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思惟石

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『パリの国連で夢を食う。』川内有緒

2022-02-02 10:56:45 | 日記
『パリの国連で夢を食う。』川内有緒
作者である「アリオ」が5年半住んで働いた
パリ生活を綴ったノンフィクション。

川内有緒さんは、アメリカの大学院を卒業、
大手シンクタンク勤務を経て31歳でパリの国連機関に勤務。

って、経歴だけみると、すごい上昇志向の
バリバリキャリア女子だな〜、遠い人!と思ってしまう。
が。本人も書いている通り、どちらかと言うと「衝動と行動の人」
だということが、読むとわかります。
おもしろい人である笑

バリキャリコンサル女子のワーカホリック生活から一転、
怒涛の勢いで転職してパリに行って
いきなり住んだのが大通り沿いの「店舗」である。
窓が大きいのは良い住まいの条件ではあるけど、
ショーウィンドウは大きすぎでしょう笑
とにかく、その経歴と中身のギャップがおもしろい。

ベースとなる、国連職員としての5年半の記録もおもしろい。
国連のお役所感も、パリのだいぶ適当で理不尽なことが跋扈する文化も、
とにかくおもしろい。
(他人事だから笑えるんだよなあ…ってくらい理不尽です笑)

そんなパリで生きる多国籍な友人たちとのやりとりも良い。
「パスポート(国籍)をひとつしか持ってないの?」
と驚かれるエピソードなどは、
日本と海外の文化や意識の差が感じられて勉強になります。

この時期にパリ在住の日本人を取材した『パリでメシを食う。』も
併せて読んでみたいと思います。