知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

相模原市の事件から1年、変わったことは?

2017年07月27日 | Weblog
神奈川県相模原市の知的障害者施設の事件から、昨日でちょうど1年になります。


あれから施設やマスコミ、そして自治体や政府の対応、また世間の考え等、何か変わったところはあるのでしょうか?


事件が起こった後の、数週間は、マスコミも異常な事件だとか、悲惨な事件だ・・・とか煽っていましたが、その後は、特にそれがどういうことなのか?原因は?その対応は・・・等、世間の声は、いつのまにか薄らいできました。

1年が経過したということで、漸くマスコミも少しだけ挙げていましたが、根本は何も変わっていません。




事件を起こした本人については、精神異常だとか、特異な性格だった・・・とか、まるでこういう事件が起きたのが、まれなケースのように言われていますが、はたしてそうでしょうか?



もちろん、あの行動自身は、私も異常を超えて、狂気を感じますが、施設に勤務する職員というのは、ある程度社会福祉系の知識を持っているわけではありません。(採用する側も、そこまでの期待はしていません)

つまり、勤務しだした頃は、知的障害者を観る目が驚くほど変わってきます。


それは良い意味でも悪い意味でも・・・です。




私自身も、同じような状況で初めて接したときは、驚きの連続でした(全く知らなかった、関わりがなかったわけではないですが・・・)。

そこから、様々なことを学んでいきます。


一番に、どういった対応をすればいいのか?という部分からですね。それは施設の先輩職員から指導され、自ら体験し学んでいくことになります。もちろん、一朝一夕で出来るものでは決してありません。長いときは10年かかるときもあります。

しかし、一度でも自分を受け入れてくれたときは、非常に嬉しい気持ちがあります。



彼にはそういう経験がなかったのか、それとも最初から拒否的な態度だったのか?それは分かりませんが、施設に勤務しだしたからには、常に前向きな態度で行動すべきだったはずです。


確かに、(私も経験がありますが)他傷行為のある利用者の方や、コミュニケーションがうまく取れない方は、しばし暴力的な行動に出ることも多いです。(これは、マスコミが報道しない部分ですが・・・) その日の精神状態や体調や、リズムの悪さ、もちろん対応の悪さ、気分やわがまま等、様々な理由で暴力的になる場合も見られます。

それは先輩方が、十分に指導していく部分でもあると思います。


知的障害者施設の裏の部分で、職員がそういった利用者の行動によって、怪我をしたり、持ち物を損傷・破壊されることもあります。補償される場合もあれば、これが施設なんだ・・・みたいなスルーされる場合もあって、施設ごとに職員に対する対応も違うようです。(こういう状況が、日々繰り返されていることも、報道してほしいとも思います。)


その場合、「こんな仕事は、もう嫌だ!」となる職員もある程度いると思います。それは自身が合っていないと感じれば、早めにこの業界から離れたほうがいいかもしれません。しかし、「へー、こんな行動もするんだ」と新たな発見として感じれる職員は、先が有望ですね。



人間、一般社会で暮らしていても、急に大声で叫ぶ人や、人に危害を加える人はいます。よく殺人事件でも、原因は・・・・と言いますが、単純に機嫌が悪かった、ムシャクシャした・・・なんていう人も、最近では誰でもよかった・・・なんて、最悪の場合もあります。




施設では、比較的利用者の方の行動が把握出来ていれば、予測できる場合も多いですね。


また、精神科の担当医や保護者の同意を得ている場合は、(周りの利用者が危険が場合は)一旦違う部屋にて落ち着かせる場合もあります。さらに原因を探り、どうしても避けられない状況が続けば、本人に投薬で落ち着いてもらう場合もあります(時間はかかりますが・・・)。




昨年の事件は、何が彼をそんな行動にかりたてたのか?そこまでしなくてはならない理由は・・・?と考えます。




残念なのは、周りの先輩職員たちは、普段彼に対して、どんな指導をしていたのか?が疑問です。行動や思想的に、ホントに危険な職員ならば、常に監視が必要です。(むしろ、本人や利用者のために退職勧告も考える必要も・・・)


ここまで至る以前に、少しでもそんな兆候が見られていたのでは・・・?と思うのですが。



実際に、いろいろな評論家の意見等出ていますが、これについては、こういった施設での職員経験のある方の意見が知りたいですね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

施設長たるもの、利用者に対する態度は適切なのか?

2017年07月21日 | Weblog
先日、私の勤務する作業所のメンバーさんが、非常に悲しい表情(泣いています)をしていたため、話を聞くと、どうやら、もうひとつ通所利用している作業所で、ショックなことを言われたようです。


以前から、各作業所系のイベントを開催するにあたって、協賛金等を集めることがあります。(意図的にいろいろ疑問のところもありますが・・・)



もちろん、今回のイベントに”強制参加させられている”うちの作業所も、協賛金を集めるための封書を、各メンバーの方に(保護者宛の場合も)渡します。職員は、半強制的ですが・・・


このメンバーさんにも、当然ながら渡しましたが、週に1回だけ(うちには週に4回)行っている別の作業所でも、必要かどうか?(こちら側で払っているので、ダブるから・・・)聞いてくるように言われたようで、一昨日聞いたそうです。


その際に言われた言葉が、相当ショックだったようで・・・


本人から、その言われた言葉を聞くと、(未だに週1回は通っているのに)あなたの分はカウントしていない・・・旨を言われたようです。その際の、(聞いた)施設長の言い方が、こちらの作業所に席がない感じの言い方だったようです。

元々以前(最近です)は、そちらに通所していたんですが、人間関係や職員との関係、仕事内容等、いろいろ精神的に問題があり、徐々にこちら側に重点を置いて通所している状態です。
精神障害の方なので、知的レベルは特に問題はありません。

そのため、むしろ言葉に気を付けることが大切なのに、本人を不安にさせる言葉を平気で発する施設長って・・・。


明らかに不適格ですよね。




なぜ、そちら側に戻ろうとしないのか?解決する努力をしたのか?メンバーを大切に扱っているか・・・?等々


実は、私が3年前に在籍していた(1年間)作業所なんです。だから、このメンバーの当時のことも知っています。
たった、1年間で退職させられた、直接原因を作ったのも、この施設長です。

ましてや、ここ数年で何人もの職員(中堅)が退職しています。その責任もあると思うのですが・・・



まあ、職員間の問題は、いろいろ複雑なので(単純な理由ではないので)仕方ない面もありますが、利用するメンバーの方は、一番大事にしなくてはならない存在だと思います。その作業所の本来の趣旨にもあります。(つまりは、施設長自身が把握出来ていない、守っていない)



そんな適切な人材配置も出来ていないのも、問題ですが、それは他の施設内(法人内)の問題なので、どうでもいいですが・・・


ただ、利用しているメンバーの方の(ましてや精神障害の方)対応、言葉使い等、もっと気をつけなければ・・・と思います。



こうして批判しているのも、何年もそういった状況があるのに、何の改善もされていないこと。平然とそういった方が、長として存在していること・・・。

それを少しでも、改善してほしい気持ちがあるためです。(職員が行動すると、異動・配置換えさせられたり、退職に追い込まれます)



対応が間違っていると思うのですが・・・


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今の現状がなかなか・・・

2017年07月17日 | Weblog
先日、うちの作業所に通所されている身体障害を持つメンバーさんと話していて、いろいろ現状について聞きました。


この方は、若い頃に事故で脊髄を損傷し、現在は片手のみが使える状態で、車椅子生活をされています。知的には全く普通の方なので、会話も通常で、世間的な話題も豊富です。スマホも使われているので、情報的には困らないようです。

元バイク乗りだったせいか、レース系(F1やmoto-GP等)の話は非常に盛り上がります。



まあ、個人情報になるので、紹介はこのくらいで・・・




この方は、もちろん日常はヘルパーさんのお世話になっているようですが、ヘルパーさんも様々だそうで、基本 ほとんどが家庭の主婦をされていた方が、子供がある程度大きくなって、仕事が出来るようになった年齢の方が多いようです。

つまり40歳代以上から60歳代くらいまで・・・?(若い方は少ないようで)



それも、身障者の介護をするには、ある意味、生活のことを理解して、出来る状態でないと勤まらないですね。

また、体力も必要ですし、コミュニケーションも必要です。




この方も、日に数時間も介護を受けており、その様子を聞くと、なかなかヘルパーさんにも様々な方がいるようです。

基本的には、同じ方(数名)が来ていただけるようですが、たまに全く初めての方が来られると、一から説明をする必要があり、これも結構面倒な状況になるようです。
つまり、本人の障害の状況や、家の環境・物品等の場所、介護の頻度や方法等、それぞれに違うからですね。


また、本人の性格も随分影響すると思います。

この方は、結構親しみやすい性格なので(第一印象は少し怖いイメージでしたが・・・笑)、話していると、楽しい会話が出来ます。

身体障害になって、すでに30年以上になるため、むしろヘルパーさんの対応にも慣れているようです。




面白いのが、若い男性の方が、たまに来られるようで(この方は男性です)、さすがに若い(おそらく20歳代?)ためか、生活自身を理解出来ていないのか?介護が十分に出来ないらしいですね。つまり、自身の世話も十分に出来ない方が、他人(それも身障者)の世話が出来るのか??という問題です。


こういう仕事は、本当に他者の生活を支援するという意味では、ある程度の(生活や介護の)知識も必要と思います。特に、大きな老人施設や、介護施設、障害者施設等にて勤務する際は、当初は先輩と一緒に行動し、慣れるまでは単独で行うことは少ないですが、こういった個人の介護を行う場合は、早い時期に一人でこなすことになります。


せめて、学生時代に、下宿生活等を経験していれば、少しは違うでしょうが、自宅でのほほんと過ごしていれば、なかなかこういった生活全般の経験は出来ませんね。



そういう意味でも、男子であろうと女子であろうと、生活経験を積むことは非常に必要だと思います。


最近は、特に家のことが全く出来ない男子(一部女子も)が増えているようです。世間のお父さんお母さん、自分の子供を自立させる努力をしましょう。


エピソードで、ヘルパーに来てくれた若い男子の人が、ご飯の炊き方や米の洗い方が分からずに、無茶苦茶だった・・・とか。(ご飯を洗剤で洗う女子もいましたね・・・笑)

障害者の対応をするのには、確かに知識や理屈も大事ですが、そういった生活経験や社会経験は、本当に必要だな・・・と感じました。

もちろん、人間的な優しさも大事ですね。




PS 部下や同僚を大事に出来ない職員は、結局 利用者に対しても、優しく出来ないと思いますよ。(結局、これが言いたいのか・・・?)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

理想だけが高い障害者団体って・・・

2017年07月10日 | Weblog
長年、この業界で勤務していると、施設の目指す目標はなんてすばらしいのだろう・・・と感心します(いろいろな意味で)。


でも、実際にその目標に準じて、行われているか・・・と言えば、ほとんどが疑問を感じる次第です。




現在、共同作業所で勤務させていただいていますが、前に勤務していた(1年余りの期間)施設・作業所では、大きな崇高な目標を元に、同じ系列の作業所が集まって、毎年イベントが行われます。各施設長さんの掲げるのは、障害者が楽しく生きていけることを目標にされていますが、じゃあ具体的には・・・?といつも思います。


この地元には、大きな団体になっている作業所法人があります。

複数の施設やGH等を含め、実際に地元の障害者の相談を受け入れている部分は、非常に意味はあります。



ただ、当初の立ち上げた施設長・理事長の、その考えてきた理想とは、(現在は)やや目的がそれてきた感じがします。(それは本人も言っていました)

つまり、その理想を感じ、その理想を実現するために活動してきた、その元で働く職員・幹部が、やや理想や目的をはき違えているのでは・・・?と思う部分もあります。



私の勤務する作業所は、その目的とは違う部分で、また違う方向性や考え方で取り組んでいます。アプローチもおのずと変わってきます。


しかし、地元で活動している限り、その大きな団体に逆らえず、同じような(イベント等)考え方の活動を拒否すれば、毎回のように(施設長が)厳しい非難をあびています。

私は、その施設長の考え方に同調して、この施設・作業所を選択して勤務しているので、現在のように作業所ならば、全員右にならえ・・・的な考えはおかしいと思います。





今回のイベントも、同様に強制参加状態です。

私の勤務する施設・作業所は、そういうこと(準備・話し合い)に時間を取るのではなく、むしろ毎日の作業に力を入れたいと考えます。メンバーの方も同じ考えのようです。(一部、支援学校出身者の方は、元の考え方がその団体と似ているので、張り切っておられますが・・・)



各施設からの代表をだし、その会議(毎月あるようです)では準備・話し合いが行われますが、イベントの目標やサブタイトル等に時間をかけて相談をされるようです。(意味が分かりません)

元々、理想に沿ってイベントを開催するなら、基本的な目標やタイトルは同じはずであり、毎年考えるものではないと思いますが・・・。



そういったことに時間をかけることで、自身の理想の確認をされているようですが、意味がありません。(そこに各施設・作業所のメンバーの姿はありません・・・つまり主人公たちの意見は無視されているようです。)





いわゆる自己満足のイベント化となっているわけですね。






理想を追求するためには、何をしなければならないか・・・?

これが十分に考えられておらず、理想的な言葉ばかり並べて、結局自己満足している・・・そんな状況です。(これが10年以上も続いているんです)



一番の問題は、各メンバー(利用者)の方の姿はどこに・・・?ということですね。



今年も参加が強制されました。(各作業所の考え方はスルーされています)




各都道府県、それぞれに同じような状況なんでしょうか?


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

台風が来ました。

2017年07月04日 | Weblog
先週から、連日の暑さで、さすがに身体のほうがついていけなくて、金曜日はめまいやら吐き気やらで、昼から休みをもらって帰って寝ました。


夏風邪かな・・・?と思いきや、症状的にいわゆる「熱中症」に近い感じがして、帰ってから塩分補給や水分を摂り、身体を休めました。
60年生きてきて、こういう症状は初めてで、これが「熱中症」なのかな・・・と思いながら、今週に入っても、まだ復調せず、それでも仕事にはなんとか行っています。

なんか、身体の中に熱がこもって出て行かない感じですね。(体温も37度は超えてました)




昨日から、台風情報が入ってきて、いよいよ上陸とのこと。

今日は、朝からどんよりとした空で、いつもの梅雨空とは少し違った感じ・・・。案の定、昼頃から雨が降り出し、3時頃には大雨に。


実は、台風が近づいているというので、1時間ほど早めにメンバー全員、仕事を終えて、帰路につきました。
送迎車の方が半分くらいですが、中には、自転車で来ている方や、駅まで歩いている方(近くの駅まで徒歩で15分ほど)、今日に限っては、送迎の公用車に出来る限り乗って帰る方もいました。


早めの所長さんの判断が良かったようです。


こういう場合、規則を重視したり、頭の固い管理者は、ぎりぎりの時間まで仕事をするんでしょうね。(誰とは言いませんが・・・)
柔軟性も大事です。





5月のGW後に植えたサツマイモ、順調に育っています。






上の写真は、先月のものと比べてもらうと、成長がよく分かります。

ウネの間の草は、早めにひかなくてはいけませんね・・・。






この共同作業所は、三障害を対象にしていますが、精神障害の方も多く、なかなかこの時期(梅雨の期間)は通所出来ない状況が続いています。実際、当事者の本人の状態を理解するのは難しいですが、この時期は頭痛等もひどく現われるようですね。
(確かに、関節系の病気等も、この時期は辛いですね。私も持っています。)

また、梅雨明けの時期に通所されるのを待っています。


それでも、先週からまた新たに一人通所される方が増えました。基本、こういった通所共同作業所では、通所者が日に20名を割ると、経営が厳しいようです。(定員にもよりますが)

週に1,2回や、午後だけとか、様々な方がおられますが、なんとか多くの方が、楽しく仕事が出来る場所として、通所していただけたら嬉しいですね(本音です)。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする