思惟石

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『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』 エンパシー!!

2023-09-01 13:11:44 | 日記
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』
ブレイディみかこ

話題になったし、ずっと読もうと思っていたので、
ようやく読んだね!グッジョブ私!という感じです。

ご存知の方も多いと思いますが、
イギリス在住ブレイディみかこさんが中一の息子と
その周囲について描いた「エッセイ」です。

なぜか、あらすじ紹介が
「ぼく」の一人称小説だと勘違いさせる気満々の
書き方をしているのが謎なのですが。
まあ、それはそれでシズるけど。

と、気になったところだけ文句言ったので、
あとはオールオッケー!!
すごい良い本だった!!
勉強になりました!!

ブレイディさんが住んでいるのは
イギリスの郊外ブライトン。
(なんとなく埼玉感が漂うと感じるのは、私だけか?)
元底辺中学校に通う息子を通じて、
現代イギリスの経済格差や多様性への取り組み(と現実)
が描かれています。

イギリスの「今」というか「空気感」みたいなものが
すごくわかりやすいし、驚きもあります。
人種の多様性があるのに(あるからなのか?)
偏見の多様性がそれを上回って、すごいな、と思う。

シンパシーとエンパシー(前者は感情、後者は獲得すべき能力)の
話しは特に印象的。
ライフ・スキル教育というものがあるってのも驚き。
日本の道徳とは違うみたいですね。

母ちゃん(という一人称も新鮮だな)の
「多様性は、うんざりするほど大変だし、めんどくさいけど、
無知を減らすからいいことなんだと思う」
というセリフは慧眼だと思う。

全編通しておもしろい学びと発見のある一冊だけど、
感想をまとめると
「しかしよくできた息子さんだな!!」
になりました。
コメント
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