京都市右京区嵯峨天龍芒ノ馬場町に世界遺産で臨済宗大本山寺院「霊亀山天龍寺」はある。創建は康永4年(1345)、本尊は釈迦如来である。境内には天龍寺の総鎮守で八万大菩薩を祀っている天龍寺十境のひとつで、霊庇廟と呼ばれている「八幡社」がある。その前に「飛雲観音」がある。戦争の犠牲者、そして飛行機事故の犠牲者を弔うために昭和になって建てられた全世界の航空安全の観音様である。優しいお顔の観音様は胸には十字架が架けられている。「第二次大戦後 ソ連に抑留中死没した諸霊 この奥に眠る」の「道標」と「第二次大戦後 ソ連に抑留され不帰の客となったはらからの霊とこしえに眠りませ」の碑文の「ソ連抑留死没者慰霊碑」が建てられている。十字架を持った観音様の姿は宗教が異なっても平和を願う心は不変なのである。(1704)







