しらの風景

自然と野鳥や生き物が大好き!自然の中には学びがいっぱい。
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『もったいない』ワンガリ・マータイ(3/23*木)

2006-03-16 | 読書大好き!
『もったいない』というこの本は、昨年書店に出た時にちょっとしたニュースになった本。書いたのはケニアの副環境大臣のワンガリ・マータイという名の女性。日本に来日した時、日本語の“もったいない”に出会い、地球環境を守る世界共通語として“もったいない”を世界各地で訴えている。この“もったいない精神”がこの日本から消えていこうとしている気がするのは地球環境を考えている人たちの共通の意識かもしれない。この日本に暮らしていると、意識しようがしないでおこうが大量生産大量廃棄の社会構造に巻き込まれる。でも、視点を広げて世界に視野を持っていくと、豊かさの裏では地球環境の悪化に拍車をかけてしまっているのが自分たちの生活なんだと見えてくる。(経済=お金のために地球を破壊してしまっている)そこで自分の生活とどう向き合うかが個人のテーマとなるのだ。
この本は短い文章とイラストで、子どもでも読めるように“もったいない”をテーマに絵本のように綴れている。その中の1ページは『毎朝、時刻を知るだけのためにテレビをつけっぱなしにしている家があります。たとえば1000万軒の家庭が朝の1時間、テレビを消せば、9万9300キロリットルの石油と14万7000トンのCO2を削減できます。』とあり、最後のページには『発展途上国の子どもたちに、最低限の生活を保障するためのお金は年間約800億ドルです。いっぽう、世界中の政府が軍事費として使うお金はその10倍にもなります。もったいないの究極がここにあります。』と締めくくられている。日本人が忘れつつある“もったいない”。この本に目を通して、できることにトライしてみるのもなかなかいい生活のスタイルかもしれない。