20151203今日の一手

10月10日の名南将棋大会からSさんとSさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
昨日の一手の回答
まだ序盤ですから形勢は互角です。
しかし、後手の33桂が早いですね。ここに注目できるかです。
○ 石田崩しは棒金だけではありません。38飛と寄って

36歩があるので13角に17桂です。

74歩25桂同桂同歩75歩

互いに主張するとこういう感じでしょうか。75同歩に76桂のねらいです。
15歩同歩26桂

これが桂馬を交換した先手のねらいです。
31飛15香22角12歩

これで香車が取れそうです。11香成と交換してしまってはいけません。
33角13香成15角

28飛16歩14成香17歩成29飛

これが変化の一例です。桂馬を交換して26桂と据えての端攻めが狙いです。
後手の33桂が早いのですね。26歩で止めているのでこの仕掛けがあります。
実戦も17桂とはねたのですが25桂はなぜか決行せず、55歩に65歩同歩同桂と思わぬところから戦いが始まりました。
△ 持久戦なら55歩でしょうか。

43銀56銀直74歩65歩同歩同銀64歩56銀

こういう形を目指します。できれば47の銀は57に配置したいのですが、仕方ないでしょう。
後手の仕掛けは13角67金右54歩同歩45歩

という感じです。後手は12香や73桂を指しておくほうが良いかもしれません。先手から具体的な攻め筋がないので好きなときに仕掛けられます。後手の作戦勝ちになりそうです。
△ 他には67金右と固めておいて

54歩と中央位取りを拒否されたら75歩

玉頭位取りでも76金と出ていくのはあまり堅くはないですが。
74歩同歩同金には76歩と謝っておいて

後手陣が乱れたので、ここから38飛~17桂といくのは考えられます。
私が初めて買った将棋の本、大山先生の本で、振り飛車の形が書いてあった分厚い文庫本でしたが、なくしてしまってタイトルもよくわかりません、その本に出ていたと思います。
58の金を49のままにして、38金~27金~26金と出ていって端を攻める棒金はいまでも見かけますが、最近はこの形を見ないので紹介しました。振り飛車が25歩を決められていないのに34飛から33桂を優先させた場合だけ現れるので、なかなか出現しないのかもしれません。