拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

魔物も沈黙 今年一番の名勝負苫小牧VS早実

2006-08-20 19:20:10 | 日記
青森042100011‥‥‥9
駒大010102132‥‥‥10

関西030010501‥‥‥10
文星000022034‥‥‥11

今治1110104000002‥‥‥10
山形4110100100003‥‥‥11

帝京000200028 ‥‥‥12
智弁030300205 ‥‥‥13

駒大000000010000000‥‥‥1
早実000000010000000‥‥‥1

うーむ、こうして並べてみると同じスポーツとは思えない(笑)。しかも全部今年の夏に行われた試合だというのに…。というわけで決勝戦、三連覇をかけた駒大苫小牧VS初優勝を狙う早稲田実業の試合は延長15回までもつれ込み、明日の再試合で決着を着けるというとんでもない運びとなった。点がボコボコ入り、逆転劇が起こりまくるなど、甲子園の魔物が大暴れした今年の第88回大会だが、決勝戦では魔物は今までが嘘のように沈黙。かなり緊迫した投手戦となった。あ!それともこれも魔物のシナリオ通りなのか?明日は今日が嘘のような点の取り合いが起きるとか?どうなるんだ。てゆーか野球って「守る」スポーツなんだなぁ。どんなに強いチームと当たっても、ピッチャーがしっかりしてて、守備もしっかり守ってやれば負けないという。だから今年のドラゴンズはやたらと強いのかぁ…。
それにしても、プレイボールからずっと見てたけど今年の決勝戦、あまりにも名勝負過ぎないか?あらゆる名作野球漫画を軽く超えた試合だった。松坂が延長17回まで投げた98年の横浜VSPL学園を思い出しちゃったぞ。遂に本調子を取り戻した苫小牧のピッチャー田中と、マウンド上にも関わらずハンカチで汗を拭う早実の貴公子ピッチャー斉藤(通称「ゆうちゃん」)。この二人の投げ合い、見てて本当に手に汗握ったよ…。特に斉藤、あんた延長15回で147h/km出すって何者だよ!今回の試合で、「マウンドで汗拭くなんて…このエレガント男が!」と彼に敵意を持った男性甲子園ファンも、この死闘をきっかけに斉藤に心を動かされたことだろう。
あらゆるタイプの好ゲームが繰り広げられた今年の大会をシメるのにふさわしい名勝負。今大会の試合を一試合も見てない人は…負け組みです(まぁ私もえばれるほど見てないですが…「熱闘甲子園」はほとんど全部見た)。決勝戦はかつての高校野球の名勝負の数々を収録したビデオ・DVDシリーズ「白球の記録」に収録されるかもしれんね。
8回表、苫小牧が斉藤からソロホームランを奪うものの、その裏で早実がすぐさま一点を返すという緊張の試合。最後の方ではもうランナーすら全く出なかった。スコアボードをよく見てみると、両チームが8回に1点づつ取っただけなのでスコアが見事にシンメトリーになっている。目でみてもやたらとカッコいいスコアボード。椎名林檎嬢が喜びそうな試合結果だ(彼女はやたらと左右対称にこだわる。よく知らない方は彼女のアルバムの曲目を見てみよう)。まさに決勝戦にふさわしい名勝負。第88回大会の決勝で8回の表裏だけ点が入るというプチミラクルも起きている。
それにしても再試合、明日ですか。田中も斉藤も、もうバッテバテだろう。特に斉藤は第一試合からずーっと完投している。大丈夫か?でも彼しか出てこないってことは他のピッチャーじゃ苫小牧相手には勝てないってことだよね。早実の不安要素「控え投手が薄い」。まぁ斉藤は明日の試合でも投げるだろう。「オヤジの黄金時代っていつだ?オレは今なんだよ!」とかなんとか言って。そしてユニフォームにハンカチを忍ばせて。甲子園の魔物よ、今日あんたサボったんだから明日は働いてくれ。甲子園球場のある西宮だけでいいから大雨を降らせてくれ…。ダメ?

「ハンカチは添えるだけ…」