山と自然の雑学ノート

山歩き&散歩道で出会った植物などの記録

ハラビロトンボ

2010-06-09 20:56:54 | 昆虫
昨年も一度UPしたことのあるトンボですが、名前についての記憶が少し曖昧で、ハラビロトンボだったか、

それともハバヒロトンボだったのか?つい迷ってしまいました。

結局、ハラビロトンボが正解でしたが、他の人のブログを見ると”ハバヒロトンボ”とやってしまった人も

いらっしゃいました。それもかなりの方が・・・です。

話が最初から脱線しましたが、このハラビロトンボは水田や池の周辺で時々見かけるトンボで

シオカラトンボに似ていますが、体長4㎝位の小型で、体長の割には短く扁平で幅の広い腹部が特徴です。

体形以外での大きな違いは、雌雄ともに額に青い金属光沢を放つ機関をもっていることです。


ハラビロトンボ <トンボ科 ハラビロトンボ属>

♀の個体、成熟した後も腹部がボテッとした形で何とも可愛い姿です


これは成熟した♂の個体です。♀に比べて腹部の先端はスッキリしていて、シオカラトンボに似た雰囲気です


こちらは未成熟の♂の個体です。全体に黒褐色です



前から見た顔は額の青い部分が誇らしげに輝いています。



さらにアップして見ると・・・あれあれ男前が台無しですね。(少し離れて見ると笑えます)
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ソヨゴ(冬青)の花

2010-06-05 20:46:15 | 植物(木本)
今の季節、何もこんな地味で小さな花を撮らなくても・・・・

確かにそうですね。よく注意をして見ないと咲いていることすら

誰にも気付いてもらえない可愛そうなほどの小さな花です。

しかしながらこの時期にしか見られない花であることも事実、

撮らなければならない理由がもう一つあります。

この木はモチノキ科ですから当然、雌雄異株で、画像の花は雄花。

雌花は美しく真紅に熟していくのですが

雄花は受粉が終わる頃には寂しく散るのみです。

同じ♂でもよくぞ人間の男に生まれけり・・・などと安堵していていいものか?



ソヨゴ <モチノキ科 モチノキ属>





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ネズミモチ(鼠黐)

2010-06-05 10:39:36 | 被子植物合弁花

この木はネズミモチと名付けられてはいるものの、モチノキ科ではなく、モクセイ科になります。

葉が厚く、モチノキの葉に似た質感があるところからそう呼ばれているようです。

花冠は4裂していて、雌蕊1個と雄蕊が2個の構造は、同じ仲間のイボタノキなどとよく似ていますが、

イボタノキが落葉樹であるのに対して、こちらは常緑小高木です。

ところでこのネズミモチの「ネズミ」を冠した名前ですが、果実の黒紫色に熟したものが楕円形で

鼠の糞の形に似ていることに由来しています。

しかし、そう言われて「なるほど・・・」と頷くのは私達の世代迄かも知れません。

昔はどこの家にも鼠が住んでいて、夜中に天井の中を走りまわっていたものです。

大掃除で押入れの奥の方を見ると鼠の糞が散らばっているなどということもことも決して

珍しいことではありませんでした。

今の若い人の多くはこの鼠の糞をほとんど見たことが無いのではないでしょうか。



ネズミモチ <モクセイ科 イボタノキ属>

花は他のモクセイ科の花とよく似ていて、雄蕊は2個です

葉を陽の光に透かして見ると葉脈は主脈がはっきりしているのに比べ、側脈はほとんど見えません。
近似種のトウネズミモチでは、側脈もはっきり見えるので見分けられます。

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ヤマグワ(山桑)

2010-06-02 21:29:54 | 被子植物離弁花

木津川河川敷の雑木林に自生するヤマグワの木に実が付き始めました。

ヤマグワは単にクワ(桑)とも呼ばれ、養蚕が盛んな時代に蚕の餌として

畑地で栽培されていた当時の名残らしく、河川周辺の農地の所々でも見られます。

大きいものでは15㍍にもなるそうですが、普通見られるものは数メートル程度の低木がほとんどです。

この木は基本的に雌雄異株ですが、稀に同株に雄花と雌花が付くこともあります。

果実は6月末にはもう少し長くなり、黒紫色に熟すと生食でも甘くて美味しく、またジャムにしたり

ホワイトリカーに漬け込んで桑酒を造ったりして楽しむこともできます。

葉の形は成木ではハート型をしていますが、若木では画像の個体の様に荒い切れ込みがあり、

やや不規則な掌形をしています。

この葉に含まれるデオキシリマイシンという特有の物質は、糖分解酵素の分泌を抑制して

低インシュリン状態を保ったり、血圧の上昇を抑える働きがあるところから、桑茶などの健康食品が

商品化され市販されています。



ヤマグワ <クワ科 クワ属> 



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クララ(眩草)

2010-06-01 21:52:47 | 双子葉離弁花

確かアニメ「アルプスの少女ハイジ」にこんな名前のお嬢さんが登場していたように記憶しています。

しかしこの植物の名前とそのお嬢さんとは全く関係ありません。(当然のことですが)

クララという名前には、外来種のような響きがありますが、これはれっきとした在来種、

和名は眩草(くららぐさ)を略したもので、根をかむと目が眩むほど苦いことによります。

根は民間薬として使われ、生薬名を苦参(くじん)と呼び、解熱、解毒、抗菌作用があるので、

消炎剤として用いられますが、かなり苦くて飲みづらいそうです。

このクララは、初夏になると川堤の草むらなどで突如、他の草より抜きんでて姿を現すマメ科の多年草で、

成長すると草丈は1.5㍍~2㍍にも達する大型です。


クララ <マメ科 クララ属>






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