A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記882 『「ぐずぐず」の理由 』

2014-06-04 23:22:20 | 書物
タイトル:「ぐずぐず」の理由 (角川選書)
著者:鷲田清一
カバー写真:荒木経惟
発行:東京 : 角川学芸出版(角川選書, 494)
発売:角川グループパブリッシング
発行日:2011.8
形態:246p ; 19cm
内容:
第63回読売文学賞受賞! 評論・伝記賞

「ぎりぎり」「ぐずぐず」「ふわふわ」「なよなよ」。ドイツ語で「音の絵」と訳される擬態語(オノマトペ)には、「ぶつぶつ」など音と意味が類似するものから、「しぶしぶ」などふるまいや感覚の抽象によるものなど、さまざまな言葉の手ざわりがある。なぜその擬態語ができたのか、「のろのろ」は動作の擬音ではないのになぜぴたりとその佇まいを伝えるのか。オノマトペの特性と表現を現象学的に分析し、現代人のいのちの息遣いや存在感覚を描きだす、「鷲田哲学」の真骨頂。

言葉の感触 序にかえて
Ⅰ 声のふるまい オノマトペのさまざまな顔
   ぎりぎり
   ぐずぐず
   ちぐはぐ
   ゆらゆら
   ふわふわ
   ほっこり
   ぼろぼろ
   なよなよ
   にやにや
   ねちゃねちゃ
Ⅱ 音の絵 オノマトペの構造
 1 音の絵
 2 言葉の内臓感覚
 3 律動と情調
 4 感覚の越境
 5 意味の内と外
 6 魂の言葉 結びにかえて
あとがき

購入日:2014年6月3日
購入店:ジュンク堂書店 京都朝日会館店
購入理由:
 長尾圭展テキストの参考文献として購入。長尾さんの絵画は、ゆらゆら、ふわふわしていて、とても居心地のいい佇まいを持っている作品だが、そんなオノマトペが批評の手がかりにならないかと思い本書を手にしてみた。裏の理由としては、何事も「ぐずぐず」している私の行為の言い訳になるかもという打算もあるが・・。