思惟石

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『ウォーターシップ・ダウンのウサギたち〈上/下〉』 もっふもふ

2023-09-08 09:57:31 | 日記
『ウォーターシップ・ダウンのウサギたち〈上/下〉』
リチャード・アダムズ
訳:神宮輝夫

イギリス生まれの少年少女向け「うさぎの冒険物語」。
(ピーターラビットは関係ありません)

1972年に発表され、
イギリスの児童文学賞(カーネギ-賞とガ-ディアン賞)を
同時受賞した作品。

うさぎの生態に則ってうさぎの世界を描いているので、
擬人化とかアレゴリー(寓意)のお話しではない。
と著者は語っています。
ピーターラビットのように服も着ません。
もふもふ。

とはいえ独自のうさぎ文化みたいなものは創造されていて、
うさぎの敵動物は「エリル」と言う、とか。
月が出る時間は「フ・インレ」
強いショックを受けて固まってしまうことを「サーン状態」
と言う、みたいな。

実家の猫もビックリして高すぎる木に勢いよく登った後に
固まっちゃって、降ろすの大変でした。
あれはサーン状態だったのか。

うさぎたちはなんだかんだでものを考えて旅に出て
冒険したり戦ったりする。
うさぎなので程よく愚かで程よく無謀で程よく素直
(なるほどキミの言う通りだ!的なイギリス紳士感ある)で、
圧倒的にもふもふしてかわいい。
にんじんあげたい。

この物語のそもそもは、著者が家族との長距離ドライブ中
娘にせがまれて語ったお話しがベースだそうです。
『不思議の国のアリス』と言い、
イギリス紳士は子どものせがまれて即興物語を
つくりがちなんだな。

もしくは『ピーターラビット』と同じく
(ビアトリクス・ポターが友人の子どもに送った
 絵手紙が始まり)
うさぎの物語は習作から始めるのが英国流なのかもしれません。

いずれにせよもふもふを想像しながら読むとほっこりして楽しい。
もふもふ。
コメント
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