中村亮太の活動日記

加古川市のために走り回る中村亮太のブログです

ため池から地域を考える

2019-05-19 10:30:03 | 活動
ため池について、学ぶ機会をいただきました。
兵庫県には3.8万ものため池があり、これは全国一。
香川県もため池が多いといわれますが、それでも1.2万ほどで、どれほど兵庫県に多いのかわかりますね。

そして、私たちが暮らす東播地域にもため池が多くみられます。
とはいえ、正直なところ、そこまで関心がなかったのも事実。。

今回、そうした機会を得らえたことで、ため池から地域の将来を考えるきっかけをいただきました。


そもそも、なぜため池が多いのか?

ため池は当然ながら農業に必要な水を溜めています。
しかし、いなみの台地あたりは雨が少なく、また雨が降ったとしてもすぐに海へ流れてしまいます。

江戸時代は人口が爆発的に増えた時代ですが、その人口を支えるために農業・稲作が必要となり、
そのための水を用水を用いて溜めていくために、江戸時代に多く作られたのです。


そんなため池は、地域の文化と密接につながってきました。
私たちの両親の世代では、池で水泳の練習をしていたという話もよく聞きますね。

しかし、農業に携わる人が減って農地が住宅地に変わり、住民の意識も変化するなかで「遊んではいけないところ」
になってしまいました。

時に事故が起こったりして、住民から埋め立ててほしいという意見も出たり。
身近なものでは無くなりました。

一方で、日本は食料の一大輸入国となりました。
穀物でも肉となる動物の飼育にも多くの水が必要となります。
一時期話題になったバーチャルウォーターですね。
その商品を商品とするまでに使った水に換算すると、日本は水の一大輸入国でもあると。

そして、世界的に人口が増え、量を食べるようにもなり、食料難となる時代を迎えようとしています。

これからは水を争う時代・・・

中国がチベットを世界中から批判されても押さえているのは、水の大元だから。
そこを押さえれば、下流の国々は逆らうことができないわけです。
水がないと死んでしまいますから。。

その思考から、中国人が北海道などの山を買っているわけですね。


いよいよ食料の確保のために動こうとなったときに、ため池や農地が埋め立てられていては、動くに動けません。
残すものは残さないといけません。


と言っても、政治的には大きなテーマとなりますが、地域の方には遠い感覚になるのも事実。
ですので、まずはため池に触れ、馴染んでいく意識作りからだと思います。

加古川は親水地域があまりないので、例えばため池と触れ合える公園として整備したり(都市計画上の課題はあります)、
イベントもありでしょう。
県が「ため池ミュージアム」を設置していますが、県との連携も不可欠。

逆に考えれば、ため池が多いこの地域が、将来の日本を救う姿を示すことができるかも!?

前向きにとらえて考えていきたいですね。
コメント (2)
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