佐渡の翼

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女将が客に説教をする旅館(みなみ旅館)    投稿者:佐渡の翼

2008年12月25日 06時11分53秒 | 佐渡のお宿評価
お造りを食べ終えたところで、女将さんが再び部屋に入ってきた。当方が、一泊2食10,000円と一泊2食15,000円のお料理の違いについて尋ねたら、女将さんは、魚介3種(真鯛、烏賊、鮑)の蒸し物と鬼海老の焼き物を除くお料理群を指でなぞりながら、「このエリアが、一泊2食10,000円のコースなのよ」と言った。15,000円コースでは、更に、事前に不要と伝えた、焼き魚と天麩羅が出ると言うのだから、明らかに筆者の胃袋の容量を超えたコースだ。筆者が鬼海老の焼き物を食べ残したのを見た女将さんは「お客さんは食が細いから、一泊2食10,000円のコースで充分。それを一泊2食15,000円コースなんか注文するからこうなるのよ。残してからに」と当方をたしなめた。いやもうこの女将さんにはたじたじである。何だか母親に叱られているような感じだが、この女将さんの言うことは全て正しい。「あの佐渡の翼が女将さんにやりこめられている。はたで見ている分にはこりゃ痛快だ!」多くの読者がそう思うであろう。

「一泊2食15,000円コースでは、紅ずわい蟹ではなくて本ずわい蟹を出すんよ」と女将さんは更に続けた。筆者が紅ずわい蟹と本ずわい蟹の違いについて尋ねたら、女将さんは自身の頭を指差しながら、「あのなあー、あんた、紅ずわい蟹の身と言うのはな、あたしの頭の中とおんなじで、中身が空空(からから)や、すかすかなんよ。えーか、紅ずわい蟹は海の深い所に生息しとるので、餌が少なく常におなかを空かした状態でおるさかいに、身がつまっとらん。紅ずわい蟹の足の根本をへし折ってみいー、身がすーっと抜けてくるやろ。あれが安い蟹の証拠なんや。だから、旅館の安い食べ放題の宿泊プランのちらしには、ずわい蟹としか書いてない。あれはたいてい紅ずわい蟹を使うとる」と答えた。この女将さんは謙遜してはいるものの相当面白い人だなと筆者は思った。筆者が、「蟹の上手な食べ方はすべからく足の根本を折るものだとばっかり思っていました」と言うと、「あんたもほんまにおばかさんやなあー、いつも安い蟹ばっかり食うとるんやろ、可愛そうにな。紅ずわい蟹は、茹でる前から赤い。つまり海から揚げた時から赤いのよ。本ずわい蟹は、越前蟹、松葉蟹と同じで、茹でる前は赤くなく、このテーブルと同じ色をしとる。」と言いながら、テーブルを指でたたいてみせた(画像の両端の色である)。「本ずわい蟹は、ゆでると赤くなるが、それも表面だけ赤い!裏は色が変わらん!見てみいー、足の裏の色は変わっとらんやろ」と言いつつ、蟹の足を裏返してみせた。なるほど、裏は赤くない。そして女将さんは「本ずわい蟹はなあー、紅ずわい蟹よりも浅い海域に生息しとるので餌をいっぱい食べて身も味噌もようけ詰まっとる。あたしの頭の脳みその詰まり具合と全然ちゃうねん」と、更なるご高説を続けた後、「この蟹は残したらあかんよ」と言い置いて部屋を去った。この女将さんのキャラのおかげで、お料理の一挙出しの減点はすっかり帳消しになったのは言うまでもない。なお、話を面白くするために、女将さんの口調を関西弁風に脚色いたしました。

昨日政府が閣議決定した来年度予算案の中の麻生首相による「重要課題推進枠」の交通部門に、地域公共交通活性化事業費415億円が盛り込まれた。これは赤字に苦しむ離島航路の支援費用に当てられる。これを好感し、昨日の佐渡汽船株は12円高の232円を付けた。これから年末の帰省需要が加わるし、更に来年1月からは両泊航路の冬季運休が始まり、赤字額の削減が見込まれる。そして原油価格の値下がりによる輸送コストの引き下げと言う追い風も吹く。年末から年初にかけて佐渡汽船株は上昇するというのが筆者の見立てだ。


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