第1問
銀取りの受け方です。
A 53銀 B 55歩 C 55金
第2問
受けの手筋です。
A 51金 B 21歩 C 43金
第3問
攻める番が回ってきました。
A 69飛成 B 89飛 C 84歩
第4問
63銀を取られたところなのですが。
A 63同金寄 B 46銀 C 53銀打
第5問
これで終わりました。
A 78飛 B 35歩 C 41飛
20181015今日の一手
7月14日の名南将棋大会から、HさんとYさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
少し前から見てみます。
振り飛車穴熊に銀冠で対抗する戦型で、(ちょっと違う手順ですが)24歩同歩55歩同角24飛という攻め筋を選びました。22歩と受けて23歩という図ですがこれは重い攻め(27飛が普通)です。37角成22歩成55桂というのが気になったのですが、23同歩同飛成22飛
というのは得をしました。22同竜同角に23飛と打てるのが大きくて、55角
とかわしたのが問題図です。
☆ 形勢判断をします。
先手の1歩損ですが持ち歩があるので損得なしとみます。
玉の堅さは金銀4枚の先手のほうが堅いです。後手玉は深いので大きな差ではないのですが。
先手の攻め駒は23飛1枚。
後手の攻め駒は55角と持ち駒飛で2枚。
総合すれば互角です。
☆ 大局観として
飛交換からさばき合いの途中です。互いに戦力が足りないので、桂香を拾うなど戦力を補いつつ寄せ合いに向かうでしょう。
このまま進行すると、先手が竜と桂香で攻め駒3枚、後手が竜馬と桂香で攻め駒4枚、要するに先手の77角が戦力になっていない守り駒としての働きだけですから少し苦しくなるでしょう。
角をうまく使うか、後手の攻め駒を増やしにくいようにするか、別の手段つまり と金を作って戦力を補うとか99香を使って端攻めするか、というくらいだと思います。どれを採用しますか?
△ 21飛成が自然な手で
37角成に94歩同歩93歩同香86桂
端を攻めてみます。(12竜ではぬるいです。)55桂68金引47桂成
後手には桂の使いどころがあります。94桂同香93歩92歩同歩成同玉93歩同桂94香
歩切れが気になりますが、穴熊に手がついているので良い勝負でしょう。
△か○ 53飛成だと
63金51竜29飛(か37角成)に84歩
が穴熊崩しの手筋です。ここでは45桂も利きそうですね。後手は29飛ではなく37角成のほうが良かったのでしょうが、それなら先手も21竜と補充できるので指しやすそうです。
後手は銀を見捨てて37角成が仕方ないところで
54竜55桂68金引47桂成51竜59飛
21竜をけん制した飛車打ちですが、17香13桂67金直
58飛成には59歩、69飛成には68銀、というのは先手の調子が良いと思います。
△ 46歩は37角成を防いだ手で
相手の駒の働きを悪くするのも自然な手です。46同歩には56銀でまあまあ指せそう、33桂に56歩44角45歩
45同桂同桂同銀には43飛成
が受けにくいです。
後手は22歩を打って
22同飛成には45桂が王手銀桂取り。28飛成45桂同桂同銀48竜46歩
46同銀同銀同竜・・・というところですが互角です。
△ 28飛成も桂取りを防いでいて
27歩38竜28飛39竜58飛成48銀
は良くわからない攻防です。
と言って27歩同竜39飛
は1歩得して1手損した(21竜として)という取引で、この場合はまだ後手に持ち歩があるから先手の損でしょう。ついでに45桂同銀21竜19角成
というくらいの図です。後手から55桂があるのでちょっと指しにくいです。
○ 25桂と逃げると
振り飛車ならばよくある手筋ですね。自分だけ桂を逃げて桂香を取れば駒得です。22歩53飛成というのは単に53飛成よりも得です。19角成21飛成29飛52歩
29飛で12竜をけん制されても、と金で攻めることができます。55香68銀58香成51歩成46歩同歩同馬61と72金上12竜
と金を使って金をはがせればはっきり有利になります。
× 実戦は45桂で
どうせ取られるならば歩をもらった(これも1手と1歩の交換です)ということなのですが、45同銀21飛成19角成84歩同歩52歩54香
後手の攻めが速くなっています。46歩57香成同金54銀51歩成37飛(単に38飛のほうが良い)67金寄38飛成59香69銀
という展開は一手違いながら後手の攻めが速そうです。寄せ合いで後手にミスがあったのですが、とがめきれなくてそのまま後手Yさんの勝ちに終わりました。
× 65歩は
先手も角を使おうという手です。しかし37角成に11角成では空成りです。21飛成でも55桂
を打たれるので後手が有利になりそうです。
△ 他には84歩とか
94歩とか
を先に入れることもできますが(後手は84歩を手抜くこともできるが、どこかで手が戻る)、ここだけで継続の手段がありません。
☆ まとめ
対抗型で大駒を交換して(銀交換にならずに)桂香を取り合う展開では、互いに攻め駒が足りなくなるわけですから、ちょっと長い終盤になります。
(攻めの銀も交換すると攻撃力が高いので激しい寄せ合いです。)
桂香を拾い合う展開から飛角桂香で4枚の攻め駒にするというほかに、と金を作る、銀を捕獲する、端攻めが入る、というバリエーションがあります。ちょっとした差で優劣が決まりやすく、勝負はまだまだ先だと気を抜いていると、取り返しがつかないということのほうが多いものです。
この場合は
25桂と逃げて先手だけ攻め駒を4枚にする(角が加わらないのでと金を作る)ことができました。
53飛成は手数をかけて銀を取るのですが、そのあとの手順がうまくいきました。
単純に21飛成だと77角が戦力にならないので何か工夫が必要です。端を攻めればまあまあでした。