筆者は昨年の１０月１０日に岩谷口にある民宿「源兵衛」さんに宿泊した。当日は午後５時丁度に宿に到着した。するとおばあさんが出迎えてくれ、まず宿帳を記載させられた。見ると、９月２０日の宿泊客を最後に誰も宿帳には記載されていなかった。と言う事は、２０日間もの間、宿泊客ゼロの状態が続いていたのだろうか？もしそうだとすると、こりゃ相当厳しいな。だけど、そう思うのは素人のあさましさ。あの相川金山華やかなりし頃に、廻船問屋として大儲けをした船登源兵衛さんの末裔（船登忠晴氏）が営む宿だ、一ヶ月近く客が来なくとも痛くもかゆくもなかろうて。当日の筆者のいでたちは、「ユニクロの白の半袖ボタンダウンシャツ、グリーンの短丈ライダーズコットンジャケット、ユナイテッドアロウズ渋谷公園通前店で購入した白のクロップドパンツ、コーギーのトランプ柄のオレンジ・ネービーブルーの靴下、ミントグリーンのスペルガのスニーカーに同色の網目ベルト」と、いつもの白・グリーンのコーデイネイトであった。旅装を解くとまずお風呂に入った。脱衣所で体重計が目に入ったが、痩せていたら怖いと思いその上に乗るのは断念した。大抵の女性読者ならば「太っていたら怖いと思いその上に乗るのは断念する」ところだろうが。。。筆者の身長は170センチ、体重は調子に乗ったダイエット生活のツケが回ったのか47キロを切りつつある。体脂肪率は9%と高校生やマラソン選手並みだし、ウエストはヌード寸で65センチしかないのでパンツのサイズはいつも28~29インチの物を選んでいる（これでもまだ余裕があるが、メンズでこれ以下のサイズは無いのが通例なので止むを得ない）。ちなみに股下は84センチ近くあるので、大抵のジーパンは裾直し不要で購入したその日から穿く事が可能だ。手首回りは１５センチほどしかないので、レデイースサイズの時計でＯＫである。筆者お抱えの青山の超美人スタイリスト「日暮」さんの手になる抜群のカットテクニックによる小顔効果のおかげで見た目は実年齢より１０歳は若く見えるそうだ（同僚女性氏談）。首は長いのでトレボットーニのような襟高シャツを着ても首が埋もれた感じに見える事はない。筆者は、年齢、職業、出自に関しては、月光仮面同様「どこの誰だか知らないけれど」という事で非公開とさせて頂いているが、その身体的特徴については島のあちこちの女性愛読者さん達の厳しい視線に晒され続けたゆえ、全て公開とさせて頂くことにした。
さて、お宿の話に戻ろう。お部屋は１階に７室と２階に４室ほどあり、全て８畳間の和室でエアコン完備。ただしエアコンは冷房専用でしかも「栄国屋」さん同様、１時間１００円のコインエアコンだった。と言う事は、「海府海岸沿いに点在する民宿はほとんどこの形式なのかもしれまいな」、と思った。筆者には１階の「桃の間」が用意されていた。窓を開けたら外には畑が広がり、右斜め前方に可愛い神社の屋根が見えた、宿のおばあさんに聞いたらば、「それは、以前は二つに分かれていた神社を一つにまとめたので両宮神社」だと教えてくれた。食事は全て厨房の隣の大広間で食べる形式で、夕食は午後６時開始とおばあさんにお願いしておいた。
