A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

TOUCHING WORD 051

2008-06-20 22:33:49 | ことば
ある事が、さんざん思いをこらしても考え及ばないほど完璧な形で、ひとりでに頭に浮ぶことがよくある。
(p.38 『ラシュフコー箴言集』二宮フサ訳 岩波書店/岩波文庫1989.12)

ひかり

2008-06-20 00:25:41 | 美術
美は対象の性質として知覚される。(中略)従って、美を客観的な一般的な特質や構造によって定義することは、ごく自然な試みである。古典的な代表的定義は、比例によるものと、光の隠喩によるものである。
(p.13 佐々木健一『美学辞典』 東京大学出版会1995.3)

<ひかり>としての美。
新宿で佐々木健一の『美学辞典』の言葉がエコーする。
この言葉が浮上したきっかけは、photographers' galleryで見た大島洋・新井克英写真展でだった。
この展示で目に飛び込んでくる<ひかり>は、静止して見える。静止した<ひかり>は熱より冷たさを持っているが、確実に<ひかり>という名の物質を開示することに成功している。隠喩としての<ひかり>に、ただ私は立ち尽くし、途方にくれた。




<美>は、あのとき、それを見たわれわれの眼に燦然とかがやいていた。
(p.68 プラトン『パイドロス』藤沢令夫訳 岩波書店/岩波文庫1967.1)



re-presentation
大島洋・新井克英写真展
Ⅰ.1967 ひかり
Ⅱ.1968 ルイ・ジャック・マンデ・ダゲールに捧ぐ
2008年6月14日[土]-29日[日]
photographers' gallery + IKAZUCHI