いつも写真少年

17歳から写真を始めて数十年。今でも、いつも写真少年です。

アンダンテ恒例のバス撮影会 1

2008年05月17日 00時00分00秒 | Weblog
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5月4日、愛知県瀬戸市で活動しています「フォトグループ・アンダンテ」恒例のバス撮影会が、長野県妻籠宿と岐阜県馬籠宿などで開かれました。
 今日のブログは、4月5日・6日でご紹介しました妻籠宿の写真ですが、特定の店にスポットを当てた内容になっています。
  なぜなら、妻籠宿に到着したのが午前8時20分。店の人より早い到着に、開いているお店は点々・・・。

困っていたら、尾張屋のOBARAJUNさんにお会いし、早々店を開けていただきました。
 そしたら、人、人、人が集まって来て、JUNさん作のてるてる坊主の話しを熱心に聴いてみえました。
  今日の写真の後半に、原文の全文を転記しましたのでご紹介いたします。

明日のブログは馬籠宿。shi~ちゃん流写真は有るのか!無いのか?



「本当にビックリしました。妻籠宿を散策しましたが、開いてるお店は点々・・・。被写体になりません」



「尾張屋さんにお願いして店を開けたら、人、人、人が集まって来ました。看板の甲冑はさすがです」



「尾張屋さんにはペアのるてる坊主が住んでいて、生駒屋旅館の立派な桐の木が見守っています」


               shi~ちゃんが聞いた「てるてる坊主の話」  作:OBARAJUN   ※原文の全文を転記


 昔々の江戸時代、中仙道を旅する人々がそこに生きる人々と旅の無事を祈りながら交流した木曽の宿場、妻籠宿。
 それから長い時が流れて明治時代も終わりの頃に生駒屋旅館ではオギャーと生まれた娘の幸せを願って家屋の前に一本の桐の苗木を植えたんだ。
 再び時は流れ、妻籠宿場の町並みに溶け込んだ彫刻のように育った桐の木の傍らの軒先に昭和の高度成長時代ここ尾張屋に泊まった二人の若い旅人が掛けていった一組の笠をかぶったてるてる坊主がある。
 木曽のナアなかのりさん、木曽のおんたけナンチャラホイ、木曽のなあ行者さんよ、木曽の御嶽にお前さんが祈りの呪文を唱えに行く、ちょうどそんな時期、当時この家で俺のおばさんがやっとった民宿に一組の若い男女の旅人が泊まったんだ。その二人は結婚したかったけど互いの家の事情で出来なんでいた。これが二人で一緒の最後の旅になるかもしれない、そんな想いを感じながらここに来たんだ。
 七月の祭り日が近づく梅雨明け前の雨が降る中、宿に着いた二人を笑顔で迎えたおばさんは二階の宿場町が見わたせる部屋へ案内するとお茶を入れて優しく語りかけた後、下へ降りて行った。
 お茶を飲んで少し落ち着いた二人はその部屋から雨の降る宿場の町並みを見つめていたが、部屋の外から二人を覗き込むように佇んでいる桐の木へと自然に目を移したんだ。そこには旅の前に絵葉書きで見た町並みと桐の木が静かに調和した写真の印象とは全く違う景色があった。それはこの場所で成長し家を乗り越えて生きてきた桐の木が静かに己れ(俺はこうだ!)を主張している姿という意志だった。そして、その意志の枝先に雨つゆを吸い緑錆にてり光る甲羅を幾重にもまとった、まるで町並みの空間を飾るオブジェの塊のように美しく茂った桐の葉が放つオーラにいつの間にか包まれた二人はその葉ではじける雨の音に聞き入っていた。
 しばらくして男が何やらつぶやきながらこしらえた一組のてるてる坊主に笠をかぶせて軒先にかけるとそいつに向かってこんな呪文を唱えた。「なあ、てるてる坊主俺達の為に明日天気にしてくれ、だけど雨が降るんだったら降ってみろ、もし明日どしゃ降りでも俺はこの彼女と結婚するぞ」って。突然男の己れを聞かされた女はびっくりして男の背中を少しの間見つめていたが、すぐに嬉しくて何ともいえない満面の笑顔を浮かべて男に寄り添うと軒先にかかったそいつを白くて細い指先でチョンとはじいてからおどけて「わかったかこのてるてる坊主め」と優しい声で呪文を重ねたんだ。
 次の日、木曽だに、夏だで(木曽だけど、夏だから)寒くはないが空はどえらく(超すごく)青かった。その朝早く二人はまだ皆が寝ている妻籠宿場の町並みへ元気よく散歩に出かけた。
 男は雨で濡れ落ちた桐の葉を一枚ひょいと拾いあげて笠のように頭にかぶると唄った ♪ 逢わしょナアなかのりさん、逢わしょ逢いたやナンチャラホイ、すると女も桐の葉を一枚拾いあげ今度はそれをうちわの様にして顔を隠すと ♪ 逢わしょ逢いたやナンチャラホイ 旅を添えられヨイヨイヨイ、と唄を返した。まったく木曽地方の盆踊り歌のように。浴衣着で二人だけの静かな祭りに下駄のねをうちながら。
 そして、まもなく二人は結婚した。    まじだで。
笠にナアなかのりさん 笠に木の葉がナンチャラホイ
 笠に木の葉が舞いかかる ヨイヨイヨイのヨイヨイヨイ
               人の想いと出来事が時の流れで重なり合うこの場所に
                                来てくれたあなたへのみやげ話し。      
                                             生駒屋の隣のあわりや
 


「興味を持たれた方は、ホームページを見たり、メールアドレス・電話などで問い合わせをしてください」

  
※ 午前0時 分 秒、「ピィピィプ~」の時報を待つかのような更新は、名付けて「忍者ブログ」



コメント (2)
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