A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記684 『シャルダン展』

2013-01-05 23:46:33 | 書物
タイトル:シャルダン展 : 静寂の巨匠
タイトル別名:Jean Siméon Chardin : 1699-1779
監修:ピエール・ローザンベール
翻訳監修:大野芳材
編集:安井裕雄、ナターシャ・ペルナック、カレン・シャスタニョル
翻訳:小川カミーユ、大野芳材、船岡美穂子、伊藤巳令、田中佳、金沢文緒
編集協力:大谷公美、高城靖之、福田恭子
デザイン:田中久子
制作:アイメックス・ファインアート
発行日:2012.9
発行:東京 : 三菱一号館美術館、[東京] : NHKプロモーション
形態:230p ; 28cm
注記:展覧会カタログ
   会期・会場: 2012年9月8日-2013年1月6日:三菱一号館美術館
   主催: 三菱一号館美術館, NHKプロモーション, 読売新聞社
内容:
ごあいさつ
「はじめに――東京における初のシャルダン回顧展に寄せて」高橋明也
「シャルダン、制作と魅力の秘密」ピエール・ローザンベール
「シャルダンとその時代――静物画を中心に」大野芳材
「日本におけるシャルダン受容史」安井裕雄
Catalogue par Pierre Rosenberg
シャルダン略年譜
人名・用語集/伊藤巳令[訳]
シャルダンをめぐる批評/大野芳材+金沢文緒[訳]
人名・用語集/大谷公美+高城靖之+福田恭子[編]
邦文文献と日本での展覧会出品歴/大谷公美+高城靖之+福田恭子+安井裕雄[編]

購入日:2013年1月3日
購入店:三菱一号館美術館 Store 1894
購入理由:
 日本初のシャルダン展。出品点数は38点と少ないが、充分見応えのある展示だった。歴史や宗教的なテーマが少ないので、日本人好みの画家だと思う。
 図録は資料も豊富で、なかなかお買い得な1冊。とくに「シャルダンをめぐる批評」は、ドニ・ディドロ、マルセル・プルースト、アンドレ・マルロー、マイケル・フリードなど錚々たる人物の批評が抜粋されており興味深い。

 

memorandum 103 仕事は毎日元気です

2013-01-04 23:38:55 | 書物
仕事が仕事をしています
仕事は毎日元気です
出来ない事のない仕事
どんな事でも仕事はします
いやな事でも進んでします
進む事しか知らない仕事
びっくりする程力出す
知らない事のない仕事
聞けば何でも教えます
頼めば何でもはたします
仕事の一番すきなのは
苦しむ事がすきなのだ
苦しい事は仕事にまかせ
さあさ吾等は楽しみましょう

河井次郎『火の誓い (講談社文芸文庫―現代日本のエッセイ)』講談社、1996.6、p.212.


未読日記683 『セヴェラルネス+』

2013-01-03 23:09:31 | 書物
タイトル:セヴェラルネス+ : 事物連鎖と都市・建築・人間
タイトル別名:severalness+ : city, architecture and human beings as the cycle of things
著者:中谷礼仁
装丁:岡崎乾二郎
編集・制作:北浦千尋+メディア・デザイン研究所
発行:東京 : 鹿島出版会
発行年:2011.3
定価:2,500円+税
形態:303p ; 21cm
注記:「セヴェラルネス : 事物連鎖と人間」 (2005年刊) の増補版
内容:
「建築・都市史にとどまらない思想的、創造的な起爆力」田中純

桂離宮、ローマ都市、インディアンによるアルカトラズ島占拠、はてはメタボリズムにいたるまで古今東西の建築・都市的出来事を縦横無尽にかけめぐり、その変容の動因を追求。
それら事物とそれに関わった人間たちとの創造的な連鎖の営みの関係を明らかにし、今後私たちがよりより環境を築き上げていくうえでの根源を示す。
ウィトルウィウス、ピラネージ、アルド・ロッシ、クリストファー・アレグザンダーらの方法論が全く新しい角度から再検討された話題の書。
「先行形態論」を新たに加えた増補版。
(カバー見返し解説より)

増補のための序文
「序 「いくつか」の詩学」田中純

1 クリティカル・パス 桂の案内人
2 ペリカン島戦記
3 建築職人ウィトルウィウス 弱い技術
4 ピラネージ、都市の人間
5 自尊心の強い少年
6 ダイコクノシバのアレゴリー 出来事とその徴
7 セヴェラルネス 事物連鎖のためのかたち
8 先行形態論
初出一覧
あとがき 単著という劇場
索引

購入日:2013年1月1日
購入店:蔦谷書店
購入理由:
 講義で知った1冊。ブリコルール(器用人)、コンバージョンについて刺激を得るところが多かったので購入。なにも元旦に買わなくてもよかったが、たまたま出かけた蔦谷書店で見つけ、見かけたときに買わないと忘れるので購入。
 それにしても、蔦谷書店の品揃えはチェーン店とは思えないマニアックさで驚いた。このクオリティならば何度でも足を運びたい。書店のおもしろさを久しぶりに体感した。やっぱりこのセンスは東京クオリティだよなあと感嘆。

未読日記682 『Art Trace Press 02』

2013-01-01 23:42:11 | 書物
タイトル:Art Trace Press 第2号
責任編集:松浦寿夫、林道郎
編集:ART TRACE(有原友一、上田尚嗣、境澤邦泰、高木秀典、中田寛也、坂光敏)
編集協力:永瀬恭一
発行:ART TRACE
印刷・製本:株式会社三光
発行:2012.12
定価:2,310円
形態:272p ; 21cm
内容:
特集1 石子順造
「座談会 キッチュとは何か、あるいは〈価値真空状態〉の芸術―石子順造を読む」
成相肇、岡乾二郎、林道郎、松浦寿夫
「「アルガママ」の交差―石子順造・李禹煥・中原佑介・中平卓馬……」林道郎

特集2 山田正亮
「山田光枝さん(山田正亮夫人)インタビュー」聞き手:神山亮子 出席者:杉田美奈子、松浦寿夫
「山田正亮自筆文献抄」神山亮子編
「山田正亮を括弧でくくってみませんか」峯村敏明
「大地を紡ぎ、空気と光を織る」早見堯
「絵画の体系、あるいはアナクロニスムについて」松浦寿夫

「宇佐美圭司インタビュー」聞き手:林道郎、松浦寿夫、岡乾二郎
「ジャクソン・ポロック再考」岡乾二郎、松浦寿夫
「ジャクソン・ポロックと近代の伝統②③」ウイリアム・ルービン 野田吉郎訳

連載
「リズモロジーの方へ②―セザンヌリズム 上」佐藤雄一
「ジャコメッティと詩人たち(2) 空虚を抱く手(今、空虚)―ボヌフォワとジャコメッティ(1)」桑田光平
「同時遍在性の魔(2)」松浦寿夫
「ポロックの余白に(2)―ダンス、ドライブ、プリヴェンション」林道郎

REVIEW
「選別の欲望の強度(或いは私は如何にしてVOCAを信ずるに至ったか)」永瀬恭一
「娘たちの居るところ 吉田秋生「海街diary」」永瀬恭一

購入日:2012年12月31日
購入店:NADiff modern
購入理由:
 『Art Trace Press』第2号が発売されたと知り、買わねばと思っていたところ、たまたま入ったナディッフで見つけて購入。
 今号で楽しみなのは山田正亮特集と先ごろ亡くなった宇佐美圭司のインタビューである。山田正亮特集では峯村敏明氏が寄稿していて、久しぶりにテンションが上がった。世代を問わずに人選されているのがすばらしい。やっぱり東京だよなあと感じる。次号は来年になるのだろうが、楽しみだ。