思惟石

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『運命の日』

2023-09-27 14:35:30 | 日記
『運命の日』
デニス・ルヘイン
訳:加賀山卓朗

第一次大戦直後のアメリカの物語。
このミス3位とからしいですが、
特にミステリ要素はないですかね。
ミステリ作家が書いた社会派小説という感じ。

警察官のダニーと黒人ルーサー、
それぞれを軸に物語が紡がれています。
1918年から1919年にかけて。
ロシア革命の影響で共産主義や社会主義が台頭したり、
労働運動が盛んになったりした時期だそうです。
舞台となるボストンでは爆発テロもストライキ&暴動もあった時期。
ついでにインフルエンザ(作中でも猛威を奮っていた)が
パンデミックを起こした年でもある。
(日本では米騒動の年でもある。ただの余談だけど)
さらに移民問題やら黒人差別やら労働者問題やら。

とにかく複雑な近代アメリカ事情が細かく描かれていて
ピンと来るものもあれば、よくわからないこともある。
意外と読んでいて疲れました。

ところで、ベーブ・ルースがちょこちょこ
出てくるのは何なんだろう。
このエピソードはいるのか?という感じではあったけれど、
アメリカ的にはおもしろいのかもしれません。
コメント
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