常識について思うこと

考えていることを書き連ねたブログ

カオス世界の読み取り方

2008年03月22日 | 人生

私は、一般的に予測不能とされているカオスの世界でも、非常に大きな視野で捉えていけば、その流れを掴むことができるし、その流れに沿った予想や予測は十分に可能ではないかと思っています。カオス世界が、予測不能に陥ってしまう原因は、無数の外的要因が存在するためであり、それらひとつひとつについての計算を行うことが、極めて困難だからです(「予測不能なカオス社会」参照)。

たとえ、非常に複雑な計算に成功したように見えたとしても、実際にそれらの計算に使われている値は、あくまでも仮定の値に過ぎません。突き詰めていけば、それらの値も外的要因によって影響を受けることになっており、その結果、計算全体が狂う可能性があるのです。その誤差が微小であれば問題ありませんが、カオスの世界においては、それがどのような影響を及ぼすかは計り知れず、非常に大きな誤差を引き起こす可能性があるという点で、大変厄介なのです。

したがって、カオス世界を紐解いていくには、いかに外的要因を排除するかということが重要になってきます。外的要因を排除するというのは、外的要因を切り離すことではありません。外的要因と考えられるものを、自らの視野のなかに取り込んでいくということであり、それだけ広い視野を持つということです。そして、それは絶対に中途半端であってはなりません。カオス世界を読み取るためには、ひとつの取りこぼしもあってはならないのです。ひとつでも外的要因を残してしまっては、その影響により、せっかく視野のなかに取り込んだ世界も、その外的要因の影響を受けてしまい、結果として、どのように変化していくかが読めなくなってしまうからです。

難しいことだと思います。しかし、実に単純です。限りなく大きな視野を持つだけのことです。そこから導き出されて見えるものは、いかなる要因からの影響も受けない普遍的なものとなります。

これが見えるようになると、その大きな流れのなかで、いくつかのチェックポイントが分かるようになります。そして、そのチェックポイントは、その視野に含まれるすべての要因が通過するようになるということに気付きます。

この大きな視野のなかから、チェックポイントを見定めるということが、私が言う「将来を予見する」ということです。限りなく大きな視野から見えるものが、外的要因からの影響を受けないとするならば、その大きな視野から見えるチェックポイントだけは、間違いがないのです。そして、そのチェックポイントに行き着くまでの間、その内側にあって、互いに干渉を及ぼし合っている無数の要因たちは、極めて不規則に見える振る舞いを見せますが、そのチェックポイントだけは通っていくことが確実なのです。このことこそが、「この世界を予見する」ことであると思います。

これができるようになることで、いろいろな効果が生まれます。例えば、あまり目先のことで、ふらつくようなことがなくなります。チェックポイントに辿り着くまでの間は、目の前でいろいろな現象が起きます。しかし、最終的にどうなるかが分かっていれば、それらひとつひとつに動揺することなく、落ち着いて行動することができるわけです。(その他の事例については、このブログ全体を通して述べています)。

さて、ここからは、完全に私の個人的な宇宙観になります。こうした宇宙観は、誰から教えられて体得するものではありません。各個人が、人生を通じて、自問自答を繰り返していくなかで、それぞれが発見していくものだと思うので、あくまでも参考程度に読んでいただけたらと思います。

私にとって、究極に広げた視野から見えるものは「生と死」です。これは、単に私たちのような生命に限らず、宇宙そのもの、つまり「宇宙も生まれ、死ぬ」という意味も含めてです。

この世界全体は、「生きよう」とするものの力強い意思と、「生きられない」という厳しい現実との狭間にあり、それらが交差しながら成り立っていると考えます。そして、それらは大きく交差をしながら進んでいます。このカオスの世界において、その交差するポイントがどこになるのかを見定めていくことで、全体がどこに向かっているのかを掴むことができるのではないかと思うのです。教育、政治、国家、経済、医療、エネルギー、科学、宗教、地球、宇宙、人類、生命・・・、この世界のあらゆる事象は、落ち着くところに落ち着くでしょう。

地球の危機、人類の存亡・・・。そんなことが、現実の切実な問題として、議論されるようになってきました。大きく不安を感じる方々も、たくさんいらっしゃると思います。しかし、私は大丈夫だと考えています。この大きな問題は、ひとつの大きなチェックポイントに過ぎません。現在、まったく不規則で、バラバラに動いているように見える世界も、すべての事象が、いずれこの大きなチェックポイントを突破して、次の開かれた世界に抜けていくのだと思います。

それが、私の目から見えているヴィジョンであり、カオス世界から読み取っていることです。

コメント
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