拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

「僕は映画『ゲド戦記』監督、宮崎吾朗です!」

2006-08-16 18:35:28 | 日記
多分既に各方面で指摘されてるかもしれない事だが、映画『ゲド戦記』を監督した宮崎吾朗監督と実の父・宮崎駿監督の関係って「碇シンジと碇ゲンドウ」じゃないか。三鷹の森・ジブリ美術館の館長で、アニメ制作の経験が一切無い吾朗氏に駿監督が『ゲド戦記』の監督を託したわけでしょ。それ、エヴァの第壱話だ…リアル碇親子…。

吾朗氏「できるわけないよ!アニメの監督なんて…やったこともないのに!できっこないよ!」
駿監督「監督するなら早くしろ。でなければ帰れ!」

吾朗氏は『ゲド戦記』制作中に逃げたくなる瞬間などはあったのだろうか。まぁ、吾朗氏が『ゲド戦記』を監督することになったいきさつは各種メディアにそれぞれ微妙に違うことが書いてあるから本当の所はわかりません(ここまで書いておいて我ながらなんて無責任な…)。ジブリの鈴木というプロデューサーが吾朗氏を監督に推したという話の方がよく聞くし。でも駿が推したことにした方がネタになるから面白い(おいおい)。
そういえば、エヴァの監督の庵野秀明氏と宮崎駿監督の関係をシンジとゲンドウに擬えて考察した論文を読んだことがある(そんなの読む暇あったら近世文学に関する論文読めって感じだが)。もともとスタジオジブリでアニメ制作に携わっていた庵野氏と駿監督は言ってみれば師弟関係。そんな二人を『新世紀エヴァンゲリオン』のシンジ=庵野氏、ゲンドウ=駿監督に置き換え、「シンジのセリフは師・宮崎駿へのメッセージである」と解釈していた。かなり強引でアクロバティックな論文だが、そうやって置き換えてエヴァ観るとおもろい(受け手がどんな風に解釈したって自由でしょうし)。ちなみに論文によると宮崎駿監督はエヴァのテレビ版の最終回を見た後、庵野氏に「ちょっと仕事を休業した方が良い」と電話したそうです。弟子が作った「あんなの」見たらそりゃあ心配したくもなるよね…。
件の論文は多分エヴァの劇場版『Air/まごころを、君に』と『もののけ姫』の劇場公開日が重なったことから派生したんだと思うけど、この二作が重なるって濃いよなぁ(笑)。1997年に実現した師弟対決。もちろん国民的アニメのジブリ作品にエヴァが興行的に勝てるわけはないのだが、それでも盛り上がったんじゃないかなぁ、当時。複数の映画館が集合したシネコン等では、一方で『もののけ姫』目当ての家族連れが長蛇の列を作り、一方では『エヴァ』目当てのオタク達が長蛇の列を作り……失礼。『エヴァ』が大ブームになった要因は「オタク以外の人にも人気が拡がった」って事だよね…。
劇場版を観た後いつも思うんだけど、これを映画館で見た人はどんな顔して映画館を後にしたのだろう。冒頭の「問題シーン(苦笑)」を観て何を思ったのだろう。あのラストがエヴァの「終劇」だと宣言された直後、どんな気分になったのだろう。一気に熱が冷める感じ?一気に脱力する感じ?一気にエヴァブームから現実に帰還する感じ?私は何度観ても笑ってしまう、なぜか。「気持ち悪い」→終劇。


追記
甲子園、山形代表の日大山形、ベスト8進出ですよ!山形県勢初のベスト8…。冨樫義博の漫画『レベルE』の山形代表のチームも初のベスト8を決めていたが、実現してしまった。延長13回に及ぶ死闘の末のサヨナラ劇…凄い試合だった。おめでとぉー!きっと山形生まれの冨樫も喜んでいることだろう。だから、さあ冨樫…描くんだ、『HUNTER×HUNTER』の続きを……

追記2
記事のタイトルに「ゲンドウ戦記」を入れたらアクセス数が普段に倍にまで跳ね上がってしまった。ゲンドウパワー恐るべし。

追記3
ナイスな発想