昭和51年12月、米長先生との第29期棋聖戦第2局です。

先手三間飛車に左美濃。後手の74歩が早いので石田流にはなりません。

代わりに後手は4枚美濃にはできず、引き角から33桂です。

互いに銀冠ですが、37角が大山好み。先手玉のほうが堅いです。37角の形なので84飛と警戒して、先手から65歩と指して仕掛けさせました。
固めてから戦いになるのですから先手がリードできそう。後手が手待ちならどうするかというのは問題なのですが、米長先生ですから動いてくる。その辺の心理戦がうまいです。

垂れ歩でと金つくりまでは先手の予定でしょう。流石です。

と金は作ったものの、その後はどこかミスがあるのか、両取りは困ったように見えます。
65歩に同銀ですが、61飛は45歩が嫌だということ?でも と金を取りたいです。

このと金の活用が大きそう。

竜は作られましたが金をはがして と金がいい位置です。76歩の催促で39銀と打ったのが敗着か。黙って66角で78歩成を目指したらよさそう。

がちんと金を打たれました。39銀が危ない。

68飛とまわって歩を打たせ、銀を取ってしまいました。

端は取り込まれたものの、角を活用します。こういう時のために大山先生は美濃囲いの桂馬は跳ねないのですね。後手は53銀と使っては攻め味が無くなるので困ります。

窮余の策で23に逃げたのに対して16銀。16同香は27玉19香成14銀で寄せるということでしょう。

16から15に銀が出て仕上げです。
大山先生の作戦勝ちから、と金つくり。これが簡単に(みせているだけか)実現してしまうのが強すぎます。
でも と金を取られたら悪いように見えるのですが。さらには39銀と打たせて取ってしまう指し回し、相手の心理まで読んで指しているのでしょうか。後から棋譜だけだとわからない強さなんでしょう、と勝手に推測します。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.22 棋譜ファイル ----
開始日時:2015/12/14 23:11:31
手合割:平手
先手:大山棋聖
後手:米長八段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八飛(28)
4 8五歩(84)
5 7七角(88)
6 3四歩(33)
7 6六歩(67)
8 6二銀(71)
9 6八銀(79)
10 4二玉(51)
11 4八玉(59)
12 3二玉(42)
13 3八玉(48)
14 1四歩(13)
15 1六歩(17)
16 7四歩(73)
17 2八玉(38)
18 5二金(61)
19 3八銀(39)
20 5四歩(53)
21 5六歩(57)
22 2四歩(23)
23 5八金(69)
24 2三玉(32)
25 5七銀(68)
26 3二銀(31)
27 4六歩(47)
28 4四歩(43)
29 3六歩(37)
30 4三金(52)
31 4七金(58)
32 3一角(22)
33 5九角(77)
34 3三桂(21)
35 2六歩(27)
36 2二玉(23)
37 9六歩(97)
38 7三銀(62)
39 8八飛(78)
40 2三銀(32)
41 2七銀(38)
42 3二金(41)
43 3八金(49)
44 9四歩(93)
45 3七角(59)
46 8四飛(82)
47 6五歩(66)
48 6四歩(63)
49 同 歩(65)
50 同 銀(73)
51 6二歩打
52 7五歩(74)
53 同 歩(76)
54 8六歩(85)
55 同 歩(87)
56 7五銀(64)
57 6一歩成(62)
58 6六歩打
59 7六歩打
60 同 銀(75)
61 6六銀(57)
62 6四飛(84)
63 6五歩打
64 同 銀(76)
65 同 銀(66)
66 同 飛(64)
67 5一と(61)
68 6九飛成(65)
69 5二銀打
70 7七歩打
71 4三銀成(52)
72 同 金(32)
73 4一と(51)
74 7五角(31)
75 7六歩打
76 3九銀打
77 1八玉(28)
78 9三角(75)
79 5九金打
80 7九龍(69)
81 6八飛(88)
82 6六歩打
83 3九金(38)
84 1五歩(14)
85 4五歩(46)
86 6七歩成(66)
87 3八飛(68)
88 1六歩(15)
89 6四角(37)
90 3二銀(23)
91 3一角成(64)
92 2三玉(22)
93 1六銀(27)
94 5九龍(79)
95 1三歩打
96 同 香(11)
97 2七玉(18)
98 2二銀打
99 1五銀(16)
100 3一銀(22)
101 1四銀打
102 投了
まで101手で先手の勝ち

先手三間飛車に左美濃。後手の74歩が早いので石田流にはなりません。

代わりに後手は4枚美濃にはできず、引き角から33桂です。

互いに銀冠ですが、37角が大山好み。先手玉のほうが堅いです。37角の形なので84飛と警戒して、先手から65歩と指して仕掛けさせました。
固めてから戦いになるのですから先手がリードできそう。後手が手待ちならどうするかというのは問題なのですが、米長先生ですから動いてくる。その辺の心理戦がうまいです。

垂れ歩でと金つくりまでは先手の予定でしょう。流石です。

と金は作ったものの、その後はどこかミスがあるのか、両取りは困ったように見えます。
65歩に同銀ですが、61飛は45歩が嫌だということ?でも と金を取りたいです。

このと金の活用が大きそう。

竜は作られましたが金をはがして と金がいい位置です。76歩の催促で39銀と打ったのが敗着か。黙って66角で78歩成を目指したらよさそう。

がちんと金を打たれました。39銀が危ない。

68飛とまわって歩を打たせ、銀を取ってしまいました。

端は取り込まれたものの、角を活用します。こういう時のために大山先生は美濃囲いの桂馬は跳ねないのですね。後手は53銀と使っては攻め味が無くなるので困ります。

窮余の策で23に逃げたのに対して16銀。16同香は27玉19香成14銀で寄せるということでしょう。

16から15に銀が出て仕上げです。
大山先生の作戦勝ちから、と金つくり。これが簡単に(みせているだけか)実現してしまうのが強すぎます。
でも と金を取られたら悪いように見えるのですが。さらには39銀と打たせて取ってしまう指し回し、相手の心理まで読んで指しているのでしょうか。後から棋譜だけだとわからない強さなんでしょう、と勝手に推測します。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.22 棋譜ファイル ----
開始日時:2015/12/14 23:11:31
手合割:平手
先手:大山棋聖
後手:米長八段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八飛(28)
4 8五歩(84)
5 7七角(88)
6 3四歩(33)
7 6六歩(67)
8 6二銀(71)
9 6八銀(79)
10 4二玉(51)
11 4八玉(59)
12 3二玉(42)
13 3八玉(48)
14 1四歩(13)
15 1六歩(17)
16 7四歩(73)
17 2八玉(38)
18 5二金(61)
19 3八銀(39)
20 5四歩(53)
21 5六歩(57)
22 2四歩(23)
23 5八金(69)
24 2三玉(32)
25 5七銀(68)
26 3二銀(31)
27 4六歩(47)
28 4四歩(43)
29 3六歩(37)
30 4三金(52)
31 4七金(58)
32 3一角(22)
33 5九角(77)
34 3三桂(21)
35 2六歩(27)
36 2二玉(23)
37 9六歩(97)
38 7三銀(62)
39 8八飛(78)
40 2三銀(32)
41 2七銀(38)
42 3二金(41)
43 3八金(49)
44 9四歩(93)
45 3七角(59)
46 8四飛(82)
47 6五歩(66)
48 6四歩(63)
49 同 歩(65)
50 同 銀(73)
51 6二歩打
52 7五歩(74)
53 同 歩(76)
54 8六歩(85)
55 同 歩(87)
56 7五銀(64)
57 6一歩成(62)
58 6六歩打
59 7六歩打
60 同 銀(75)
61 6六銀(57)
62 6四飛(84)
63 6五歩打
64 同 銀(76)
65 同 銀(66)
66 同 飛(64)
67 5一と(61)
68 6九飛成(65)
69 5二銀打
70 7七歩打
71 4三銀成(52)
72 同 金(32)
73 4一と(51)
74 7五角(31)
75 7六歩打
76 3九銀打
77 1八玉(28)
78 9三角(75)
79 5九金打
80 7九龍(69)
81 6八飛(88)
82 6六歩打
83 3九金(38)
84 1五歩(14)
85 4五歩(46)
86 6七歩成(66)
87 3八飛(68)
88 1六歩(15)
89 6四角(37)
90 3二銀(23)
91 3一角成(64)
92 2三玉(22)
93 1六銀(27)
94 5九龍(79)
95 1三歩打
96 同 香(11)
97 2七玉(18)
98 2二銀打
99 1五銀(16)
100 3一銀(22)
101 1四銀打
102 投了
まで101手で先手の勝ち