思惟石

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【読書メモ】2015年12月 ① クライシスノベル?

2022-02-09 16:59:26 | 【読書メモ】2015年
<読書メモ 2015年12月 ①>
カッコ内は、2022年現在の補足コメントです。

『M8(エムエイト)』高嶋哲夫
東京直下型大地震がテーマの小説。
クライシスノベルというらしい。
当然というべきか、東日本大震災を思い出すけれど、
この小説の初版は2004年だ。すごいな。
2011年の大震災のとき、私は都内のオフィスビルにいたし
危機感も漠然としていたのだけれど、
こういう本を読むと改めて怖いと思う。
前半の瀬戸口くんがシミュレーション予測を信じてもらえない!
というパートはすこし冗長なのだけど、
地震の後のいろんな人の視点から被災シーンを切り取る後半戦は
ぐいぐい読める。そして怖い。

(これは東日本大震災前に書かれた小説なのですが、
 95年の淡路大震災を経験した3人が主人公のお話し。
 作者も神戸に住んでいたことがあるようです。
 市井に生きるひとりの人間の、震災からの学びがすごくリアル。
 そして学閥やら政治家やらの腰の重さもリアル笑

 それはさておき、
 「クライシスノベルというらしい」って、
 誰に聞いたんでしょうね、当時の私は。
 あまり調べても出てこないし、定義も曖昧っぽいのだけれど
 ”『日本沈没』を思い出す小説”といえば当たらずとも遠からずか。
 とはいえ最近だとパンデミック系の小説を指すのかも。
 
 と考えると、この作者の『首都感染』(2010)も
 いわゆるクライシスノベルなのか。
 現在のコロナ禍を連想させる作品らしいので、読んでみようかな)
コメント
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