今月は百年公園を散策しながら埋蔵金を探そうという企画です。埋蔵金なので現行の円ではなく、江戸時代の両の単位の物を探します。
大金持ちのマンリョウです。
万両・千両などと正月の縁起物として江戸時代から人気を博してきました。百両はカラタチバナ、十両はヤブコウジ、一両はアリドオシです。見事な赤い実をつけて、正月飾りとしてなくてはならないものです。マンリョウとセンリョウ、アリドオシが揃えば「万両千両有り通し」で景気の良い大金持ちの語呂合わせとなりますね。
マンリョウどこかしら?
初めにマンリョウを紹介して、しっかり見てもらいました。その後、山道を皆さんで歩きながら探します。「あれ、あそこにあるよ」「あの奥の方のもそうじゃない?」実がなくても葉っぱだけでも見分けられるようになってみえました。
ヤブコウジ
十両のヤブコウジです。「まあ、カワイイ」という声しきりです。背丈10㎝くらいで赤い実が1~2個ついています。江戸時代や明治の頃には高値で取引されるほど人気がありました。
これは何?
ウバユリの果実です。中に種子が入っています。種子は軽く、翼(よく)と呼ばれる羽根のような物がついていて風で飛ばされます。果実の脇のすだれのようになった所から風が入り、吹き上げて種子を飛ばすのです。植物のよく考えられた戦略に感服です。
オオモミジ
今年の秋は冷え込みが遅かったせいなのか12月中旬になってもまだ色鮮やかな紅葉が残っています。「紅葉」と書いてコウヨウともモミジとも読みます。そんな話から続いて、モミジとカエデの話、そしてオオモミジ、ヤマモミジ、イロハモミジを比べて見てみました。細かいところを観察して皆さんのお話が盛り上がりました。
御嶽山
階段を登り切った尾根の所で雪をかぶった御嶽山がとても綺麗に見えました。雪山の冷たい空気を一瞬吸い込んだような気がして、日常から離れたように思えました。
皆さんでマンリョウ、センリョウ、ヤブコウジとたくさん見つけられました。タカノツメの甘い香りに包まれ、たくさんの落ち葉の中を歩きました。「落ち葉踏み 山の命の 音のよな」と一句も披露していただきました。
次回は来年2月12日(水)です。よろしくお願いします。