A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

崩落の行方

2005-10-25 01:07:40 | 美術
 「第20回平行芸術展(最終回):崩落の記譜法」が開催されています。
24年間計20回を数えるこの長寿展覧会も今回で終了です。

 今回の平行展、展覧会テーマである「崩落」にこだわらなくても、それぞれの作品が響きあう上質な展覧会となっています。とくに、山下香里のインスタレーションは、崩れそうな椅子、粘土で作られた塔のようなもの、テーブル状のかたちをしたものがいくつも積み重なるなど、ぐらぐらとした不安定感を感じさせて秀逸です。他の遠藤利克、黒須信雄、染谷亜里可、横尾忠則等も最終回であるということを強調せずとも、それぞれの作家の持ち味がよくでた展覧会だと言えるでしょう。

 一つの時代の終わり、などと言うのは大袈裟ですが、見届ける価値のある展覧会でしょう。
この最終回にリバイバルも再放送もありません。お見逃しなく。