A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記223 「木村太陽×ポル・マロ」

2009-01-22 22:52:06 | 書物
タイトル:αmプロジェクト2008 現われの空間vol.5 木村太陽×ポル・マロ
翻訳:南平妙子
デザイン:河野伊央、長内研二
印刷:株式会社アトミ
発行:武蔵野美術大学
発行日:2009年1月13日
内容:
<αmプロジェクト2008 現われの空間vol.5 木村太陽×ポル・マロ>展(2009年1月13日-1月24日art space kimura ASK?)の展覧会カタログ。
キュレーターは住友文彦。

テキスト「木村太陽」編、「ポル・マロ」編:住友文彦(αmプロジェクト2008キュレーター/東京都現代美術館学芸員)
木村太陽:図版5点、作家略歴
ポル・マロ:図版6点、作家略歴

入手日:2009年1月17日
入手場所:art space kimura ASK?
恒例のαmプロジェクトの展覧会カタログ。習慣とは怖いものでDMを頂くと、他の見たい展覧会の途上にギャラリーがあるため、とりあえず入ってしまう。
今回は木村太陽とポル・マロの2人展だが、両者の作風が似通っているため、ギャラリーで展示を見てもどちらがどの作家の作品かわからなくなる。そういう意味では今回の2人展は成功だろう(それはそれでマズいか‥)。
どちらの作品か失念してしまったが、ドアノブの「顔」の作品はどうやってギャラリーから出ていいものやら困惑させる点でユニークだった。この種の試みが展示に貫徹されていれば、もっと展示にいやらしさがでてよかっただろう。たくさんのドローイング展示は、立体、インスタレーションのインパクトに較べると見劣りしてしまうので、壁で区切るなどすればもっと効果があったかもしれない。
結局、ドアノブの顔の作品が象徴しているように、なんとなく出るに出られない(触っていいやら悪いやら)というのが、今の現代美術なのかもしれない。要するに「困惑」というのだろうか。実に外の寒さが身に染みる展覧会であった。