東京都のほぼ中心部にあたる環状3号線の一角に桜の名所として知られている「播磨坂」はある。古くは松平播磨守の広大な屋敷のあった場所でその名に因み、坂の下の千川が流れる低地一帯を「播磨たんぼ」と呼んだことからこの坂道は「播磨坂」と名づけられた。昭和35年の「全区を花でうずめる運動」を契機にソメイヨシノを中心にウコンザクラなど珍しい品種も含め約130本の桜が植えられ、遊歩道の到る所に彫刻像、モニュメント石像が建てられている。以降は婦人会の努力によって桜並木は維持、保守され現在の見事な桜花のトンネルが出来上がった。なだらかな坂に春を告げる坂に地元が満開の桜を咲かせたことで毎年開催される「桜まつり」には花見は多くの人で賑わうようになった。(1607)






