最適化問題に対する超高速&安定計算

大規模最適化問題、グラフ探索、機械学習やデジタルツインなどの研究のお話が中心

自動設定機能を備えた最適化問題用オンライン・ソルバーの構築と公開

2011年04月14日 02時03分13秒 | Weblog
研究成果の概要:
主要な最適化問題(半正定値計画問題, 最短路問題, 混合整数計画問題)に対応し、最適化ソルバーやパラメータの自動設定機能を持つ高機能かつ高性能の最適化オンライン・ソルバーを構築して、インターネットから広く利用できるように公開を行った。また特に半正定値計画問題, 最短路問題に対しては世界最高性能を持つ最適化ソルバーの開発を行い、既存のソルバーでは解くことが出来なかった巨大な最適化問題の最適解を求めることにも成功した。

研究成果
(1) 最適化問題用オンライン・ソルバーの整備と計算機サーバの増強
1 http://sdpa.indsys.chuo-u.ac.jp/portal/ (SDPA Online Solver)
2 http://laqua.indsys.chuo-u.ac.jp/portal/ (SDPA Online Solver)
3 http://opt.indsys.chuo-u.ac.jp/portal/ (最短路問題用 Online Solver)
(2) 量子化学分野における最適化問題の適用と大規模計算による解決。最先端の計算アルゴリズムに基づいた最適化問題用ソフトウェアSDPARA(http://sdpa.indsys.chuo-u.ac.jp/sdpa/)の開発を行い、SDPARAを京都大学T2Kオープンスパコンで大規模に実行することで、メチルラジカル(CH3)、アンモニア(NH3)、酸素(O2)について、分子の挙動を解明するための最適化問題を精密に計算することに世界で初めて成功した(平成21年5月28日プレスリリース済み)。
(3) 超大規模ネットワークにおける高速探索技術の開発。数億点規模の超大規模ネットワークの探索アルゴリズムとソフトウェアの開発を行い、上記のオンライン・ソルバーに反映させた。交通データに対する経路探索。ソーシャルネットワークデータに対する動的な重要度、影響度の判定。各点の周辺、及び広域内における影響(情報の伝播力)を推定などの応用に用いることができる。
コメント
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