ひよりの音楽自己満足

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Electric Asturias ELEMENTALS

2015-01-01 15:33:28 | 新月・Asturias系
“日本のMike Oldfield“と称えられる、マルチミュージシャンで作曲家の<大山曜さん>。大山さんは1987年に多重録音を駆使した自身のユニット<Asturias>を立ち上げます。透明感のある瑞々しいサウンドの素晴らしい作品群は国内のみならず海外からも高い評価を得たのですが、スタジオアルバム3枚を発表し、93年に活動休止してしまいます。その後、スタジオ・ミュージシャンや作曲・編曲家としてゲームミュージック等のお仕事もされていた大山さんですが、2003年にアコースティックのバンド<Acoustic Asturias>を結成されて再始動。2004年にミニアルバム、2006年にフルアルバムを発表し、ライブも行い、ファンを魅了されて。
 そしてそのアコアスと同時進行で2008年に15年ぶりとなる<Asturias>名義のアルバム「樹霊/In Search of The Soul Trees」を発表されます。さらにそのアルバムのレコーディングの頃から“ロックをやりたい”と構想を練っていたというエレクトリックのAsturiasが具現化しはじめ、2008年9月頃にHPにメンバーを募る記事が掲載され、そして集まったところでリハを重ねられて、ついにあらたなユニット<Electric Asturias>が誕生!メンバーは大山さんの他、ヴァイオリン奏者<テイ・セナさん>、ドラマー<田辺清高さん>、ギタリスト<平田聡さん>、そしてアコアスの盟友、キーボード奏者<川越好博さん>の5人編成です。
 お披露目ライブが2009年12月5日に行われ、翌2010年4月にはなんとポルトガルで開催されたプログレフェスに出演。早くも世界デビューされました。で、ライブを重ねて曲を練り、2011年9月にデビューアルバム「FRACTALS」が発表されました。その後2013年5月にアメリカで行われたプログレフェスに出演されて絶賛され、翌2014年4月にはアメリカマイアミ沖で豪華客船で行われたプログレフェスにYESやUKなど、世界に名だたるビッグバンドとともに出演されて、セレブなプログレファンを魅了するなど、ワールドワイドで活躍されて。
 そして2014年12月にこれまでのライブで練ってこられた新曲の数々を収めたこの2ndアルバム「ELEMENTALS」が発表されました。プログレの王道である組曲もおさめられたこのアルバム。壮大で神秘的で美しく、かつ鋭角的なサウンドを期待してしまうとっても素敵なジャケット、しばし見とれてしまいました。自分は12/6に行われたレコ発ライブの先行発売で購入しましたが、その際にこのサイン紙を頂きました。
 アルバム1曲目は「DEADLOCK TRIANGLE」。スリリングなテクニカルユニゾンとゆったりとのびやかで美しいフレーズが交互に。中盤ではエモーショナルかつテクニカルなギターソロ、エレガントかつテクニカルなヴァイオリンソロが。
 2曲目は「TIME TRAVELER/時を支配する人々」。ゆったりとはじまって、しっとりと美しくドラマティックに。中盤ではピアノのテクニカルなソロと、ギターのテクニカルなソロの掛け合いソロバトルがスリリングに。
 3曲目は「TANGRAM PARADOX」。Gentle Giantへのオマージュ曲。パワフルなリズミカルリフが躍動感たっぷりにスリリングに、しかも爽やかに。ピアノとオルガンの音色がとっても印象的に感じました。終盤では綺麗なピアノリフからヴァイオリンの美しい音色がのびやかに。
 4曲目は「HONEYCOMB STRUCTURE」。シンセの鮮烈なリフからダンサブルな感じでヴァイオリンが優雅に奏でて。中盤ではエレガントな感じのピアノソロ、パワフルなドラムソロ、シンセ風サウンドのテクニカルなギターソロが。
 ここからが組曲「SUITE OF ELEMENTAL」です。
 5曲目は「.UNDINE -水の精霊-」。ピアノの無機質なリズムからヴァイオリンが冷たく美しく、かつ寂しげに奏でて。中盤ではヴァイオリンがクラシカルに優雅に奏でて。その後パワフルなスネアリズムからギターのテクニカルなソロが。そして力強くダイナミックに。
 6曲目は「.SALAMANDER –火の精霊-」。スリリングでダイナミックなリフからシャッフルモードで躍動感たっぷりにリズミカルに。めっちゃロックしてて超かっくいいっす!聴いていて力がみなぎってくる感じがします。中盤ではピアノの綺麗なリフからのびやかにドラマティックに。その後シンセとギターのテクニカルなソロが。
 7曲目は「.SYLPHIDE -風の精霊-」。風の吹く音からしっとりと寂しげにはじまって、ストリングスサウンドが重厚に響いて。これを聴くとAsturias曲をフルオーケストラで聴きたくなってしまいます。その後ダイナミックなリフからのびやかにドラマティックに雄大に。中盤ではエモーショナルなギターソロ、叩きまくりのドラムソロが。
 8曲目は「.GNOME -地の精霊-」。ピアノの無機質なリズムからのびやかにはじまって、リズミカルなリフからダイナミックなブレイクがスリリングに。中盤ではヴァイオリンがゆったりと美しく奏で、UNDINEのフレーズも。
 テクニカルでやや複雑な展開もあるも、耳に残る美しいメロディも多く、時にスリリングにエネルギッシュに、時にしっとりと繊細に奏でられて。プログレの王道を継承しつつも、さらに進化させて、ハードなAsturiasサウンドを楽しませてくれる素晴らしいアルバムですね。今回は特にピアノとオルガンの音色、そして力強いヴァイオリンの音色が強く印象に残っています。次のライブ日程が決まるのを楽しみにしています。また、現在レコーディング中の多重録音Asturiasのニューアルバムも待ち遠しいっす。

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