菊池のぶひろの議会だより

日本共産党 桜川市議会議員 菊池のぶひろの活動報告です

「新中核病院予算をめぐる」桜川市議会の4回の審議経過

2012年10月12日 17時54分14秒 | 議会

「議長裁決3回、議案上程拒否」なんでもありと言われた

「新中核病院予算をめぐる」桜川市議会の異例運営を振り返る

はじめに

新中核病院予算をめぐる桜川市の動向は、多くの市民の心配をまねきました。議会が賛成・反対同数のため、「あってはならない議会運営」が行われました。「なんでもありの桜川市議会」との声さえ飛び交っています。

議長が交代した今(2012年9月21日)、この8か月間の異常事態をまとめておく必要があると考え、議事録を読み返しながら、まとめてみました。今後の参考にしなければと考えています。序章は、議長選挙にありました。

序章は2年前の議長選から

 2年前の市議選が終った直後の臨時議会で、相田議長が「2票の差」で誕生しました。臨時議会は、与党側の議長候補として林悦子氏、野党側の議長候補として相田一良氏が争いました。

当 相田一良氏 11票、

林 悦子氏  9票、

白票     2票(与党の2人が造反したとうわさされています)

今回は林議長「1票の差」で誕生

   当 林 悦子氏  11票

     皆川光吉氏  10票    (塚本明議員は病気療養中で欠席)

新中核病院立ち上げ予算否決の4パターン

1、議長裁決により否決(2011年11月10日臨時議会)

 「病院建設賛成議員」が1人病気欠席のため、賛成10、反対10となり、賛否同数で議長裁決により「病院建設立ち上げ予算」は否決されました。

2、議長が議席に降りて反対討論。「1票の差」で否決

(2011年11月30日臨時議会)

 この日は、全員出席。病院建設賛成議員11、病院建設予算反対議員11となり、賛成多数で可決されるものとみられていました。ところが、討論に移ったとき、相田議長が小高副議長と、議長交代しました。相田議長は反対討論に立ち、そのまま採決に加わりました。「病院建設賛成」の小高副議長は、議長席にいるため採決に加われず、賛成10、反対11となり、賛成少数で否決となりました。

、議案上程を認めないで否決(2012年2月29日臨時議会)

 「議長交代による否決」の方法は続けて使えないと判断したようです。議会冒頭、大塚議会運営委員長から「議会運営委員会で議案を上程しないことにきまった」との報告があり、議長は、「異議ありませんか」との言葉を発しないまま、議会の意見も聞かずに、「閉会を宣言」したのです。「異議ありませんか」の言葉を発しなかったのは、明らかに議長のミスです。

後日の、議会事務局の見解は次の通りです。「市長の提案した議案を、上程しないという経験は初めてです。そもそも、議会規則は、〈上程する・しない〉ということに関して決めた規則はありません。そんなことは想定しておりません」

 つまり、議会は、市長が提案した議案は、「可決か、否決の結果」は別にして、「審議するのが仕事」だということです。これは、今後、桜川市議会の汚点として、「桜川市議会の3分議会」として、後世に語りつがれることになるかもしれません。

4、「病院賛成議員が出席停止」のもとで、

「病院予算減額修正」動議を議長裁決で可決

(2012年6月14日、6月議会)

 今回は、前段に「K議員(病院賛成議員)の3日間出席停止」という動議をめぐってやり取りがありました。「K議員の研修旅行無断欠席は陳謝ですむもの」ですが、「本人に弁明の機会をあたえないまま、3日間の出席停止」になりました。この3日間の出席停止の動議も、賛否同数のため、議長裁決で決定されました。

 今回は、一般会計補正予算の中の「『病院立ち上げ予算』減額修正」の動議がだされ、それを審議する形で行われました。

 減額修正動議の提案者は次のとおりです。(記名されていますので紹介します)

  提案代表 大塚秀喜、

賛同者 林悦子、上野征一、川那子秀雄、増田俊夫、潮田新正

    飯島重男、市村 香、仁平 実、萩原剛志    (敬称略)

   採決の結果 賛成10、反対10、相田議長の裁決の結果 可決

   この結果、新中核病院予算は、「4回の否決」で葬り去られました。


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