シェリムアップでの2日目の夜はレストランで古典舞踊「アプサラダンス」を鑑賞しながらの
夕食になりました。
このアプサラダンスは9世紀ごろから宮廷で舞われていたもので、アプサラスは天使・天女 を
意味しています。物語は「ラーマーヤナ物語」などヒンドゥ教系の紀元前古代インドの伝承文学
を題材にしたものが中心となっています。
1975年から4年間、カンボジアを支配したポルポト政権が知識人や文化人を大量に虐殺する
なかで、アプサラダンスの先生や踊り子達もその9割が殺されてしまったそうです。
これによって伝統が途絶えるかと思われましたが、残された数人の踊り子や演奏家によって
伝統は受け継がれました。今では多くの芸術家が育ち、新しい創作舞踊なども加わり、少しづつ復活
を遂げています。
しかし、ポルポト政権がカンボジアの人達に与えた災厄と苦しみは聞けば聞くほどに
計りしれないものがあります。