拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

最新号の『PLUTO』レポート―不敵のDr.ルーズベルト

2006-08-04 22:33:21 | 漫画
毎月4日は『PLUTO』の日。ということで、一日フライングで書店に並んだ「ビッグコミックオリジナル」を先ほど読んできたので最新号の『PLUTO』をネタバレありありでダラダラとレポートしてみます。単行本派の方、最新号を未読の方はくれぐれも以下を読まないよう、お気をつけください。というか今の様な一年に一冊ペースで単行本が出るとするならば、現在雑誌にて連載されている部分を単行本で読めるのは2年後らしいですよ。待てるんですか?単行本派の皆さんは。凄い根気だ。私無理~。


一人、また一人とヒーローたちが消えてゆく…。ついに来てしまいました。今度は、ドルコの「ブランド」と共にロボットレスリング界のスターとして人気者となったギリシャの「ヘラクレス」の番です。原作と同じような、断崖絶壁みたいな場所でエプシロンと死の直前の会話をする場面。忘れていたが、ホフマン博士を避難させるためにここにつれてきたんだったな。以前はエプシロンに不意打ち(光子ビーーム!)をくらってしまい、不本意な負け方をしてしまったヘラクレスだが、さすが「戦うために生まれたロボット」。基本は「平和主義者(のわりには行動荒っぽい)」のエプシロンとは回路が違うのでしょう。肉弾戦をしたら圧倒的にヘラ有利でしょう。彼の「第39次中央アジア紛争」での戦いぶりの回想シーンのようなものが今回登場。凄まじい数の兵隊ロボと戦うヘラクレス。その戦場で出会った、なぜか執拗なまでに自らの手を洗い続ける兵隊ロボットのことをエプシロンに語る…。度々示唆される、「ロボットにも感情が芽生える場合がある」という事実がまた浮かび上がった。それにしても浦沢さんの描く兵隊ロボットはあんまり…。プラモデルとか出なさそうな感じー。別に全然いいのだが。人間を描くのはあんなにも上手いんだもん。
空が不穏な色に染まり、モンブラン、ノース2号、ブランド、そしてアトムを倒したロボット、プルートゥが登場する前兆である黒い竜巻が近づいてくる。ヘラクレスを倒すために。上空で両者の戦いを見守ることにした「平和主義者」エプシロンに対して、本業がプロレスラーであるヘラクレスは、「一人でも観客がいたほうがいい」。以前は、多大なパワーを持ちながらも中央アジア紛争への徴兵を拒否したエプシロンを軽蔑しているように見えたヘラクレスだったが、この発言といい、戦時中の回想といい、今の彼は確実に「進化」している。…実質「兵器」として製造されたロボットが戦争を「悲劇」だと思うことは「退化」でもあるけれど。次号、いよいよヘラクレスVSプルートゥか?果たしてノース2号のエピソードを越えることはできるのだろうか!…さすがに無理かな。越えるとしたらエプシロンとプルートゥの戦闘時か。何年後だよそれ。
ラストシーンは、「世界のリーダー」を自称するトラキア合衆国の大統領のブレーン(さしずめ陰の権力者)、テディ・ベア型のロボット「Dr.ルーズベルト」の発言で締められる。お久しぶり、かな?「世の中には勝者と敗者、賢者と愚者がいるなんて間違い」「私以外の者は皆、敗者であり愚者」。そんなようなことを静かに宣言するDr.ルーズベルト。…あの、Dr.ルーズベルトはテディ・ベア型だからして、見た目はとても可愛い。そのルックスであんな宣言されたら…。君の正体は一体誰?ただのロボットなわけないよね?何者だあいつは。うーわ、盛り上がってきた!


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