ひよりの音楽自己満足

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12.4.28 大木理紗さん・多鹿大介さん

2012-05-01 21:34:10 | ライブレポ Jazz/Fusion
◇ 2012.4.28 四ツ谷MEBIUS
 80年代に日本を代表するプログレバンド<Pageant>や<Mr,Sirius>で凄い歌声を聴かせてくれ、現在はスタジオミュージシャンとして、ヴォイストレーナー等としても活躍されている<大木理紗さん>。自分が理紗さんのことを知ったのは、5-6年前に日本プログレに興味を持ち始めて、初めて<Mr,Sirius>のアルバムを聴いてその素晴らしい歌声に超感動して。でも現在はバンドはやっておられないようで、でもいつか生で理紗さんの歌声が聴けたらってずっと願っていました。毎日のように理沙さんのブログをチェックしながら。そんな折、2011年5月に<チーム絆>のチャリティーコンサートに理沙さんも参加されて何曲か歌われるとのことで、観にいってうっとりと聴きほれてしまって。で、いつかソロライブをやってくれたらいいなって。すると今年2012年2月にワンマンライブを行うとの発表があって楽しみにしていました。が・・・平日で終演が遅い時間ということもあって、そのときは半分しか見れなかったんです。するとすぐに次のライブの日程が発表されてビックリ!今度は4/28土曜でしかも開演時間も早いので最後まで観れそう。なので予約してめっちゃ楽しみにしてました。

 さて当日。昼間は休日出勤で仕事をしていて、夕方仕事を終えてから四ツ谷へ向かって。前回は立ち見もギューギューの超々満員だったので、入れるか心配だったのですが、今回は大型GW初日ということもあって、ちょっとゆとりのある感じでゆったり楽しめそうです。ステージは大きなグランドピアノとパーカッションセットが。今回もパーカッション奏者<多鹿大介さん>とのDUOです。理沙さん、黒系のお衣装でロングのカーリーヘアでとっても綺麗で貫禄ありますね。多鹿さん、でっかいアフロヘアで存在感アリアリ。

 開演予定時間の19時40分。理紗さんと多鹿さんが準備をはじめて。そして理紗さんがタンバリンでミドルテンポのリズムを叩き、多鹿さんはブラウンの胴に穴の空いた壷を叩いて。1曲目は「神の揺り籠」。ゆったりと力強い理紗さんのスキャットが民族音楽調でながれ、そして歌がはいって力強く歌い上げ、伸びやかで美しいスキャットも。大地の力を感じるような曲ですね。終盤ではドラマティックに歌い上げ、ハイトーンのスキャットも。ラストは静かにFin。

 「どうもありがとうございます。こんばんは」「お忙しいなかようこそお越しくださってありがとうございます」って理紗さん、挨拶を。今回は大型連休の初日ということで、理紗さんのところにはあちこちから今日のキャンセルメールが届いてそうで「お客さんが来てくれるか心配だった」「来てくださって本当に嬉しいです。ありがとうございます」って。今年2月にここ四ツ谷で、3月に福島県いわき市でライブを行われたそうで。ここでパーカッションの多鹿さんが紹介され、大拍手!ちなみに理紗さんと同じで大阪出身だそうで。で、先ほどの曲で演奏されたブラウンの美しい“壷”が紹介されます。なんと多鹿さんのお父上のお手製なんだそうで“ウドゥドラム”と呼ばれるそうで。もちろん“壷”としてではなく“楽器”として作られたそうで。ちなみに実際にはかなり高価な楽器だそうで。「作ってもらってよかったね」って理紗さん。「壷の活躍、お楽しみに」って。で、多鹿さんに「これからどうやって親孝行するか」「立派なパーカッショニストになって、いつかTVに出て」「お父様、期待してるかも」って理紗さん。「頑張ります」って多鹿さん。
 数年前、理紗さんのところにブラジルのアマゾンで仕事をされている方からメールが着たそうで、この「神の揺り籠」がアマゾンにぴったり合っているって内容だったそうで。「アマゾンに私の声が響いている、私の魂の一部がアマゾンに居るみたい」って。

 2曲目は「Once You Meet Her」。ピアノのしっとりとした音色から美しいスキャットがゆったりとながれ、パーカッションがブラシでシンバルを鳴らし、ウインドベルを鳴らして。そして伸びやかで美しいヴォーカルがゆったりとながれ、歌い上げて。その後ピアノのしっとりと美しいメロディがながれ、カホンのミドルテンポのリズムがはいって、徐々に盛り上がっていって、ラストは美しいスキャットがゆったりとながれて。

 若いファンはFFを聴いて理紗さんを知った方が多いそうで。またある高校生のファンは親が理紗さんのファンでその影響で知ったとか。「いつまでも歌っていたい」って理紗さん。
 理紗さんはディズニー映画の曲の日本語版も歌っておられるそうで、3曲目は“トイ・ストーリー2”から「When She Love Me」っておっしゃったかな?ピアノのしっとりとした音色が響き、ヴォーカルがゆったりと哀愁ただようメロディを。チャイムの音色が響き、ヴォーカルがハイトーンで歌い上げて。そしてウインドベルが鳴り、シンバルをブラシで鳴らしてリズムを。そこにヴォーカルがはいって力強く歌い上げて。ラストはしっとりとゆったりと。「いい歌ですよね」って理紗さん。

 理紗さんはディズニー映画ではよく“くまのプーさん”の曲の日本語版を歌っているそうで。他にはディズニーJr.という1分くらいのショートアニメの曲もやっておられるそうで、ディズニー専門チャンネルでは番組の合間に朝から晩までショートアニメが何回も放映されてるとか。でも「私は見てない」って理紗さん、爆笑!
 次の4曲目もディズニーの曲で「For Ather Friends」っておっしゃったかな?経営難に陥った牧場を救うために、牛ドロボウを捕まえて賞金を稼ごうと旅に出た牛3頭の物語だそうで。ピアノの力強い音色がゆったりとながれ、伸びやかなスキャットが。そして力強く太い声のヴォーカルがはいって、ほのぼのした曲調ながらも歌い上げて。その後ゆったりとしっとりと。

 昨年の3月14日の夜、余震が続いて不安で落ち着かなくて。そんなときにtwitterで理紗さんは子守唄をつぶやいたそうです。で、そのtwitterを読んでくれた人に是非その子守唄を聴いてほしいと思っておられたとか。

 5曲目は「猫の集会」。道端で偶然ネコを見つけて、あとを着いていったら広場にネコが集まってピアノの綺麗で爽やかなリフからリズミカルにはじまって、ウインドベルが鳴って、可愛らしい声のヴォーカルがはいってほのぼのした感じの曲調に。終盤ではテンポダウンしてゆったりとほのぼのと。

 理紗さんは“世界の子守唄”というオムニバスアルバムで3曲歌われたそうで。で、「大阪の子守唄」という曲があったそうですが、理紗さんも他の大阪の方も「聞いたことない」そうで。6曲目はその「大阪の子守唄」。ピアノのしっとりとした音色がゆったりとながれ、哀愁ただよう伸びやかなヴォーカルがはいって、カホンのミドルテンポのリズムにのって。そして力強く伸びやかに歌って。たしかに聴いたことのない歌ですね。

 「子守唄といったらアレですよね」って、7曲目は多くの日本人が幼児の頃に聴いたであろう(最近の子は知らないかな?最近の親は歌わないんだろうなぁ・・・)♪ぼ~やぁわぁ、よい~こぉ~だぁ、ねんねぇ~しぃなぁ~って子守唄。理紗さんがタンバリンを叩きながら哀愁ただよう美しくクリアで伸びやかな歌声で、カホンのリズムをバックに歌ってくれて。思わず眠ってしまいそうです。
 理紗さんがネットで調べたところ、この曲は福島県いわき市が発祥なんだそうで。「子守唄の故郷」って理紗さん。その矢先にいわき市の方から「いわきでもライブをやってほしい」ってリクエストがきたそうで、それがトントン拍子に話が進んで3月のライブが決定したんだそうで。神に導かれたかのような不思議な縁だったそうです。

 「この辺で明るい曲を」って理紗さん。8曲目は「春のアリア」。ある方の詩に理紗さんが曲をつけられたそうです。ピアノのリズミカルでほのぼのした爽やかなリフがながれ、軽やかで綺麗なヴォーカルがはいって。パーカッションはブラシでシンバルを鳴らしてリズムを。そしてサビではヴォーカルが伸びやかに歌い上げて。
 「ロマンティックな詩でしょ」って理紗さん。なんと山男のようにガッチリした方が83歳のときに書かれたそうで。しかも83歳から詩を書き始めたんだそうで、現在は88歳でいまなお詩を書き続けておられるそうで。キタミネ・セイさんという方だそうです。

 次の曲が前半最後で「一緒に歌ってほしいところがある」って。9曲目は「祝祭の歌」。まずは♪Woh~Woh~って力強いスキャットが。このフレーズを一緒に歌ってほしいそうで。ちょっと自分にはキーが合わないっす。そしてピアノのアップテンポのパワフルなリフがはいって、力強く歯切れいいヴォーカルがシンバルのリズムにのってリズミカルに。とっても爽やかな曲調で晴れた草原に吹く風のようです。その後ミドルテンポになって、瑞々しく爽やかなヴォーカルがながれ、多鹿さんは水の入った四角い瓶を叩いてクリスタルな音色を響かせ、そしてヴォーカルが歌い上げて。さらにカホンのリズムがはいってピアノのパワフルなリフののって力強いヴォーカルが。ハイトーンでの美しいスキャットも。ここから「さあ、皆さん!」って理紗さんが促してアップテンポの躍動感たっぷりのリズムにのって女性客中心にスキャットの合唱です。「アドリブ入れてみようか」って理紗さん。スクールの教え子さんもいらしているようで。自分がそのキーで歌うとデカい声になっちゃいそうなので遠慮しときました。で、ピアノが止まってアップテンポのパーカッションのリズムのみで皆さん合唱して、そしてピアノリフが入ってリズミカルに。ラストはゆったりとFin。

 曲が終わると大拍手!「ありがとうございました」って理紗さん。ここで前半終了です。時計を見ると20時40分。ちょうど1時間の前半でした。休憩中は皆さん談笑されてましたね。

 21時8分ころ、理紗さんと多鹿さんがステージに上がって準備を。そしてピアノの美しい音色がしっとりとながれて。後半最初となる10曲目は「遠い日々の名残」。ゆったりと哀愁ただようヴォーカルがしっとりとながれて。郷愁を感じる寂しげな曲ですね。「パラレルワールドみたいでしょ」「SFチックで」って理紗さん。
 11曲目は「光の中へ」。ピアノのしっとりとした音色が響き、伸びやかで力強いヴォーカルがはいって、カホンのミドルテンポのパワフルなリズムにのって、そして美しく歌い上げて。美しい歌声にうっとりです。その後間奏でピアノの力強く美しいフレーズがながれ、ヴァースに戻って、サビでパワフルに歌い上げて、ラストはゆったりと。「心の中で励ますような曲」って理紗さん。

 「次はスタンダードナンバーを」って。「オカモト・アキオさんってトランペッターの方を知ってる?」って理紗さん。ちと聞き覚えがないっす。すると昔ドリフの全員集合でバックバンドをやっておられた方って。それなら知ってます。同年代の方はそれで納得されてました。で、あるとき理紗さんはレコード会社のディレクター氏から「ユニットやらない?」って誘われたそうで。それがグレン・ミラー物語の曲を演奏する<ストロベロー・ダンス・バンド>というユニットで、オカモトさんと理紗さんともう1方ダンスの方と3人で組まれたそうです。で、オカモトさんが超イケメンでいつもオイシイとこを持っていかれたそうで。ですがダンスの方が体調を崩されてしまって、あまり活動できなかったとか。そんななかで次に演奏する曲を当時やられたそうですが、ディレクター氏から“できるだけ低く、サビはもりあげちゃダメ”って注意されて大変だったそうで。「でもいい経験をさせてもらった」って理紗さん。
 12曲目は「Begin The Begin」。ピアノのミドルテンポのリズミカルで爽やかなリフからはじまって、軽やかなヴォーカルがはいって、綺麗でほのぼのした感じのメロディを。そしてハイトーンで歌い上げて。終盤では色っぽく、そしてしっとりと静かにFin。

 ここでいよいよ!「昔やっていたプログレバンドの曲を」って。理紗さんは曲を作るとき、ショートフィルムのような様々な妄想が頭の中でながれるそうで。で、その頃、作った曲を友人達に聴いてもらうと“気持ち悪い”“吐きそうになる”って不評だったそうで。まあたしかにPageantの歌詞をよく読むと・・・そうかも。でもそこがまたいいんですよね。
 13曲目はPageant曲のメドレーで「エピローグ~海の詩~仮面の笑顔」。ピアノのしっとりとした音色が響き、ゆったりと美しいヴォーカルがはいって、そしてハイトーンで力強くドラマティックに歌い上げて。その後ピアノのリズミカルなリフがはいって、カホンとハイハットの躍動感のあるリズムにのって、力強いヴォーカルが。そして太くパワフルに歌い上げ、ハイトーンスクリーミングも、伸びやかなスキャットも。中盤ではリズムが止まって、ピアノリフがながれ、ヴォーカルがはいって、再びカホンとシンバルのミドルテンポのリズムがはいって、哀愁ただようメロディを歌って。そしてピアノのパワフルで美しいリフにのって躍動するリズムでリズミカルなスキャットがながれ、パワフルで綺麗なハイトーンスキャットで盛り上がって。終盤ではしっとりとしたヴォーカルがながれ、歌い上げて、ラストはしっとりとしたスキャットが静かに美しくながれ、シンバルロールでFin。「年をとるとエネルギーの減りが早い」って理紗さん。

 「死んだらどうなるのか」って理紗さん。「道が見えた、その道を歩いていくとどうなるのか」「廻り廻って、あれっ、こんなとこに出るのかっていうのを歌にしました」って。14曲目は「終わりなき世の」っておっしゃったかな?ピアノの跳ねるようなリズミカルなリフから明るく爽やかなヴォーカルがはいって、カスタネットのような楽器のリズムにのって楽しい曲調に。アニソンか“みんなの唄”みたいな感じです。歌詞はちょっとアレですが。多鹿さんは瓶や壷をリズミカルに叩き、サビでは力強く盛り上がって。その後可愛らしい歌声のヴォーカルがはいって、多鹿さんが木鈴やチャイムを鳴らしてアクセントをつけて。ラストは静かにFin。
 「映像を想像していただけたでしょうか?」「気味悪い歌でしょ?」って。歌詞はアレですがとても楽しい感じの曲でしたですけど。

 理紗さんは、あるマンションの最上階に住まわれていて、よく屋上に上がってのんびりされるそうで。あるとき、夜中の2-3時に屋上に上がって夜景を見ながらお酒を飲んでいたそうで。そんなときに妄想モードにはいって・・・ある人が屋上ギリギリに立って手を広げている映像が見えたそうで。
 15曲目は本日が初演という「屋上から」。衝撃的なパワフルなピアノリフからはじまって、ハイハットとカホンのミドルテンポのロックなリズムにのってリズミカルでパワフルなヴォーカルがはいって。途中しっとりと静かになるも、再びパワフルなリフとリズムにのって力強いヴォーカルが。そして伸びやかなハイトーンから歌い上げて、ピアノの美しい音色が響いて。終盤では再びパワフルなリフとリズムでロックなヴォーカルが。
 曲が終わると大拍手!それがしばらく止まず。「体力が99.9%なくなった」って理紗さん。

 「次が最後の曲です。静かに終わります」「上がったテンションを下げて、うちに帰ってゆっくり眠れるように」って。ここでネコ餌募金の説明を。
「日本言葉を使う文化」「少ない言葉にいろいろな意味を込めて、人に伝えようとする」「素晴らしい文化」って。「神社はコンビニより多い」「自然を畏れ、敬う文化がある」って。オーラス16曲目は「遠い景色」。ピアノのしっとりとした音色がゆったりとながれ、郷愁を感じる力強いスキャットがはいって。そして木鈴の音が響き、ゆったりと哀愁ただようヴォーカルがはいって、チャイムやウインドベルの音が効果的に響いて。その後、しっとりとしたヴォーカルがゆったりとながれ、多鹿さんは瓶を叩いてアクセントをつけ、終盤では美しく哀愁ただようスキャットがゆったりとながれて、シンバルロールが響いてFin。

 曲が終わると大拍手!「ありがとうございました」「パーカッション、多鹿大介!」「ピアノ・ヴォーカル、大木理紗でした」って紹介して大拍手!「また機会ありましたらいらしてください」「気をつけてお帰りください」って理紗さん。拍手が鳴り響くなか、ライブ終了です。時計を見ると22時5分。ちょうど1時間の後半でした。このあと会計を済ませてネコ餌募金をして駅へダッシュです。

 今日は開始時間も早くて、ゆったりと美しく、そしてリズミカルで力強い歌声を前後半合わせて2時間、素晴らしいライブを存分に楽しめました。特に念願だったPageantの曲が聴けて超感動!やっぱり本物はケタ違いに素晴らしいっす!そして本日初演の「屋上から」はめっちゃパワフルでRockしててかっこよかったですね。他にもFFの曲やディズニーの曲などたっぷりと、ときに力強く、ときに可愛らしく、曲によって様々な歌い方で美しく澄んだハイトーンも交えて2時間楽しませてくれました。多鹿さんのパーカッションも曲にぴったり合っていて素敵なアクセントと、曲に躍動感を与えるリズム、ほんと良かったです。あの壷の独特で神秘的な音色も、水の入った瓶の微妙な音の使い分けも思わず見入って聴きほれてしまいました。次回ライブは6/24に決まったようで、とても楽しみです。

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