ずっと観たくて仕方がなかった『ドラゴンボールZ』のTVスペシャル二本を昨日やっと観た。ドラゴンボール本編の番外編で、悟空の父であるサイヤ人戦士・バーダックを主人公に、フリーザに殺されたサイヤ人達の悲劇を描いた「たった一人の最終決戦」と、トランクスが過去にタイムスリップしてくる直前に繰り広げられた人造人間との死闘を描いた「絶望への反抗」。「絶望への反抗」は鳥山明先生が連載中に描いた原作の番外編「トランクス・ザ・ストーリー」を下敷きにした物語だが、悟空の父・バーダックのエピソードはアニメスタッフによる完全オリジナル(キャラクターのデザインは鳥山先生が手掛けているが)。しかしファンの間では「ドラゴンボールアニメの最高傑作」との呼び声高い作品である。鳥山先生自身も原作にバーダックを数コマ登場させるなど、お気に入りの様子。私はこの二本を15年ぐらい前の本放送で見た記憶がなんとなくあったのだがやはり朧げで、「どうしても今見直したい」と近年ずっと思っていた。しかしこの二本は今のところ各10万円もするDVDボックスVol.1,2の特典ディスクとして収録されているのみで、単品でのリリースはされていない。スカパーでも放送されず、簡単にはおめにかかれない貴重な映像となってしまっている状態だ。
しかし今は便利な時代。某巨大動画サイトで検索してみたら二本ともあっさりでてきた。すぐさま保存し、鑑賞。…違法だね。でもDVD発売されたら私絶対買うから。この二本のためならちゃんと金払うよ。だって十数年振りに見直したらやっぱ名作だったもん。二本のTVスペシャルは両方とも最後に勝つのは敵陣営、主人公は死ぬ、又はボッコボコにやられるという幕切れをする。時間的には悟空がフリーザ・人造人間人間と対決する前のお話なので当然なのだが、見ててやっぱり切ない。特にトランクスが主人公の方は、悟空に始まりどんどんと戦士達が戦死し、悟飯とトランクスだけが辛うじて生き残るという地獄のような展開を見せる。
というわけで全編に渡ってフリーザ・人造人間が優勢に進む物語。特に「たった一人の最終決選」でのフリーザ様、超ドSすぎる(笑)。指先一つでサイヤ人達の惑星を爆発させ、「ンナーハハハハハハハ!見てご覧なさい!綺麗な花火ですよ!」と楽しそうに発言。サイヤ人の高い戦闘力を邪魔に思ったフリーザ様が、彼らを抹殺するというストーリー。そんなフリーザ様に勇敢に立ち向かうも、スーパーサイヤ人ではないため全く歯が立たないバーダック。バーダックは容姿こそ悟空そっくりなものの、性格はかなり好戦的で口調も荒っぽい。それを見事に演じ分ける声優・野沢雅子さんの名演技が光る。サイヤ人戦士としてフリーザ軍に仕え、あらゆる星に攻撃を仕掛けて星に住む者達を余裕で抹殺するバーダック。悟空の顔で「フン、バーカ!」とか言うんだよ。新鮮過ぎ。新鮮といえば、女のサイヤ人戦士が出てくるのがまた新鮮。男達と同じように戦闘服着てバリバリ戦ってます。ほんと、『ドラゴンボール』には気の強い女性が多い。
フリーザに立ち向かうも完敗してしまうバーダックは、生まれたばかりの息子、カカロット(=悟空)にフリーザへの報復を託して死んでしまう。そして赤ん坊のカカロットが地球に送り込まれ、『ドラゴンボール』の第一話に繋がるという構成。いわばSWエピソード1のような作品。バーダックが息子に自分の無念を告げる台詞に震える、名作。そういえばこの作品には子供時代のベジータ(推定4~5歳)と側近である若い頃のナッパ(毛髪有り)が出てくる。生まれたばかりの悟空が戦闘力たったの2だったのに対しベジータはサイヤ人の王子らしく早くも才能を開花させ、サイバイマンの集団を秒殺したり、星に攻撃を仕掛けて住んでる奴らを全滅させるなどの活躍を見せる。初めの凶暴な頃のベジータが好きな「ベジータ原理主義者」の私にはたまらない描写だ。
トランクス主人公の方は見ていて本当に寂しい。冒頭からいきなり悟空が心臓病で死んじゃうんだもん。で、人造人間襲撃。この話、とにかくこの人造人間が強すぎてやりきれない。本編に出てくる過去の世界の人造人間が根はいい奴(人殺さなかったり動物殺さなかったりドライブ好きだったり…)だったのに対してトランクスの世界を荒らす人造人間はやりたい放題。こんな世界で生きててよくグレなかったな、トランクス。ベジータの血を引いてるってのに。彼が正義感いっぱいに育ったのにはやはり悟飯の影響があるのだろう。ここでの世界の悟飯は仲間の戦死によって超サイヤ人化したらしい。そしてトランクスも…。人造人間に打ちのめされた傷をなんとか癒し、タイムマシンでまだ悟空が生きている過去の世界に旅立つ直前でこのエピソードが終わり、そのままフリーザ地球襲撃の回に繋がるという構成。「悟空に会えばなんとか世界を救えるはず」という希望を抱いてタイムマシンに乗り込んだトランクスにこの先待っている運命を思うと個人的に苦笑いしてしまいそうな終わり方。未来の世界より過去の方がさらにヤバかったという。でも仲間が多い分未来よりは良い世界なのかなぁ、やっぱ。
しかし今は便利な時代。某巨大動画サイトで検索してみたら二本ともあっさりでてきた。すぐさま保存し、鑑賞。…違法だね。でもDVD発売されたら私絶対買うから。この二本のためならちゃんと金払うよ。だって十数年振りに見直したらやっぱ名作だったもん。二本のTVスペシャルは両方とも最後に勝つのは敵陣営、主人公は死ぬ、又はボッコボコにやられるという幕切れをする。時間的には悟空がフリーザ・人造人間人間と対決する前のお話なので当然なのだが、見ててやっぱり切ない。特にトランクスが主人公の方は、悟空に始まりどんどんと戦士達が戦死し、悟飯とトランクスだけが辛うじて生き残るという地獄のような展開を見せる。
というわけで全編に渡ってフリーザ・人造人間が優勢に進む物語。特に「たった一人の最終決選」でのフリーザ様、超ドSすぎる(笑)。指先一つでサイヤ人達の惑星を爆発させ、「ンナーハハハハハハハ!見てご覧なさい!綺麗な花火ですよ!」と楽しそうに発言。サイヤ人の高い戦闘力を邪魔に思ったフリーザ様が、彼らを抹殺するというストーリー。そんなフリーザ様に勇敢に立ち向かうも、スーパーサイヤ人ではないため全く歯が立たないバーダック。バーダックは容姿こそ悟空そっくりなものの、性格はかなり好戦的で口調も荒っぽい。それを見事に演じ分ける声優・野沢雅子さんの名演技が光る。サイヤ人戦士としてフリーザ軍に仕え、あらゆる星に攻撃を仕掛けて星に住む者達を余裕で抹殺するバーダック。悟空の顔で「フン、バーカ!」とか言うんだよ。新鮮過ぎ。新鮮といえば、女のサイヤ人戦士が出てくるのがまた新鮮。男達と同じように戦闘服着てバリバリ戦ってます。ほんと、『ドラゴンボール』には気の強い女性が多い。
フリーザに立ち向かうも完敗してしまうバーダックは、生まれたばかりの息子、カカロット(=悟空)にフリーザへの報復を託して死んでしまう。そして赤ん坊のカカロットが地球に送り込まれ、『ドラゴンボール』の第一話に繋がるという構成。いわばSWエピソード1のような作品。バーダックが息子に自分の無念を告げる台詞に震える、名作。そういえばこの作品には子供時代のベジータ(推定4~5歳)と側近である若い頃のナッパ(毛髪有り)が出てくる。生まれたばかりの悟空が戦闘力たったの2だったのに対しベジータはサイヤ人の王子らしく早くも才能を開花させ、サイバイマンの集団を秒殺したり、星に攻撃を仕掛けて住んでる奴らを全滅させるなどの活躍を見せる。初めの凶暴な頃のベジータが好きな「ベジータ原理主義者」の私にはたまらない描写だ。
トランクス主人公の方は見ていて本当に寂しい。冒頭からいきなり悟空が心臓病で死んじゃうんだもん。で、人造人間襲撃。この話、とにかくこの人造人間が強すぎてやりきれない。本編に出てくる過去の世界の人造人間が根はいい奴(人殺さなかったり動物殺さなかったりドライブ好きだったり…)だったのに対してトランクスの世界を荒らす人造人間はやりたい放題。こんな世界で生きててよくグレなかったな、トランクス。ベジータの血を引いてるってのに。彼が正義感いっぱいに育ったのにはやはり悟飯の影響があるのだろう。ここでの世界の悟飯は仲間の戦死によって超サイヤ人化したらしい。そしてトランクスも…。人造人間に打ちのめされた傷をなんとか癒し、タイムマシンでまだ悟空が生きている過去の世界に旅立つ直前でこのエピソードが終わり、そのままフリーザ地球襲撃の回に繋がるという構成。「悟空に会えばなんとか世界を救えるはず」という希望を抱いてタイムマシンに乗り込んだトランクスにこの先待っている運命を思うと個人的に苦笑いしてしまいそうな終わり方。未来の世界より過去の方がさらにヤバかったという。でも仲間が多い分未来よりは良い世界なのかなぁ、やっぱ。