中村亮太の活動日記

加古川市のために走り回る中村亮太のブログです

議員の虚礼廃止について

2010-12-21 14:38:52 | 活動
本日は、議員の虚礼廃止についての研修会。

虚礼とは、内容の伴わない礼儀ということですが、議員にあてはめるとどうなるのでしょうか。

例えば、、、
今の季節、年賀状の準備をされている方も多いと思います。

公選法上、議員は年賀状や暑中見舞い等の挨拶を、有権者にすることが禁止されています。
(答礼のための、「自筆のもの」を除く)

なぜでしょうか?

もしお金がある人だったら、会ったことのない有権者にも、宣伝目的で年賀状を出すことが可能です。
これって、おかしいですよね。

こういったことを、公選法では虚礼廃止として禁止しているのです。

この規定の目的は、金のかからない選挙と公平性の担保です。
お金を持っている人が有利になってはいけませんので。

ただし、メールやネット上でのことは禁止対象になっていません。


同じ目的で、有料広告の掲載や寄付行為も禁止されています。


というわけで、私も加古川市民の方には年賀状を送ることができません。

ご容赦のほど、よろしくお願い致します。
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病院統合について(12/3の続き)

2010-12-21 14:07:03 | 市政
病院についてのブログで、12/3の特別委員会のことについて触れましたが、満足な説明ができないということで、
途中で切っておりました。
遅くなりましたが、続きを書きたいと思います。
なお、市政報告NO.2にも、Q&A方式で書いていますが、これをより詳しくしたものです。
併せてお読みいただければと思います。

また、わかりにくいので、前回の分も付け加え、この記事だけで分かるように努めています。
長くなりますが、ご理解下さい。
それでは、、


①補正予算について②独法に継承する権利について③定款の変更について
④独法設立に伴う地方債の起債について、です。

主に議論になったのが②と④でした。

これはリンクする議題でもあります。

まず②についてですが、独法に病院の運営主体が変わるので、業務を行う上で必要なもの
の権利を市から独法に移さなければいけません。
その移す権利について、議会の議決が必要なので、議案となっています。

次に④ですが、これは独法の設立のために地方債を発行するために、議決を求めるものです。
23億円規模になります。

さて、この2つが何故リンクするかですが、、、


ここで前回は切っておりました。では、続きを。


独立行政法人のスタートにあたり、地域医療を守るためにも安定的な経営ができる体制でなければなりません。

病院が事業を行うにあたって、当然ながら建物や医療機器が必要になります。

まず、それを②で規定します。

ここでポイントとなるのが、現在の市民病院の本館及び神鋼加古川病院の建物は、②で規定する承継するものに
含んでいない
ことです。

なぜでしょうか?

これらは市から独法への無償貸与とするからです。権利を移さず、タダで貸してあげるだけなんですね。
これと違って、別館や手術棟は、継承します。

では、何故そんな違いがあるのか詳しく述べていきますと、、、

理由①減価償却費
法人がモノを買った場合、会計処理上、減価償却費が発生します。


※減価償却とは
「建物等、長期間使用するものの取得経費を、使用する年数で分割計上する会計処理のこと」です。

例えば、ある会社が50億円で施設を買ったとします。そして、その施設が5年使えるもので、年20億の利益を出すとします。
当然ながら、50億の費用を払わなければなりません。

<減価償却がない場合>
初年度は50億の費用を一括して計上するので、利益は20-50=-30億円。次の年からは費用がなくなるので20億の黒字になりますよね?
他の条件が変わらないとすると、施設を買ったかどうかだけで、赤字から黒字になってしまうわけです。

<減価償却する場合>
50億の費用は払いますが、会計上は50÷5=10億の費用を5年で分割計上します。とすると、初年度から20-10=10億の利益を続けるわけです。


トータルでは、100億(利益20億×5年)-50億(施設代)=50億の利益の利益は変わりませんが、見栄えは全く違いますよね?
どちらが企業の実態に即しているでしょうか?
減価償却をした方ですよね。



さて、その減価償却費は、その期間中ずっと発生するわけです。建物を承継すると減価償却費もついていきますから、独法の会計上、建物の
減価償却費を払い続けていかねばなりません。
これでは独法の負担になってしまうので、権利は市に置いたままにして、減価償却費も市が払いましょうということです。


ではなぜ、別館や手術棟は承継するのか?

これと係わってくるのが理由②です。

理由②特別損失
建物などを使わなくなった場合、その時点で特別損失が発生します。

※特別損失とは
「通常の活動以外で、例外的に生じた損失のこと」です。
例えば、ある病院が、いらなくなった建物を5億で売ったとします。帳簿上の資産価値として10億で計上していたものだったとすると、
10-5=5億の損が出ますよね。
この損は、普段の病院の業務以外のことで発生したものです。そのまま通常の損として見るとおかしいわけです。
本業で3億の黒字が続いて順調だとしても、これだけで赤字になりますから。
ですから「特別な」損として、会計で計上するのです。



本館や神鋼加古川病院の建物は非常に古くなっています。
6年後に新しい病院としてスタートする時には、使えなくなっている可能性が高いのです。
その時、特別損失が発生するので、赤字が出る。そうすると市から、追加出資をせねばならなくなります。
これを避けるため、この2つの建物は承継しないのです。


逆に、別館と手術棟はまだ新しい。また、新病院がスタートした後も、何らかの形で使ってほしいという市民の願いもあります。
ですから、減価償却費を負担してでも、承継して残してゆくのです。


さて、ここで問題が出てきます。これが、リンクするという核心部分でありますが。

今ある市民病院の本館に16億の債務があります。つまり、以前に地方債で買ったけれども、まだ返せていないのです。
このままでは、貸すことができない。

そのため、別の地方債を発行して、この債務を帳消しにします。
つまり、本館を完全に市のものにしてしまいます。そうすることで、独法に貸せるわけです。
そのための地方債発行なんですね。
ここで、16億+2億(手数料など)=18億がかかり、残りは独法の資金に充てます。
ですから、そのまま借金が増えるわけではありません。


と、こういうわけです。非常に長くなってしまいましたが。。。
なぜこんなことをするかというと、前述のとおり「地域医療を守るため」です。

以前のブログにも書きましたが、今のままの市民病院では、地域医療の崩壊を待つばかりでした。
なんとかしようと、行政と両病院、そして議会は動いています。


市のやることについて、何でも賛成ではありません。ですが、この病院の進め方には賛成しています。
議員として、この新病院が順調なスタートを切るため、市民の声を頂きつつチェックしていきます。

ご意見等、いただければと思っていますので、よろしくお願いいたします。

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