いろいろな分野で、巨匠と呼ばれる方々がいますが、アニメの世界において、巨匠とされているある方の作品について、少々疑問に思うことがあります。それは声優さんです。
どうもしっくりこないというか、その方の作品が名作と呼ばれる割には、声優さんの演技に張りを感じないのです。ただ、私も素人なので、「そういうもの、こういう作風が名作たる所以なんだろう」と思うようにしていましたが、ついこの間、この話を友人としていたら、その友人も私と同じように思っていたと言うので、少し考え直してみました。
その方の昔の作品は、声優さんの演技にそれほど違和感を覚えませんでした。その方の名前が売れて、注目を浴び始める頃に、何となく異質なものを感じるようになるのです。そして、友人と話しているなかで、僕が声優さんに違和感がある作品のキャストには、いわゆるテレビタレントが多く起用されていることが分かりました。
-なるほど、そういうことか-
テレビタレントに才能がないとは言いません。テレビタレントのなかにも、声優としての才能に溢れている方々もいらっしゃいます。ただしそれは、すべてのテレビタレントに共通して言えることではないと思います。
テレビタレントを起用すれば、テレビ的にも話題になるでしょうし、いろいろな関係からプロモーションをかけやすいといった事情があるのかもしれません。けれども、真の意味で、名作を生み出すための論理とは違うように思えてならないのです。
いろいろな理由や事情があるので、これをもってして、その「巨匠」の方を責めるつもりなど毛頭ありません。せっかく素晴らしいアニメを作っても、広く知れ渡ってくれなかったら、それはそれで残念に思うはずです(「感動のすごいアニメ」参照)。
ただ、だからといって、広く名前が知れ渡ったアニメやそれを生み出した方に対して、手放しに「名作」、「巨匠」と言って、褒め称えるだけというのも違うような気がするのです。
そして、あらためてアニメにおける声優さんの仕事は偉大だと思うのでした(「何か出たココ!」、「声優をナメちゃいかん」参照)。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます