思い出の釣り・これからの釣り

欧州の釣り、竹竿、その他、その時々の徒然の思いを綴るつもりです

Pflueger Medalist 1492 (1970年代製)

2023-09-02 21:56:18 | Fishing Tackles

F.E.Thomas Special 8' 3pcsは極めてソフトなアクションのペナペナ竿。これで尺以下の鱒を釣るのはとても楽しいのですが、この竿の欠点はリールフットの厚みが薄いリールでないとしっかりとリールが装着できない事。HardyのSt.George Jr.ではリールフットの端っこが入るだけでちょっと安心して釣りが出来ません。
そこでPfluegerのリールの中で小さいものを昨年入手しました。

これがそのリール。Pflueger Medalist 1492です。米語ではフルーガーと呼ばれるのでしょうか、私には良く分かりませんが、ドイツ語ではプリューガー(プは強い破裂音:昔のドイツの補助貨幣Pfennig:プフェニヒを日本語表記ではペニヒとしてました。。。)とカタカナ表記出来るこのリールは多分一般の釣り人に普及した手頃な価格のリールであったと思われます。回転部分の精度やその他部品の精度、重量はHardyに比べるべくもない品質ですが、重量は竹竿に合わせる分には気になりません。
別途インターネットで情報を探してみると、このリールはどうもこのモデルが導入された1973-74年から、製造が米国から中国、香港、日本に移管された1979年以前に製造されたもののようです。その割に使われた形跡が殆ど見られない美品で入手出来ました。

背面は軽量化のための肉抜きが施されております。

ワイドスプールですが、申し訳程度にバッキングを巻いた後、PhoenixのAFTM 3のラインを巻くともう一杯です。手前にはラインガードが見えます。

ドラグ機構は付いてなくシンプルなものですが、小型の鱒相手ではそれも全く不要です。

前回の釣行ではEtrachseeの上流のEtrachbachで小型のイワナ釣りを楽しみました。

川には誰が作ったのか、石が積んであって多分釣ったイワナをそこにキープしていたものと思われます。

F.E.Thomasのペナペナ竿にPfluegerリールとシルクラインのAFTM 3番を合わせドライフライを投げ込めば、イワナが水面を割り毛鉤に襲い掛かります。それを合わせると竿は満月にしなり相手が中型のイワナであっても楽しめます。そんなイワナを誰かが作ったか分からない生簀に入れてみました。無論後で全てリリース致しましたが。

釣りは午前中部屋の掃除が行われている時間だけ。昼過ぎには一旦宿に戻ります。山道を降り湖が湿地帯の向こうに見えてきます。

これは食堂がある昔の狩猟小屋。外部との連絡が可能な固定電話更にWifiはここでしか使えません。携帯の電波は届かない海抜約1,400mの山中です。下界の気温が34度でもここの最高気温は23度。朝晩は8度程度まで下がります。

宿泊棟は上の写真の建物でそこの部屋数は9つ。私の部屋は日本式3階の一番奥の9号室。お年寄りも多いこの宿では一番元気で階段で荷物を一番奥まで運べる客だと思われているのかも知れません。牛糞の香りたつ、下界とは切り離された天国のようなところで、北アフリカの乾燥地帯からくると森林の緑と湖の清冽な水で心が洗われる思いが致します。


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8 コメント

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ある意味名品ですね。 (yugawaski)
2023-09-03 13:37:06
こんにちは。
ロッド、ライン、リールと、何かと初期費用が嵩む中で、フライリールはコストダウンの最有力候補でした。
私はブリキのカップのようなマーチンを使っていましたが、フルーガーを使っていた方も多いと思います。
ビンテージのフルーガーも味があるし、新しいフルーガーの塗装を剥離させて味を出している方もいるようで。

標高1400mの湖…奥日光と同じような感じですね。
俗化された度合いはかなり違いそうですが、どちらも別天地であることに変わりないですね。
泣いても笑っても湯川の漁期は今月一杯…
もう一度出撃すべく算段中です。
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懐かしのリール (budsek)
2023-09-04 02:10:28
yugawaski様
コメントを頂き大変ありがとうございました。
私もMartinのリールを持ってます。いつ買ったのか憶えておりませんが、多分1981年くらいかと思います。全く使っていないまま40年くらい経ってしまっておりますが今も日本の留守宅にあります。
Pfluegerもそれと同じようなリールでHardyと比較するとHardyの製品が如何に良く作られたものであるかが分かります。
今年もあっという間に奥日光の漁期も終わりの9月ですね。欧州の釣りも9月でほぼ終わりになり、残念ですがもう行けそうにありません。湯川での今年最後の釣りを楽しんで下さい。
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地震 (flyukulele)
2023-09-09 14:40:46
モロッコで地震の速報が出ましたが、大丈夫でしょうか?
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モロッコ地震 (budsek)
2023-09-09 18:43:46
flyukulele様
ご心配頂きありがとうございました。23:10頃揺れ始めカサブランカでは体感で日本の震度3くらいの揺れを感じました。その後余震もなく関係者の安否確認でも全員無事で長い夜になってしまいました。
カサブランカから南部に離れたマラケシュ付近で632名以上の死者という情報が現時点で報道されております。当地の建物は日本と違い耐震をほぼ考えていないため建物崩壊での死者・負傷者が多く出ている様子です。
モロッコ釣行記事にも書きましたが、ここはアフリカと欧州のプレートがぶつかり合う場所で過去には大規模な火山活動もあり4,000m級のアトラス山脈もありますので、地震の可能性は常にあります。日本のような地震の巣ではないにせよ、日頃心がけていきたいと改めて思った次第です。
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ご無事で、何よりです (flyukulele)
2023-09-10 02:20:25
地震、たいへんでしたね。ご無事で、何よりです。しばらくは、余震なども心配ですね。ご用心ください。
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モロッコ地震 (budsek)
2023-09-10 17:08:49
flyukulele様
ありがとうございます。カサブランカでは被害の報道はありませんが、用心致します。
実は大きな被害を受けた地域はモロッコ固有の鱒の生息地でもありマラケシュから車でいつか探検しようかと思っておりましたが、多分もう無理だと思います。
記録がある限りで最大の地震とのこと。現状では2000名以上の死者と発表されておりますが、被害は未だ拡大しそうです。
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安心しました。 (yugawaski)
2023-09-11 21:12:49
こんばんは。
そちらの建物は鉄筋が入っているのが当たり前の日本の建物とは違うでしょうから、大きな地震が来たらひとたまりもないですね。
とにかくご無事で何よりでした。
現地は色々な意味で不安定でしょうから、お気を付けてお過ごしください。
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おかげさまで (budsek)
2023-09-12 03:47:40
yugawaski様
ご心配を頂きありがとうございます。
モロッコのビル建設現場を見ると、ヒョロヒョロした細い鉄筋が少々コンクリートに入った柱で壁、床を支える構造で、壁は鉄筋など入らないブロックを並べてコンクリで表面を覆ったものですので、日本の震度4でもひび割れとか多分平気で起こすと思います。
カサブランカは被害なく平穏無事な日常を既に取り戻しております。
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