幸福の科学高知 なかまのぶろぐ

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なぜカローラは、あれほど売れたのか?

2016-10-30 21:59:02 | 自動車から見える日本と世界

 

カローラの兄弟車 スプリンタートレノ(AE86)

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幸福の科学という宗教の特徴の一つとして、実学が強いという一面があります。宗教と言えば神秘的な部分を思い浮かべる方も多いと思われますが、「貧・病・争の解決だけでなく、その予防や、更なる豊かさの実現も、やはり幸福である。」という、大川隆法総裁の幸福観が影響していると思います。

その強い実学の中核にあるのが、マネジメントの父と呼ばれる、ピーター・ドラッカー氏の理論でありましょう。

ドラッカー氏のマネジメント理論の最も大切なものとして、ドラッカー霊言や智慧の法から抽出すれば、「マネジメントとは、結局、マーケティングとイノベーションだ。」と言うことだそうです。

 

マーケティングとは何かというと、「顧客創造」だそうで、当ブログの自動車関連記事も、「新たなる顧客(読者)創造への、マーケティングの一環になればなぁ。」と私は願っております。

それだけではなく、自動車と言う分野は、実に多くの情報を有しておりまして、そこから数多くの反省項目もあり、また今後の判断の選択肢が見つかるものでもあります。

本日は、20数年に渡り、世界でベストセラーを続け、日本の国富を稼ぎ続けてくれた、現代日本発展の大恩人とも言える、トヨタカローラの謎に迫って観たいと思います。

これまで、この小さな宗教ブログで、日産フェアレディーZの成功を、「当時のポルシェを、3分の一の値段でぶっちぎれたから。」とか、トヨタ2000GTが、大きなエンジンを積まなかった理由を、「当時の日本の技術では、大きな出力に耐える、信頼できる駆動系システムがなかったから。」とか、とかく自動車社会の謎に新説・・・(否、珍説かも知れませんが。爆笑)を提示してきた私が、カローラ大成功の秘訣に迫れるか。(笑)

http://blog.goo.ne.jp/rokochifukyosho/e/8a09580308500884b5e763a3a27934f0

http://blog.goo.ne.jp/rokochifukyosho/e/0f1d08f8d24b3ac18b234ad3873f9df2

そしてここから、いかような新たな判断基準を構築できるか。「幸福の科学は、実学が強い。」と言い切りましたので、しっかりとリサーチしつつ、記事を進めて参りたいと思います。

  

さて、日本は技術大国です。そして日本の貿易収支の、半分を占めるのは部品です。驚くべきことに、日本の部品が、世界で占めるシェアは、実質100%です。

つまり部品が、日本の基幹産業であると同時に、世界の工業製品は、「日本の部品なしでは立ち行かない」というのが、厳然たる事実なのですね。

かつて東日本大震災のとき、東京が計画停電となりましたが、それで世界中の工業製品の生産が、多大な影響を受けましたけれども、それは東京の下町で作られている部品の生産が、停電で止まったからです。これが意味するものは、現代の部品製造に必要な釜(溶鉱炉)は、電気で暖められているという事実です。

この事実から導き出される結論は、「現代日本という国の責任は、ただの経済大国というだけでは済まない」ということです。つまり、日本のエネルギー政策であるとか、税制であるとか、そういったひとつひとつの判断が、世界の人々の生活に直結しているという、大きな大きな責任があるということなのです。

 

そして今このブログでは、時折自動車に焦点を当てておりますが、自動車関連に従事する国民の数は、2000万人以上に及ぶとお聞きしております。

それだけの多くの国民が従事し、生きる糧を得ている業界について、果たしてお役人や政治家は、深く認識しているでしょうか?また日本人のみならず、世界の人々への責任を、彼らは認識しているのでしょうか?

私のお気楽な趣味記事ではありますが、「そういうエッセンスが伝わればなぁ」と願う次第です。

さて、自動車の業界には、基準車・・・という分類がございます。その名の通り、自動車という商品の、価値を決める元となる商品です。

自動車というのは、「最も高価な嗜好品」と呼ばれます。自動車というのは、購入者の価値観や美意識が、とても反映されやすい商品なのですね。

「かっこいい車がよい。」とか、「速くなければ欲しくない。」とか、「たくさん荷物が積めないとヤダ。」とか、「燃費が問題よ。」とか、「維持費が安くないと・・・。」などです。また、「壊れなければ、何でもよい。」という意見だってあるわけです。

そういう、多種雑多な価値観が、自動車の購入動機には存在いたしますから、「これぞ、理想の自動車!」と、言い切る基準というのが、存在しないのが自動車という商品なんですね。

しかし、高級車であるとか、高性能車であるとか、安モンであるとか、お買い得車であるとかの、なんらかの基準は、商品としては絶対に必要なんですね。

でないと現実的に、市場のお客様は、お買い物できませんから。お金は大切なので、金を払う「価値」がないと、人は絶対にお金を出しません。

ですから何の分野においても、「基準」というのは、絶対に必要なんです。

   

その価値基準の中心が基準車ですが、その基準車というのは、生産台数=販売台数で決まるのですね。

なぜならば、自動車は、移動手段でもあり、同時に嗜好品なので、最もよく売れている自動車製品というのは、買うお客さんから見れば、「購入するのに、お金を払う価値あり。」という評価を、受けているからそうなっているわけです。

ですから、最もよく売れた自動車製品というのが、世界の基準となるわけですけど、裏を返せば、それしか基準の作り方のないのが、自動車という商品なのです。

そして、高額な自動車、低価格な自動車、性能の良い自動車、性能の劣る自動車の、4つの価値の軸があるとしますと、この中心にいるのが基準車なわけです。

これに選ばれると何が良いかと申しますと、基準車より内容が薄い商品なのに、基準車より高額であれば、お買い得感がないので、売れなくなるわけですね。

基準車でなければ、基準車が持つ商品としての魅力に加えて、何らかの付加価値として持っていない限り、基準車より高い値段は付けられないわけで、基準車と違う構造であれば特異車であるか、時代遅れの商品として扱われるわけです。となると、趣味性でしか、売れなくなると。

また基準車であれば、いろいろと商品販売分野で仕掛けができるわけですし、その他の分野での商品開発においては、さまざまな研究や投資が、余裕を持ってできるわけです。つまり、世界基準車を持っている自動車メーカーは、商品の販売と開発において、世界レベルで主導権を握れるわけですね。

その世界の基準車として、30年近く世界に君臨してきたのが、トヨタのカローラだったのです。

つまりかつてトヨタカローラは、世界の中心でもあったわけです。

トヨタ カローラ(初代)

カローラ以前は、おそらくフォルクスワーゲン(VW)社の、ビートルであったと推測します。カブトムシの愛称で知られるこの車です。

VW(フォルクスワーゲン)ビートル

そして今の世界の基準車は、再びフォルクスワーゲンゴルフとなっていると思います。

フォルクスワーゲン ゴルフⅦ

VWビートルが世界基準車から脱落するまで、世界にはビートル型の自動車が存在しました。ビートルの特徴と言えば、空冷エンジンとRR(リアエンジン・リアドライブ)です。エンジンの熱を、空気で冷やす冷却システムが空冷エンジンで、RRというのは、車体後方にエンジンを積み、後輪を回す駆動システムですね。

ビートル基準車陥落以降、世界から空冷エンジンは消え、RRもポルシェ911以外は姿を消しました。

今世界の自動車は、水冷エンジンを横に置き、前輪を回すFF(フロントエンジン・フロントドライブ)が主流です。横置きFF車は、製品の種類で言えば90%以上、販売台数比で言えば、99.9%がこのタイプです。

しかもDOHC4バルブという、以前なら、レーシングカーにしか搭載していなかった、超高性能のエンジンしか今では存在しません。これはなぜそうなったかと申しますと、あるときからカローラが、そうしたからなんです。(笑)

横置きエンジン搭載車も、FFも、DOHC4バルブエンジン搭載車も、それ以前に確かに存在はしているのですけれども、カローラのすごいところは、カローラに付いているものをつけていないと、商品としては後々存続できなくなったところなのです。

ではなぜトヨタカローラが、世界基準車と呼ばれるくらい、世界中で支持されていたのでしょうか?それは大きく分けて、理由は4つあると思います。

第1に、壊れなかったことです。つまらない故障を、日本人は嫌います。

ドイツ車などは、基幹部は丈夫で、20年乗ることができたりすることがあるのですが、もともとが、金持ちの趣味道楽から自動車の歴史の始まっているヨーロッパでは、自動車は整備するのが当たり前であり、故障すれば、自分で直すのが当たり前でした。

ですから、特にヨーロッパ車は、日本人から見れば、つまらない故障がとても多かったのですね。壊れないカローラ出現以降、ヨーロッパ車の商品価値が下がり、凋落が始まったと言えます。

 第2に、価格がお手ごろだったのがあります。

低価格車であれば、それこそ日本には軽自動車なるのもありましたが、盆と正月に実家に帰省する習慣のある日本では、ある程度、長期ドライブが快適に過ごせる自動車が必要だった背景があります。

その点、性能面でも空間的にも、ある程度余裕のあるカローラは、その自動車枠では最もお手ごろ価格でした。

第3として「販売のトヨタ」と言われる、充実した販売網をトヨタが作り出したことです。いくら良い商品だからと言っても、肝心のお客様に、「お金を出す価値」を納得してもらわない限り、成功し続けるのは不可能ですから、販売分野でのトヨタの努力は相当なものだと思います。

この3点は、カローラ大成功の秘訣で、多くの言論で語られているところではあるのですが、しかしそういう条件だけであれば、確かに大ヒット商品にはなり得るかも知れませんが、30年近く、世界一を続けれらた理由としては少し弱すぎて、イマイチ説得力に欠けているのではないかと思います。

他の商品にも、第1~3に当てはまる商品はあったはずだからです。 

そこで第4、お待たせしました。ここが新説です。(大笑)

私は結局、これが一番大きな理由ではないかと思うのですが、カローラが、「小さな高級車」であったからだと思うのです。

歴代カローラは、装備の簡素なスタンダードモデルから、豪華な装備を備えた最上級モデルまでをそろえていました。そして最上級モデルでは、クラウンなどの上級車種の装備が搭載されていたんですね。

それが、とても低い値段設定で販売されていたんです。なぜかというとカローラですから。というのも、カローラに装備を搭載すれば、大量生産できるので、豪華装備でも製造コストが下がるわけです。 

言うなれば、かつてのカローラは、「小さなクラウンであった」と。それが結局、超お買い得感を、ユーザーに与えていたんじゃないかなぁと推測します。 

実はこの、「小さな高級車」というカテゴリー、世界の自動車産業で、どうしても成功しない企画商品なんですね。

代表的成功例は、イギリスの「バンテンプラプリンセスだけ」というものが、この業界の一般的見解です。 

バンテンプラ プリンセス

どのメーカーも、この小さな高級車分野で、ヒット作を出せていないのですけれども、その大きな理由は、「とっくにカローラがその役割を果たしていて、シェア独占が、既に終わっていたからではいないか?」というのが、なかまのぶろぐ説です。

そして現時点においてカローラという商品は、トヨタの中で最もヒットしている商品ではないのですが、かつてのカローラの区分、「小さな高級車」というカテゴリーを、他の商品が担っているからではないでしょうか?

(カローラの内装 輸出仕様車 ハンドルが左右違うだけで、装備はほぼ同じ。) 

初代カローラは、1000ccの排気量だったライバルのサニーより、車体サイズを少し大きくして、排気量を100㏄だけ上げて、「プラス100ccの余裕。」というキャッチコピーでデビューしましたので、元々の企画段階で、ちょっとだけですけれども、高級志向だったのです。

販売台数だけが注目される、大衆車の代表という観点から、私ら日本人はカローラを見てしまいますけれども、そのカローラの本質は、「小さな高級車」だったのではないかと、私は思っております。

ともあれ、爆発的な生産台数を、30年近くにわたり毎年続けたカローラ。

その偉大なる日本の工業製品は、工業立国日本の金字塔であると同時に、厳密な部品を大量に生産し、トヨタの工場に提供する必要性を生み出しました。

それはとりもなおさず、日本の基幹産業である、部品産業を鍛えまくった歴史でもありました。壊れない自動車を大量につくるには、当然ですが、精密な部品を、大量に作り続ける必要があるからです。

日本の金字塔カローラは、偉大なる世界の基準車として、世界の自動車の、基本的な構造を変えるまでが、商品としての使命だったのかも知れません。

その世界の基準車は、今ではVWのゴルフがやっておりますが、その転換に一役買った人物がおりますけど、その国賊とも言える(笑)人物とは誰か?それは過去記事で。(笑)

http://blog.goo.ne.jp/rokochifukyosho/e/da91d6043657e0ffac31842c30cc43c6

  

また歴史を振り返ると、VWビートルの世界基準車陥落には、スバル1000という卓越した傑作車の働きもあり、また初代ゴルフの基準車入りを阻止したのは、マツダファミリアであった訳ですが、このエピソードはまたの機会にでも。

とかく、仏法は精神性だけが着目されがちですが、「苦集滅道(くじゅうめつどう)という因果律を基軸とした問題解決法、ならびに現状認識法は、ドラッカーのマネジメント理論を2500年先取りの真理であって、立派な実学でもあるのだ!」ということが、当ブログにお越しになった皆々様に、一片たりともお伝え出来れば幸い至極でございます。

                          (ばく)

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3篇 木村拓哉 CM トヨタ カローラフィールダー 「丘を越えて」篇

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書籍 『ドラッカー霊言による 「国家と経営」』 大川隆法 (2010年6月)

国家経営と銀行 ―「政治革命家 大川隆法」より  


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