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いわき・うぶすな広場だより

セカンドライフの生き方を書いています。

アダム・スミスはどうやって経済学を学んだのか・・・高橋亀吉著より・・・ファイナンス研究会

2014-03-20 07:29:11 | ファイナンス研究会

12月末に頂いた
「シンビジューム」が咲き続けて
部屋を明るくしてくれています。


きれいですね。
華やかになります。


半年間・6回で読み切りました。
経済の視点を教えていただきました。

 

私の実践経済学・・・・高橋亀吉著を読む

ファイナンス研究会は
今回124回目の講座になりました。
今年度最後の講座となりました。

経済学学者の診断は当たらないことで有名なのですが、
大正から戦後まで
よく当たる経済評論家・学者として名をはせた人で、

他の方の説から論文を書くのではなく
現実の社会から自分の頭で書くのが高橋流
当然引用は少ない。

今回が6回目、
最終回で読み切りました。


補講
私の実践経済学への側面的アプローチ

実践経済学の勘どころを学ぶには

高橋先生がどのようにして自分のものにしたのか、
その体得の様々な経緯や、思い付きや、
その直感や洞察の引き金になったものが何かが
書かれた補講です。


1.私はなぜ「実証経済学」への道を選んだのか

 1)店員時代の貴重な実際的体験

 2)アダム・スミスの研究で開眼

    アダム・スミスはどうやって経済学を学んだのか?

  アダム・スミスは現実とぶつかって、
  そこから学理を組み立てていったのじゃないか?

  新しい経済学というのは、
   みんな新しい問題にぶつかって発達していると。
  だから、最も進んだ理論というものは、
   自分で発見する以外にないはずだと。
  新しい実態そのものに即して研究し勉強するほかないはずだと。

 3)「現実」から「理論」を創造する発想

私は自分の著述の中で、
他人の学説をほとんど引用したことがないと。
優れた学者の理論そのものを信奉して、
自分の論理を組み立てていくという方法を
とっていないからそうした学説を特に引用する必要がほとんどない。

それに、
経済理論というものは、
それぞれその時代およびその国の経済の実態を
基礎にして発展したものであると。

現実を調べ、そこから自分で帰納的な結論を得る、
あるいはそこから現実を説明できる
新しい理論の発見に努める方法で研究してきた。

 

Ⅱ.私の歩んだ経済研究の道とその時代の風潮

1)欧米への師事を当然してきた明治以降の日本の風土

2)財界は長く学理と実際は違うのが当然だとしていた

3)病理学者と臨床医者との混同

 日本の経済学者の大きな欠陥は
  理論で議論をして処方箋を書いていることだと。

4)適切な経済理論は国によって多かれ少なかれ違う

   経済事情は国によって非常に違う。
 従ってそれに妥当する経済理論も
 決して一律ではないと。

 向うの理論をそのまま日本に持ってきちゃいけないと。
   (日本の経済学の弱点を喝破しております。)


 例として
 ☆イギリスが世界経済の覇を唱えて居った時代に自由貿易の思想が
  イギリスを中心に発展している。

 ☆後進国ドイツにはどのような思想が発達したのだろうか。
  リストを中心とした保護貿易の思想が発達していると。

   このようにどちらがいいとかいう問題ではないはずだ。

  5)いま、日本は欧米に先んじて新学説を創れ

今日の世界の情勢をもっとも素直に見うる位置にいるのは日本だと。

 と時代は違うが
統計や政府の政策や外国の経済理論等を見ているだけではだめで、
自分の目で、現実の経済現象を見ることの大切さを力説しています。

高橋さんの本を読んでいますと
アベノミクスで沸いています

現在日本の経済の危うさがわかるから不思議!!

私達、
「ファイナンス研究会」の生みの親
安達先生の最後の講義になりました。

7年半、ありがとうございました。

「ファイナンス研究」はもう少し継続します。

ドーデの最後の授業を思い出しながら。