応接をすることができる。
7. 地域住民の信頼感・連帯感の醸成
住民は署の道場・屋上での訓練の掛け声を聞き、また各種大会での警察官の活躍を知り、警察官は全員武道に長けた猛者であると力強さを感じ、頼もしく思う。また、柔・剣道教室での指導は、青少年健全育成に資することはもとより地域住民との連帯も深めることができる。
8. 犯罪の防止
術科訓練に裏打ちされた、逞しい警察官の姿は、犯罪を企てようとする者に対する無言の威圧となり、犯罪の抑止につながる。
9. 判断・決断力の養成
訓練において「知性・感情・意志などを具体的状況に正しく対応させる力」や「直感力」が養われ、機敏な判断、決断ができる。
10.健康の増進
自己の体力にあった訓練を継続することにより、健康の増進が図られ、警察活動や、日常生活の基盤となる基礎体力の維持向上にもつながる。
普段見ることのできない、警察官の一面を見ることができました。
今年はいつ大会がありますか?