小林紀興の「マスコミに物申す」

第三の権力と言われるマスコミは政治家や官僚と違い、読者や視聴者の批判は一切無視、村社会の中でぬくぬくと… それを許せるか

メイナードさんの訃報に接して。

2014-11-04 14:26:47 | Weblog
 悲しい。とても悲しい。
 29歳の若さで自ら死を選んだブリタニー・メイナードさんのことである。
 メディアには「尊厳死」「安楽死」、さらには「自殺」という言葉さえ並んだ。
 そんな短絡的な言葉で、メイナードさんの死を語ることができるだろうか。愛する夫がいながら自ら「生きるために最後まで闘いぬくべきか」それとも「そういう“勇気”を持つこと自体が自分の生き様にふさわしくない」と思ったのか。
 私も70を超えて以降、自らの死に方についていろいろ考えるようになってきた。アルコールが入ると、「蜘蛛膜下や心臓まひなどの突然死が一番いいね」と同年配の友人たちとはしばしばそういう話になる。
 しかし、そう都合よくいかないことはだれでも分かっている。
 私自身は、人間の尊厳を失ってまで長生きはしたくないと思っているが、では「どういう状態になったら人間の尊厳を失ったことになるのか」…自分でも分からない。それに自分が人間としての尊厳を失う状態になったとき、そのことを自覚して自ら死を選べるのかどうか、たぶん不可能だとも思う。
 メイナードなん自身は医師に処方された毒物を飲む前にSNSの動画サイトでこう語った。
「さようなら、親愛なるすべての友人たちと愛する家族のみんな。今日、私は尊厳死を選びます」
 メイナードさんにとっての尊厳死とは、いったいなんだったのだろうか。これ以上、末期の脳腫瘍と闘い続けることは、自らの人間としての尊厳を失いかねない状態になると思ったのだろうか。それとも愛する人たちを、これ以上自分のために苦しませたくないと思ったのだろうか。
 生きる…ということの意味を改めて自分自身に突き付けられた思いがする。

しばらくぶりのブログだが、この間、いろいろ考えてきたことがいろいろある。あまり長文ではなく、読者の方たちと一緒に考えたいことをいろいろ書いていきたいと思う。