名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

新相振り革命

2015-08-24 | 将棋本 断捨離
新 相振り革命
2000年出版、杉本先生の本です。今は文庫も出ています。

前作の相振り革命では金無双が主でしたが、美濃や矢倉がメインになりました。プロの流行を追いかけているというか作っていました。
定跡研究と実戦解説が4局。

相振り飛車を指す方なら必読です。
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20150824今日の一手<その125>;相手の理想を考える

2015-08-24 | 今日の一手
20150824今日の一手

8日の名南将棋大会からIさんとAさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。









昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは同程度。
先手の攻め駒は38飛。ですが、後手陣左側を向いています。
後手の攻め駒は33角65桂で2枚。これは先手玉を向いています。
総合すれば、後手の作戦勝ちです。

大局観として
先手は作戦負けに気が付かねばなりません。攻撃力を整備するのですが、後手玉を目指すように配置したいです。

問題図の前、

65歩と突かれるとすでに先手が失敗です。3筋の歩交換から68角ではおとなしすぎました。
一方、問題図での後手の64銀は頑張った手で、64歩と打っておくほうが無難でした。


× 実戦は36飛です。右桂を使う意味です。

手順は省きますが、こういう戦いになりました。

飛角桂で後手の左側の角金桂を攻撃するのですから効率が悪いです。一段落してから、先手の玉頭から攻められてつぶれました。


○ まずは角の働きが違いますから、手損でも46角と出たいです。

65銀同銀64歩の筋がありますから、後手は62金でしょう。ここで59銀とします。

66角同金57銀が怖いのですが。

65金です。

この時、後手陣が53銀64歩の形なら成立しませんが、ここでは銀に当たっています。
46銀成64金

64同銀46歩に57角ですが

68銀46角成37角

これで馬が消えます。先手は桂馬を得していますからこの筋は成立しません。

後手は66角とはできず、85歩に68銀と固められました。

94歩96歩14歩に(86歩の交換かも)77桂で反撃です。

77同桂成同銀上65歩と位を確保したいのですが

65同銀同歩66歩

66同銀64歩

こういう手が成立するのも、後手が64銀の形を選んだためです。64歩なら手堅かったということです。
先手の持ち駒が増えました。37桂44歩65歩

こうなれば先手が十分です。どこかで45桂打が決め手になるかもしれません。
後手玉を目指して攻め駒を配置するという意味を分かっていただけましたか?


方針に迷ったときは、相手の理想を考え、それを阻止する手を選ぶことも有効かもしれません。
右玉の理想は、左側の駒をさばいて、玉頭方面から攻めること。33角の利き筋が通っていれば心強いです。これに対抗するために46角で相手玉をにらんで、遊んでいる右銀を左側に寄せます。ここまでできれば作戦負けではなくなります。


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