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名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

将棋上達法実践編(6)

2018-05-19 | 将棋上達法則
今日はHくんのレッスン6日目でした。

詰め将棋は1日4問ペース、だんだんに手が見えるようになってきました。読みよりは直感のタイプかもしれません。

棋譜並べの復習1局

大山先生の名手ですがわかりにくいですね。(85歩)形勢判断から大局観を考えると理解はできます。

新しい棋譜並べは3局。

今日学んだこと
①形勢判断から大局観へ。
②十字飛車、桂馬の跳ね違え、控えの桂、継桂、敵の打ちたいところに打て、桂先の銀定跡なり。桂馬の手筋が多かったです。

今どきの小学生は宿題が多いみたいです。私は田舎育ちのせいか平日の宿題なんて記憶にないですが。

将棋上達法実践編(5)

2018-05-13 | 将棋上達法則
今日はHくんのレッスン5日目でした。

1か月ほど経過して、友達に勝てるようになったと喜んでいました。私もうれしいです。

レッスンをちょっと軌道修正です。

PSPを持っているということでしたので激指の中古ソフトを買いました。これで実戦不足が解消されるでしょう。2007年市販ソフトなのでアマ有段者レベル。少し古くても十分な相手です。
今どきの子どもに教えるのならばデジタルデバイスの活用も考えねばなりません。喜んで遊んでくれるでしょう。

詰め将棋が楽しくなったのか、1日4問ペースで解いてきてくれました。まだ盤駒を使って考えていますが、手が見えるようになってきたと思います。手が広いものはまだ苦手なようです。

棋譜並べの復習は、1つの局面を振り返る方式に変えました。





それぞれの局面を印刷しておいて、ノートに貼り付けます。形勢判断を書き、方針を書き、こういう手を指すのだ、こういうのもあるね、という記録をつけます。

5図面考えたので新しい棋譜並べは1局。

今日学んだこと
①形勢判断から大局観へ。上に出した図面を使いました。
②玉の早逃げ、両取り逃げるべからず、下段の香に力有り。覚える手筋も増えていきます。




将棋上達法実践編(4)

2018-05-06 | 将棋上達法則
今日はHくんのレッスン4日目でした。

詰め将棋2問を宿題にしたら、時間があったからと20問あまり解いてきてくれました。少し楽しくなったのかも。
レッスンの場でも2問解いてもらいました。ちょっと早く解けるようになったと思います。

棋譜並べは前回の将棋の復習を2局。新しいものを1局。なぜこう指したのかという意味を解説してから同じものを並べると少し楽なのですが、太鼓の練習の後だとかで(小学生なのですが)疲れ気味、やや低調です。


今日学んだこと
①形勢判断の復習、これはほぼ習得できました。大局観につなげる話をしなくては。
②桂馬の高飛び歩の餌食、桂頭玉寄せにくしとか。
③左64銀戦法の定跡を少し。



将棋上達法実践編(3)

2018-04-29 | 将棋上達法則
今日はHくんのレッスン3日目でした。

詰め将棋は1日1問は解くように宿題を出しておいたのですが、1日1問くらいで終わっています。どうもちゃんと指示されたことを守るタイプのようで、今度からは1日2問の宿題です。(私は宿題が嫌いというか、言われたようにやるのが嫌いだったのですが。)
レッスンの場でも2問解いてもらいました。詰め将棋らしい問題はまだ慣れていないようです。

棋譜並べは前回の将棋の復習を1局。新しいものを2局。なぜこう指したのかという意味が分かれば覚えやすくなるはずです。
(これのために私は久しぶりに家で盤駒を使い棋譜並べをしました。棋譜管理ソフトと何が違うのかはまた考察してみたいです。)

実戦も1局。振り飛車は待っているというか引き付けてさばくということを説明しながら。

今日学んだこと
①形勢判断の復習
②駒得ならば長期戦、駒損ならば短期決戦、ということ。
③ピンの手筋
④急がなくてよければ、小さい駒から使ってゆっくり寄せること
⑤寄せのセオリー

棋譜並べをしているといろいろな知識を学んだり繰り返し学習ができます。

将棋上達法実践編(2)

2018-04-21 | 将棋上達法則
今日はHくんのレッスン2日目でした。

詰め将棋は1日1問は解くように宿題を出しておいたのですが、10問解いてきてくれました。11問目をやってもらうと、盤駒を使ってもまだまだ苦労しているようですが、ちゃんと解けました。これは継続です。

棋譜並べは前回の将棋を再現してもらいましたが、怪しいところがあるようです。まだまだ経験が足りないので、ここはこう指すもの、相手もこう応じて、と続いていく手順が頭の中に入っていないのでしょうね。1手ずつ覚えて163手は大変なはずです。今日は復習1局と新しく1局(予習してきてもらいました)。

いくつも並べていけば応手の固まりで覚えられるので、だんだんに楽になるはずです。
教える私の方は、もっとスムーズに進むのかと4局分覚えていったのですが、2つだけ暗記しておくほうが速く進行できたかなあ、と反省です。手順前後が入って、本を見ながら確認しての振り返りでした。

本の1局目1局目は大山山田戦で山田定跡(というか、左46銀というか、ななめ棒銀)の将棋でしたから、その戦型で練習将棋を2局指しました。ヒントを出したり戻ったりしながら、実戦の指し方を学んでいきます。

今日学んだこと
①形勢判断の復習;ちょっと慣れてきました。
②田楽刺し、垂らしの歩、端玉には端歩、舟囲い攻略の88銀の手筋、など手筋を学びました。
③攻め駒4枚で寄せること。4枚にならなければどう増やすかを考えてもらいました。


将棋上達法実践編(1)

2018-04-14 | 将棋上達法則
先週の名南将棋大会に小学4年生、ほぼ初心者の男の子が来ました。Hくんとしておきます。
練習将棋をやってもらいましたが、まだ大会に参加できるレベルではありません。何週間か前にお母さんから電話問い合わせがあったので先週までにいろいろ考えていたのですが、近所だということもあって個別指導することにしまして、今日がその初日でした。
私にとっては最速の上達方法を実践できるチャンスです。

方針1 駒落ちはやりません。平手で学ぶほうが速いでしょう。

方針2 論理的に教えます。とりあえずノートを用意してもらいました。

方針3 私も学びたいですから、難しいものを丁寧にやるという感じで進めます。


やったことを記録しておきます。

将棋の序盤として戦法の紹介から。先週に少しやったので復習です。
振り飛車をやってみたいということでしたから、四間飛車をやることにしました。テキストは四間飛車名局集。(ロビーでやっていたので本格的ですねと声をかけられました。)
①棋譜を見て並べることを覚えてもらいました。
②駒の損得の計算を覚えてもらいました。
③形勢判断の方法を覚えてもらいました。(いつもブログで書いている私流です。)
④詰め将棋のテキストとして5手詰ハンドブックにしました。最初は盤駒を使って解いてもらいます。

解説を交えながら、1局並べました。最初から難しい題材でしたが。
宿題として棋譜を並べて覚えること、予習復習になります。それから詰将棋をすることです。

毎日3時間やって、1年で1000時間くらい。これで初段の実力がつくだろう、というのが目標です。
私の反省としては内容が難しいので飽きさせてしまったかと。実戦も取り入れてみましょう。遊び心は必要ですものね。

プレッシャーの対応方法

2018-04-01 | 将棋上達法則
4月1日ですがエイプリルフールネタではありません。

先週の名南将棋大会で、皆さんにクッキーを勧めたのですが、中学生Tくんが将棋の時は昼ご飯をいっぱい食べられないというのです。私も昼ご飯を食べない/食べられない(この頃は改善していますが体力的なものです)のですが、T君の場合は精神的なもので、育ち盛りなのに将棋でプレッシャーを感じていたのでしょう。アドバイスしたことをメモ代わりに書いておきます。ご参考に。

将棋に必要な能力にメンタルがあるという話を何度か書きました
食欲がなくなるというのは胃の活動が悪くなっているわけで、多くはメンタルに関係しています。
その深層心理に隠されているものは恐怖心です。

対応策は
(1)恐怖を認識する
なにか怖いものがあるのです。でもそれがなんだかわかっていない場合が多いです。怖いとは思わずに、怒り出したり逃げ出したり、自分では認めない場合も多いです。
将棋に負けることが怖い(誰に?)
対局相手か、友達か、お父さんかお母さんか、周りの人に知られるから。
努力したのに負けたら怖すぎる、だから努力しないとか。
負けるの嫌だから将棋大会にもでないとか。
団体戦だとさらにプレッシャーがあります。彼の場合は研修会とか、その上は奨励会とか。舞台が大きくなると負けるのはさらに怖くなりますね。

第一段階は、ああ私は何かにおびえているのだ、と気が付くことです。もしかしたらそれだけで気が軽くなるかも。おびえていることはなにか、考えてみます。何かわからないものほど怖いのです。わかってみればたいしたことがないと思えるかもしれません。


(2)ポジティブな対応
あなたの状態が軽いものであれば、ポジティブな、積極的な明るい対応で間に合います。
その状況を楽しんでみる。「楽しいなあ」と言ってみる。
笑ってみる。優しい顔にしてみる。
勝った状態をイメージしてみる。
そういうことで対応できます。


(3)ネガティブな対応
もしもかなり重症ならば、ポジティブでは対応しきれません。一度最悪まで落ち込んでみます。
負けたらどうなるだろうか?
命が無くなる(本当?)
痛みがある(どれだけ?)
お金を失う(いくら?)
時間を失う(何時間?)
ばかにされる(誰に?)
よく考えたらたいしたことがないかもしれません。でも最悪どうなるかだけ覚悟してしまえば、頭や体が動き出します。



練習ではうまくいくのだけど、本番に弱いというタイプ、実はタイプとかいう個性みたいなものではなくて、ストレスへの対応が慣れていないだけです。
将棋だけに限らず、生きていればプレッシャーやストレスのかかることがいっぱいあるのですが、そのための訓練だと思ってください。趣味の将棋ならばストレスは軽いはずで、よい訓練の場になるでしょう。

お父さんお母さんには、プレッシャーを与えないように心がけていただけると対応しやすいと思います。負けても怒らず、勝っても喜び過ぎず(これは負けた時のプレッシャーになります)、ただ楽しそうならば良かったねと言ってあげるだけで良いです。
学校の勉強でも同じことで、楽しんで勉強しているかどうかだけです。そのための環境を作ってあげます。新しいことを学ぶのは本来楽しいことなのですから。


Tくんに3つの対応方法の話をして、少し軽くなったかクッキーを食べてもらえました。
都合により片栗粉が大量にありまして、しばらくの間は片栗粉を使ったクッキーをもっていきます。遠慮なく全部食べてくださいね。












万年級位者を脱出するために(4)

2018-01-04 | 将棋上達法則
今日の話で最後、どうやったら習慣化できるか、という話です。

自分はこういう性格だから、とかこういう棋風だから、とかそれは結構思い込みによるもので、変えられます。
三日坊主だから続かない、なんていうのも思い込み。性格は習慣で変えられます。
棋譜をつけるなんて面倒なことはできそうにもない、始める前にはそう思うでしょうが、いつものことになれば、棋譜をつけないと気持ち悪くなります。だから私は眠くてもその日のうちにつけます。

習慣化するコツは最初のハードルを小さくすることです。
棋譜並べなんかやったことがない、という人ならば、まず盤駒を机の上に並べましょう。あるいはパソコンかスマホか、棋譜のソフトを手に入れて、インストールしましょう。プロの棋譜を手に入れて(新聞か書籍かネットでも)準備します。
最初は10手で良いです。棋譜の通りに並べてみましょう。簡単だからと言って、欲張らないほうが良いです。初日はここまで。盤駒は出しっぱなしにできれば楽です。ソフトなら途中で名前を付けて保存しておきましょう。
2日目は続きで10手。
3日目はまた10手。
4日目も10手。
3週間続ければ習慣になるそうです。3週間たたずに並べ終わったらまた初めから。先手後手を逆にして並べるのもよいですね。
3週間たったら手数を伸ばします。15手でも20手でも良いです。

10手を並べるなら2,3分でしょう。もし物足りないと思ったら、手数を伸ばすのではなく、10手を思い出しましょう。頭の中で並べられますか?

テレビを見ながらでもできます。いつやってもよいのですが同じ時刻のほうが良いですね。一番良いのは朝一番にやることです。寝る前にと思うと疲れたからやめておこう、と考えてしまいます。

さて、出来ましたか?それが万年級位者を脱出するための第一歩です。強くなった自分を思い浮かべて少しずつ続けてみましょう。

そうそう、カレンダーに丸印をつけると、今日も続けようという気になりますよ。

万年級位者を脱出するために(3)

2018-01-03 | 将棋上達法則
自分の棋譜がつけられるようになりました。これがどう生かせるか。

自分のミスを認めるのは精神的につらいのですが、どこで間違ったかを検討するのです。
感想戦の時間が十分にあれば、相手との並べなおしての検討にも役立ちますし、家に帰って一人で検討することもできます。将棋ソフトで検討することもできます。
ミスを認めて、いろいろな角度からその原因を探ります。技術的なものか、心理的なものか、考慮不足か、考えすぎか。

勝った将棋にも負けた将棋にも検討するところがあります。ミスは負けた将棋に多いのが普通なので、負けた将棋のほうが学ぶところが多いです。
そんなことはわかっているよ、と言いたくもなりますが、つらいことができれば同じレベルの人よりも上達できるのです。

自分と同じレベルの人よりも強くなるにはどうするか。難しいことでもなくて、その人たちよりも少しだけ余計に勉強すればよいのです。実力が反映されやすいゲームですから、強さは訓練の量に比例するでしょう。訓練量=訓練時間×効率 です。自分に合った訓練方法ならば効率のところが大きくなります。
その自分に合った、というところが一番共通しているのが、自分の指した将棋を検討しなおすことです。そのために棋譜をつけて記録を残しておきます。振り返って反省します。

何も反省しないで実戦だけ繰り返しても強くなっているかどうかは怪しいです。私がひまつぶしに将棋ソフトと対戦して、人間とやるときよりも考えていませんから、当然に負けて、熱くなってまた対局を挑んで、と繰り返しても強くはなっていないでしょう。ついやってしまうのですが。(同じ理由で私はネット将棋はやりません。)
これでは悪いクセを何度も学習しているようなもので、弱くなってしまうかもしれません。これがタイトルにある「万年級位者」の行動です。
(それが楽しいと思うならば否定しませんが。)

1局指したら敗因を分析して、変化を検討して、記録に残す。そこまでやって少し強くなったかなあ、という実感が出ます。

プラス、棋譜を覚える習慣ができているのですから、プロの棋譜を並べて強くなることができます。これも効用です。棋譜を覚えなくても良いですが、重要な変化は納得するまで並べて調べます。もちろん覚えるまで並べたら効果があります。

万年級位者を脱出するために(2)

2018-01-02 | 将棋上達法則
昨日は恐怖心を忘れて楽しみなさい、という話を書きました。

今回は万年級位者に有効な上達法は何か、という話です。

有段者と級位者の違いはどこか、という境界はあいまいですが、少なくとも有段者になる資質があるかどうかは、1局指して初手から並べなおせるかどうか、でわかります。
ブログで書いたこともありますが、これが棋力に比例していないような気がして疑問に思っていました。でもある程度以上の上達するためには必要なスキルだと気が付きました。

どうやったらその日指した将棋の棋譜をつけられるかどうかを考えます。
一言で言えば「記憶力」なのですが、棋譜の記号を暗記しようと思っても常人には無理でしょう。
頭の中におぼろげながらでも将棋盤があって、駒が動くところをイメージできないと覚えられません。すべてが頭の中に入っていなくても、主要な手順は思い出して、それをつなげて再生するのです。手順ではなくて、100手くらいの局面を前にして、互いにどの手を指したか、と考えていたら並べられないでしょう。
つまりこれは読む能力と関係しています。1手だけ×100手 を記憶するよりも、数手の組み合わせ×10通りくらいを記憶してつなげるほうが楽です。あとはどこか主要な局面の配置をいくつか覚えておけば手助けになります。
これが局後に並べなおす、あるいは棋譜をつける時のコツです。そうそう、序盤で手順前後が問題でないときは端歩が後だったか先だったか、などというのは気にしなくてよいですよ。

でもコツだけ言われても自分でできないとできませんね。頑張って自分の棋譜を思い出す、というのも訓練方法ではありますが、まだハードルが高いです。

一番良い訓練方法は、有段者の人と将棋を指して、感想戦に時間を取って並べてもらうことです。これで手順を追うことができます。ただし協力してもらえるかどうかが問題ですが。

次はネット対戦などで残る自分の棋譜を利用すること。でもこれは並べられた気分になるだけで終わるかもしれません。早送りしないで、手抜きしないで、ここで自分がどう指したかを思い出しましょう。
早指しでは記憶しにくいので、持ち時間の長い設定で指せるとよいのですが。

プロの指した棋譜を覚えるのも良い訓練方法でしょう。これなら答えが用意されています。どうせならお気に入りの戦型、お気に入りの先生の棋譜を探して(この時代に探す苦労はないと思います)盤駒あるいは棋譜管理ソフトで並べてみます。

これらの方法で何度並べたら覚えられるでしょうか。子どものころは簡単に覚えたけれど、大人になると、歳をとると覚えが悪くなって、と自嘲するものですが、記憶力が悪くなるわけではないです。覚えていることが多いので、思い出すのが大変なだけなのです。
解決方法は繰り返すこと。これにつきます。子供のころは覚えが良かったと言っても、九九を何度も暗唱したり、漢字の書き取りを何度も繰り返して覚えたのです。棋譜を覚えることに慣れていないと苦労しますが、だんだんにうまくなる(少ない回数で思い出せる)ようになります。

さて、何回か自分の棋譜やプロの棋譜を覚えられるようになったら、将棋大会に参加して、その日のうちに棋譜をつけてみましょう。相手の名前、先手か後手か、くらいはメモしておいて、1局くらいはちゃんと記録に残せるようになるというのが目標です。
なお、この時には棋譜ソフトを使うほうがはるかに楽です。行ったり戻ったりが楽ですから。棋譜用紙に書くのはどこか欠けてしまうと直すのに手間取りますが、慣れればできます。
ちゃんとつけられなかったとしても、また棋譜を覚える訓練をしましょう。だんだん楽になって、きっと1日分全部の棋譜をつけられるようになります。


さてここまでできるようになったらどうするか、はまた明日。