思い出の釣り・これからの釣り

欧州の釣り、竹竿、その他、その時々の徒然の思いを綴るつもりです

2021年10月9日会津大川釣行

2021-10-10 10:42:41 | 釣行記/Fishing Trips

緊急事態宣言のため今年の釣りシーズンの殆どは東京都内に留まることを余儀なくされました。その緊急事態宣言が解除され最初の週末は台風一過のタイミングで鉄道がきちんと運行されているのか分からず見送り、満を持して約1年振りの会津大川へ行くことにしました。
地元漁協による放流が無いなど、インターネットでは危ない情報が出ておりますが、どうせダメで元々と思い、朝06:42北千住駅初のリバティ号に乗り込みます。

約3時間電車の中で微睡みながら過ごし会津田島駅を出ると生憎の天気。こめや釣具店で券を購入した際に状況を伺ってみると、「具体的なことはホームページを見るように言われているけど、インターネットとか見ないからねぇ」と、漁協が何をやっているのか良く分からないとのお話でした。
丹藤橋に来ると先客が2人釣り支度をされているので、下流の方に雨の中をトボトボ歩いて行きます。

下流の河川敷公園で支度をすると、持参した1936年製のDe Luxe 9'のミドルセクションの一番上のFull Open Bridge Ringが欠損しているではないですか。放流の有無の疑問、雨、そして持参した竿の故障。前途を悲観するに十分な内容。

しかし、北千住への地下鉄移動も含め、片道4時間弱もかけて来た私には、「撤退」の文字はありません。士気は上がらなくても魚を見つけて毛鉤を鼻先に流しこむ以外の選択肢は無いと諦め、魚を探してあちこちウロウロすると、何と魚の影があるではないですか!出来るだけ気配を消して観察すると、大部分は丸々太った鯉。ただ、鯉の群の外側の流れに色がより薄い魚の影が辛うじて見て取れました。
昨年のことを思い出し、冒頭写真の重めに巻いたPheasant Tailを1号のフロロカーボンの鉤素に結びシルクラインを降って10数メートル程投げてその魚の影の近くを毛鉤が通過するようにします。故障中とはいえDe Luxe 9'は硬めのアクションで持ち重りせず、流石ドライフライアクションの竿という風にシルクラインを飛ばしてくれます。視認性は非常に悪いですが、リーダーの動きと魚の動きを注視すると毛鉤が通過すると思われるタイミングで魚がチラリと横に動いた感じがします。そこでアワセをくれると、いきなり重い手応え。
「掛かった!」
と心が弾むのと同時に「ジィィィ」とリールが逆転、シルクラインがどんどん出されて行きます。そのまま勝手に走られると障害物に絡まれ、一巻の終わりになるかもと、こちらも必死にラインをリールに巻き込みますが、その度ごとにラインを引き出されてしまう始末。
しかし、De Luxeの竹竿特有の弾力を最大限活用し、相手を出来るだけ開けた浅瀬に誘導していくと、漸く弱った魚は一気のダッシュをしなくなり、持参のテレスコピックタモに収まったのでした。

タモから出さずに体長を測ると56cmの虹鱒。ところどころ血の赤いスポットが出ていて、怪我をしたのか心配ですが、丸々太った魚でした。

エラに水を通し体力を回復させて水に返します。

そして暫く休んで鯉の群れの外側にいる魚影を狙ってPheasant Tailを再度投入すると、今度をリーダーがスッと引き込まれるのが見え、即アワセをくれると、再度重い手応え。しかし虹鱒の強烈な引きとは異なり、重さを活かした引っ張りです。

案の定、真ん丸のお腹をした鯉。相当な重さですが体長を測ることなく、即リリース。

その後、魚の姿を探し上流に移動して行くと、小さなハヤの群れの下流に虹鱒の姿を見つけ、あれやこれやと試して時間を過ごしましたが、散歩のお爺さんがやって来て万事休す。魚はサッと離れ、ジ・エンド。先に入っていた釣り人も撤退したようで、丹藤橋の下流で昨年最後に大鱒を釣ったポイントに最後のトライをしましたが、チンピラのアタリだけで14:00の撤収を迎えました。

15:00のリバティ号で帰宅するため、荷物をリュックに入れます。濡れたウェーディングシューズが背中の重量を増していますが、朝とは違い、心は軽く、会津まで足を伸ばして良かったと思えた一日となりました。

久しぶりのヴオーノさんの塩ラーメン。雨で濡れ、冷えた体に暖かさが戻ります。
さて、会津大川の状況ですが、やはり事前情報の通りで残念ながら2019年以前の面影はありません。それを知って釣り人もいない残念な状況ですが、私は長い竹竿を存分に振るという目的での釣行でありますので、行く甲斐はありますものの、魚を釣るのでしたら他により良い場所もあるのではないかと思わされた次第です。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
残念… (yugawaski)
2021-10-11 22:05:48
こんばんは。
良い釣りができて良かったですね。
それにしても、ガイドの欠損は残念…
やはり古い竿ならではの経年劣化があるんですかねぇ。
パーツはあるでしょうから、雰囲気を損なわないようきれいに直せるといいですね。
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修理 (budsek)
2021-10-12 21:02:10
yugawaski様
コメントを頂き大変ありがとうございました。
田原町の釣具店に相談しましたところ週末に修理可能性を診て頂くことになりました。
どうなるか未だ分かりませんが、何とか上手く行くことを祈っております。
コロナが始まってから釣りの方はさっぱりです。オーストリアのグレイリングが懐かしい。。。しかしながら竿を振れるだけでも良しとしております。
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フェザントテイル (flyukulele)
2021-10-14 17:07:09
パラコナデラックス、フェザントテイル、サイトフィッシング、夢のような組み合わせですね。しかも大物のニジマスと鯉。いいですね~。デラックス、無事に治りますよう。
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サイトフィッシング (budsek)
2021-10-14 22:00:00
flyukulele様
コメントを頂き大変ありがとうございました。
会津大川は魚が本当に少なくなってしまいましたので魚をまず見つけないとボウズを食らってしまうと思い、サイトフィッシングとなりました。
今から10数年前のオーストリアはウィーン郊外のフィッシャ川もジンクリアな水にフェザントテイルを流して鱒のサイトフィッシングを楽しめるところでした。
とても懐かしいです。
デラックスを週末修理に持って参ります。乞うご期待です。
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