ひよりの音楽自己満足

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08.10.5 Flower Travellin' Band

2008-10-07 23:30:04 | ライブレポ ROCK
◇ 2008.10.5 日比谷・野外音楽堂
<J-ROCK LEGEND>
 今年2008年は70年代に日本ロックの礎を築いた偉大なるロックバンドがいくつも復活し、その勇姿を、生き様を<J-ROCK REGEND>と題したイベントで魅せてくれています。これまで観たなかでは4月にJCBホールで<四人囃子><クリエイション>。5月には日本ロックの聖地とも言える日比谷野音で<めんたんぴん><紫><頭脳警察><ブルース・クリエイション>。そして今回、同じくこの野音で伝説のバンド<フワラー・トラベリン・バンド>そして<ジョニー・ルイス&チャー>が!

<フラワー・トラベリン・バンド>
 当時“ロックは英語で”と提唱し、<フラワーズ>を率いていた日本ロック界の重鎮<内田裕也さん>が”世界で通用するバンド”をと自らのバンドを発展させプロデュースしたのがこの<フラワー・トラベリン・バンド>。メンバーは、元フォーナインエースのヴォーカリスト<ジョー山中さん>、元ビーバースのギタリスト<石間秀機さん>、元タックスマンのベーシスト<上月ジュンさん>、そしてそのフラワーズのドラマー<和田ジョージさん>の4名です。70年にサバスやクリムゾンなどのカヴァー曲を収録したアルバム「Anywhere」を発表して、カナダへ。そこで活動して評価を得てアメリカのレコード会社と契約し、アルバム「Satori」をアメリカとカナダで発表。成功をおさめたあと72年4月に帰国して全国ツアーを敢行し、73年にはアルバム「Make Up」を発表するも残念ながら解散。その後はメンバーそれぞれに活躍されますが、2007年暮れにメンバー全員が還暦を迎えたこともあり、単なるノスタルジィではなく、新たなスタジオアルバムを発表し、再び世界を目指すという挑戦者精神の完全復活宣言。(ちなみに石間さんはこの復活では、自分はシターラを演奏するとメンバーに伝えたとか) 今回の復活では70年代もサポートキーボーディストとしてバンドを支えた<篠原信彦さん>が正式にメンバーとして迎えられ、5人編成でスタートです。 まず2008年7月のフジロックフェスで復活ライブを。そして9月に実に35年ぶりとなるニューアルバム「We Are Here」を発表し、全国ツアーを開始。今回の日比谷はその第1弾再始動ツアーの締めです。

 17時30分に前座が終わってセットチェンジ開始。まずステージ左に家具調のオルガン&レスリーを載せたキーボードセットが。そしてステージ中央には白のタムいっぱいのワンバスドラムセット。ステージ右には小さなギターアンプとブラウンボディのシターラが。そしてドラム左側にベースアンプ、ドラム前にパーカッションセットが配置されました。
 17時50分ころ、ステージが明るくなっていきなりナレーションが。「おまたせしました。<フラワー・トラベリン・バンド>もうすぐ出ます。FTBと言えばこの人を紹介しなければなりません。Mr,ユウヤ・ウチダ!」って。そして内田裕也さんが「Rcok’n roll music」にのって登場!大拍手大歓声で迎えられます。黒スーツにグラサンに真っ白のロングヘアー、ダンディでかっくいいっす。しかも生き様の凄みというかオーラを感じますね。「Yeah!」ってシャウトを一発キメて。そして・・・「1968年、日比谷でスタートした<フラワー・トラベリン・バンド>・・」って当時のお話を。1972年に凱旋帰国したものの、1万人収容の東京体育館に1500人しか入らなかった、とか。当時日本はフォーク全盛で、ジーンズに高ゲタ、腰にタオルをぶら下げて♪結婚しようよ~って歌ってたって。「あれから何十年、彼はいま“アルマーニ”を着ておられます」って。爆笑です。
 ここで、最近発売されたジュリアン・コープさんの「ジャップ・ロック・サンプラー」という本を紹介。で、“日本のロックの歴史の中で<フラワー・トラベリン・バンド>が№1である”って書いてあったことにふれて。もちろんお客さん大拍手です。
 「今日はメンバーも充分なリハーサルをして、完璧な精神状態で・・・気合はいってます。どうぞみなさん歴史的な瞬間を一緒に楽しんでください」「それじゃ、いいか!Ladies & Gentlemen, Boys & Girls, Please Welcome, This is Flower Travellin’ Band!」って裕也さんが紹介していよいよメンバー登場!大拍手大歓声で迎えられます。

 みなさんウォーミングアップのあと、ジョーさん、一発シャウトをキメて、「36年ぶり、日比谷、みんな楽しんでくれ!」って。
 1曲目は「Make Up」。オルガンリフからはじまるパワフルなハードロック。リズムチェンジも転調もあってかなりプログレしてます。シターラソロもオルガンソロもかっくいいっす。
 ジョーさんは黒のジャケットを羽織って長い髪を振り乱して。ジュンさんは黒のベースを抱えて、黒のベストに白シャツでダンディにキメて。石間さんはナチュラルボディのシターラを操って、ノースリーブの黒のロングコートにグラサンに黒の帽子でシブくキメて。ステージ後方のバックには炎の映像が。

 2曲目はニューアルバムから「What Will You Say」。ラテンパーカッション的なドラムからはじまってピアノのパワフルなソロ。そして曲へ。ミドルテンポのファンキーな曲です。間奏ではシターラソロ、エンディングでは再びピアノソロが。
 続いて3曲目はニューアルバムからタイトル曲の「We Are Here」。シターラのソロから曲へ。アップテンポのビートの効いたノリのいい曲。間奏ではシターラソロが。

 「Woo!こんばんは!」「35年ぶり、再始動です」「えー、思えば、30数年前、この日比谷のコンサートで、○○○○が14-5人、角材とヘルメットで武装して“ロック粉砕!”となだれこんできたけど、それを返り討ちにして。」「もしそれが今回あったとしても、同じ結果です」って。凄いっす。
 ここでジョーさん、メンバー紹介を「キーボード、篠原信彦!」「ベース、ジュン小林!」「ドラムス、ジョージ和田!」「シターラ、ヒデキ石間!」大拍手大歓声です。そしてジョーさん、「今年からまた、夢の続きということで、世界に再チャレンジします。応援してください」って。再び大拍手大歓声!

 4曲目は「Woman」。スローテンポのヘヴィブルーズです。ジョーさんの情感あふれる声に感動。間奏のオルガンソロ、終盤のシターラソロも泣きのフレーズで、最後にジョーさんがロングシャウトをキメて。すると会場からどよめきが。もちろん大拍手大歓声です。いや、マジ凄いっす。鳥肌モノ。

 「どうもありがとう!」ってジョーさん。「Thank You!どうもありがとう!全員60代だぞ!」って。 ベースのヘヴィなリフからはじまる5曲目は「dYE-jobe」。ミドルテンポの民族音楽的な、ちょっぴりアフリカンな、大地を感じるパワフルな曲。聴いていると力がみなぎってきそうです。ドラム大活躍!間奏は逆回転風音色のシターラソロで、終盤にはドラムソロ、そして再びシターラソロ。
 開演からポツンポツンときてた雨がここにきてポツポツと降りだしたもので、濡れないうちにここでレインコートを着て、バッグにビニール袋をかぶせて雨対策です。

 「Thank You!どうもありがとう!」「ここ日比谷は、ほんとにオレらにとっては思い出の、日比谷野音です」「今年の1月、再始動しようってことになって、そして6月7月とカナダでレコーディングをしまして、新しいアルバム<We Are Here>が出来上がりました」「また来月、New Yorkも決定しています。そして12月はまたカナダ、そしてまた、夢を追い続けて“世界中を旅するバンド”となりたいと思います」って。大拍手大声援です。「雨もポチポチきたけど・・・いきます!」

 鈴とシターラのヴァイオリントーンと美しいピアノの音色からゆったりとはじまった6曲目は「The Sleeping Giant (Resurrection)」。壮大なスケールを感じる、目の前に広大な自然の美しい景色が広がるネイチャーソングですね。Down to Earth感覚かな。間奏はシターラのソロです。が、バックのピアノ&シンセもすっごいいい音ですね。フェードアウトでFin。
 「Woo!Thank You!」ってジョーさん。続いて日本的なキーボードのフレーズからシターラの泣きのフレーズが。7曲目は「Over & Over」。ゆったりとした力強いバラードです。ジョーさんの情感こもったヴォーカル、いいですねぇ。間奏はキーボードソロ、終盤はシターラソロ、そしてジョーさんのシャウトも。
 「Thank You!」「Rock’n Roll!」ってジョーさん。はじまった8曲目は「Don’t Touch My Dreadlocks」。アップテンポの明るく軽快で爽やかなポップスです。心がウキウキ♪してくる朗らかな曲ですね。軽やかなピアノ、いいですねぇ。そしてシターラのソフトなトーンに合ってますね。

 鈴の音が鳴って、静かにシンセの荘厳なサウンドが響いて、そしてシンバルロールが。幻想的なイントロダクションです。そしてヴァイオリントーンのシターラの音色がそこに加わって。9曲目は「Love is…」。ゆったりとおだやかにはじまる曲。中盤からはアップテンポになって、ホンキートンク調のピアノをバックにシターラのソロが。
 「ノってるか!」「日比谷、ノってるか!」ってジョーさん。すると衝撃的なリフが響き、そしてオルガンのリフとピアノのダークなサウンド、そこにシラーラのダークなリフが。10曲目は「Slowly But Surely」。ミドルテンポのミステリアスな雰囲気の曲調。ジョーさん、ハイトーンシャウトがキツそうです。

 「Yeah!」ってシャウトするジョーさん。すると♪ドン・ドドン・ドン~ってドラムがリズムを叩いて、そしてあのスピチュアルなシターラのフレーズが。本編最後11曲目はおまちかねの「SATORI part2」。それまで座って聴いていたお客さんもここで大部分立ち上がって。ジョーさん、ハイトーンシャウトがキツそうですけど、やっぱこの迫力は凄いっす。ジョーさん、太鼓を持って叩きながら客席最前列へなだれ込んで、そしてお客さんに手拍子を促して。間奏はシターラの逆回転風サウンドのソロ。ラストは盛大にFin。
 「Woo~~~h!Thank you!」ってジョーさん、ロングシャウトを一発キメて、そしてステージ袖へ・・・もちろん場内はアンコールを求める手拍子が鳴り響いて。

 少ししてメンバー再びステージに登場!大拍手大歓声で迎えられます。「どうもありがとう!」ってジョーさん。「え~、ほんとに、35年ぶりという再始動にこんなにたくさん集まってくれて本当にありがとう!」「そして、今日オープニングをやってくれたジョニー、ルイス、チャー、どうもありがとう!」「そして、この人が居なければフラワー・トラベリン・バンドは存在しないと思います。内田裕也さん、どうもありがとう!」「篠原信彦!ジュン小林!ジョージ和田!」「えー、ほんとに・・・今日は・・・胸がいっぱいです、どうもありがとう!」ここでジョーさん、感極まって目頭をおさえています。「どうもありがとう!嬉しいよ、ほんとに!」「これからも・・・世界を目指してがんばります!どうもありがとう!」って。ジョーさん、かっくいいっす!もちろん大拍手大歓声!

 風の吹き荒れる音が響いて、そして衝撃的な耳をつんざく爆音が。そしてシターラの不気味なフレーズが響いて。12曲目は「Hiroshima」。ミドルテンポのダークな曲。うねる歌メロ&シターラのリフ。苦しみが伝わってきそうな曲です。中盤からベースリフとともにテンポアップして激しくパワフルに。シターラのソロ、めっちゃヘヴィです。そしてオルガンのアグレッシブなソロ、続いてドラムソロ。そしてベースソロ。ラストは再びシターラのワウの効いたソロが。

 「Yea~h!」ってジョーさん、一発シャウトをキメて。すると石間さんがシターラでトーキングサウンドを。♪アリガトウ~って。そしてはじまったオーラス13曲目は「Will It」。ミドルテンポのヨコノリのちょっぴりファンキーな曲。終盤ではエモーショナルなシターラソロが。その間「どうもありがとう!Thank You!Mr,ヒデキ!ジュン小林!ジョージ和田!篠原信彦!Thank You!Peace!」ってジョーさん。再びロングシャウト一発!そして「どうもありがとう!」って。

 「Yea~~~h!」ってシャウトをキメて、「Thank You!」って、大拍手大歓声に応えて。「どうもありがとう、またお逢いしましょう!どうもありがとう!」って手を振りながらステージ袖へ・・・
 時計を見ると19時35分、約1時間40分の素晴らしいコンサートでした。雨さえ降らなけりゃもっとよかったんですけどねぇ。音響もよかったし。
 ジョーさん、70年代の曲でのハイトーンはキツそうだったけど、でもでも素晴らしい声でした。ジュンさんのベースも良かったし、ジョージさんのドラムもタイトでパワフルで最高でした。そして石間さんのシターラ、初めて聴く音色でしたが、いい音しますね。微妙なトーンになんともいえない魅力を感じました。今度はホールとかライブハウスとか屋内で聴いてみたいですね。
 70年代の曲5曲とニューアルバムの8曲全部という構成。70年代の曲はオリエンタルでスピチュアルでダークで、ニューアルバムの曲は魅力あるポップなロック。今後は後者の路線で世界を目指すのかな。70年代の曲に思いいれのある方は不満だったようですが、こればかりは再結成バンドの宿命というか、仕方ないっすね。いずれにせよ、自分は今度の動向にも注目していきたいです。次に行われるであろうライブももちろん観にいきたいっす。

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3 コメント

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FLOWER TRAVELLIN' BAND is Rockin' Treasure. (FLOWER TRAVELLIN' BAND is Rockin' Treasure.)
2008-10-14 04:22:53
いきたいっすよね!
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ありがと! (ひより)
2008-10-14 07:02:20
 コメント書いてくださってありがとうございます。
はい、また関東地区でライブがあったら絶対行きます。
そうそう、70年代の日本ロックのドキュメンタリー映画「ロック誕生」、もうすぐ公開ですね。そちらも観に行きたいっす。
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そちらも… (FLOWER TRAVELLIN' BAND is Rockin' Treasure.)
2008-10-16 22:43:21
観に行きたいっすよね(笑)!
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