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◆<東京新聞社説>改正農業基本法 輸入依存は続かない

2024年06月17日 12時44分46秒 | ●YAMACHANの雑記帳
 今国会で25年ぶりに改正された「食料・農業・農村基本法」は、「食料安全保障の確保」を農政の新たな基本理念に据えた。気候変動に伴う凶作の頻発、国際紛争や感染症パンデミックによる物流の停滞など、世界の食料環境が激変する中、「輸入依存は続かない」という危機感の表れだ。
 改正基本法は食料安保について「良質な食料が合理的な価格で安定的に供給され、かつ、国民一人一人がこれを入手できる状態」と定義した。
 2022年度の日本の食料自給率(カロリー換算)は38%。6割超が「輸入」ということだ。自給率は今世紀に入って以降、ほぼ横ばいが続いており、政府が掲げる「30年度に45%」の目標は遠い。
 近年、生産、物流環境の悪化に起因する国際的な食料争奪戦が激化している。歴史的な円安で日本の優位は既に崩れつつある。もはや「よそから買えばいい」と言っていられる時代ではない。
 長く続いた輸入依存の陰で、国内農業は弱体化した。農林水産省によると、自営農業を主業とする基幹的農業従事者の平均年齢は、68・7歳。離農は進み、全国の耕作放棄地の合計面積は富山県に匹敵する。22年の新規就農者数は前年比12%減の約4万6千人で、過去最少を記録した。まさに「食料有事」といえ、生産基盤立て直しは急務である。
 仕事がきつい割に稼げない-。後継者難の要因だ。新たな担い手を呼び込むためには、ITを活用したスマート農業の普及による省力化や効率化など、「働き方改革」が不可欠だろう。
 足元では、肥料や飼料など生産資材の高騰が生産現場を直撃している。これらを販売価格に転嫁しやすい価格形成の仕組みづくりも課題だ。農家の所得を安定させない限り、従事者も増えない。基本法の理念を受けて来春策定される次期「食料・農業・農村基本計画」で、日本の農業立て直しの道筋を具体的に示してもらいたい。
 改正基本法14条は消費者にも、「積極的な役割」を求める。「食料の持続的な供給に資する物の選択に努めることによって、食料の持続的な供給に寄与」するようにというわけだ。確かに、食料安保を支えるのは政府や自治体、農業団体、生産者だけではない。「国産国消」「地産地消」などによる消費者の「自衛」も欠かせない。

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