令和元年6月23日(日)
静岡県富士山世界遺産センターで開催中の企画展、「富士山の女神かぐや姫」を視察してきました。富士宮市にある世界遺産センターと富士市にある富士山かぐや姫ミュージアムとの共同企画となります。開催期間は6月15日から8月18日までです。
(企画展を開催中の静岡県富士山世界遺産センター)
企画展のタイトルの説明をすると、私たちが一般的に知っている「かぐや姫」は、竹から生まれたかぐや姫は最後に月に帰るという竹取物語を思い浮かべると思いますが、私の住む富士山周辺では、かぐや姫は月ではなく富士山に帰るという物語が伝わっています。富士山の神様であったということになります。
この物語は、「富士山縁起」という富士山信仰に関わる寺社の縁起書などに記されており、私の住む富士山南麓周辺が舞台となり、多くの伝承地が残されています。富士山が世界遺産に登録され、世界遺産センターが設置されることになったことで、富士山関連の全ての情報がここに集約され、発信されるものと想定していましたが、この富士に伝わるかぐや姫伝説は、本家である富士市の博物館をリニューアルし、富士山かぐや姫ミュージアムとして、関係文献などの資料を集積し、発信しています。
私の住む地元が、かぐや姫が生まれ育った場所としてこれらの伝承地の中心にあり、地域ではまちづくりの一環として30年近く前からこの魅力発信を続けてきました。私は当初からその取組に参加し、地域を代表するかぐや姫伝説を継承するイベントとなった「姫名の里まつり」の命名者です。
この企画展では、富士山に帰るかぐや姫の物語を紹介し、どのようにこの地域に伝わったのかなどを、これらの元となった「富士山縁起書」を数多く残した富士市今泉にある密教寺院「富士山東泉院」の存在に注目して関係資料が展示されています。
本家のかぐや姫ミュージアムには何回も訪れていますが、世界遺産センターとの共同企画そのものが初めてということで関心を持って視察し、企画展のために特別用意された資料やその展示方法で、改めて知る情報も少なくありませんでした。
世界遺産センターとかぐや姫ミュージアムの連携と相乗効果で、富士山の魅力は益々高まると期待しています。
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