べびざるが「兄ちゃんのお便り帳を見せて」と言い出した。
今べびざるは、こざるが卒園した園に通っているので
行事などでは「次こんなことやるんだよ~」とこざる時代の写真を見せ
軽く予習などをしているんだよね~。
で、彼の今一番の関心は、年に3回以内の欠席だった園児にもらえる
記念のお人形を自分ももらえるかどうかで、
年長のときに休んだのが3回でそれをもらえたこざるに負けたくない!
という意識が働いた様子。そして同時に「本当に兄ちゃんは3回しか
休まなかったのか」を確認したいがために言い出したようだ。
そこでがさごそ探して3年分のおたより帳を見つけて、
べびざるに見せてあげ、私は食事の支度をしていると、
べびざるが居間で叫んでいる。
「ママ~これすごい!」
何があったのかと思って駆け寄ると、
上の写真のページを開いており
「おたより帳のシールが全部リンゴだ!」と驚いていた。
よくよく他のページを見てみると、全部スプーンとフォークのシール、
全部葉っぱのシールなど、お休みの日、行事シール以外は
全て同じシールで1か月統一されていることが多いのに気づく。
かと思うと。
こんな風に出席した日は一日おきに同じシールを貼っていることも。
そういう出来上がりのきれいさに、べびざるは驚いていたのだ。
思えば、べびざるさんは、都度好きなシールを貼っているので
バラバラと言えばバラバラ…
でも、断然それが普通だとおもうんだよね~私なんかは。
おたより帳用のシールって1か月に何種類かあって、子供なら
かわいいのを1個ずつ変えて貼るのも当然と思うのよね~
何もそこまでストイックに同じ柄で統一しなくても。
このあたりに何かにこだわったらとことんこだわるこざるを感じる。
で、私はさらにそのルーツはどこにあるのだろうかと年長から年中、年少と
さかのぼってお便り帳を確認したところ
最初に完全な(意識的と判断できる)こざる美学の表れは
年少の12月のことだったと判明。
実に4歳8か月の時点…
すでにこのころからイケスカナイ芽が出始めていたのだろうか。
実はそれよりも前に「これは頑張っていたけど挫折したのかな?」
と思われる2週間くらい同じシールであとバラバラ…という月が
あって、それは7月。最後の方が夏休みに入っていることを考えると
まあ1か月びっしり頑張ったと判断してもいいんだけど
こざる的には「それはちょっときれいじゃない」
というだろうから、12月と判定してみた。
「こんなふうに同じシール貼ってみようかな」
べびざるも言ったけど、絶対彼はできないね。
言った次の日からもう忘れてると思う。
でも、それでいいんだと私なんかは思う。
だって、1か月後に同じ柄のシールで埋め尽くされたお便り帳を
想像してその日のために毎日同じシールをコツコツ貼る幼稚園児って
ちょっと怖くない?
そういうこざる美学は今にも受け継がれ、おそらくこうした
「計算された美しさ」みたいなものに反応する性格は
死ぬまで治らないだろうと思う。
数式を見て「美しい」と叫ぶようになれば、そこまで行けば
私も「まいりました」と頭を下げるだろうに。
さあ、彼はどこまで追求し続けるのだろうかねえ…