ROCK O' MOTIVE blog

Co-heyによるギター話、CDレビュー、その他雑記・雑感等

World Record

2008-08-22 01:40:10 | guitar
北京オリンピックもそろそろ閉幕ですね。

ご覧になった方も多いと思いますが、男子100m走&200m走で、
ジャマイカのボルトが金メダル2冠を達成しましたね。
どちらも世界記録を更新してのブッチギリでの金メダルでしたが。

皆さん、あれを観て何を思われましたか?

「スゲー!スゲー!スゲー!」って、ただただ感動しましたか?

それとも、
「100mを9秒台で走れる…って、それが現代社会で何の役に立つの?
 普通に生きてたら、そんな速度が必要な場面なんて、まず無いよ。」
とか
「車に載った方が速いぜ!…ってジャマイカには車無いかも知れんが(笑)」
とか、そんな感じですか?

「思想の自由」って言うか、何を見て何を思っても、それは人それぞれ、
という側面も当然あるとは思うんですが、でもまぁ、上の例で言えば
後者のような発言は、正当な意見・批評でしょうかね…?
僕はそうは思いませんが、みなさん(の多く)もきっとそうですよね?

・・・って、この話が何につながるのかというと、驚異の動画、
「World Record Guitar Speed 2008」なわけですよ。
(ネタ元は、マイミクの「まる」の日記です。まるThanks!)

やっぱり、速弾きギネス記録のチャゴ・デラ・ヴェガなわけですが(笑)

で、この動画を観る際の我々の「観る姿勢」は、どうなのかな?と。

オリンピックと同じで、ただただ、その卓越した技能や、あるいは
人間の能力の限界に向けて絶えず努力する姿勢(あるいは、これまで
長年努力してきて獲得した結果)を、「ホント、スゲーよ、この人!」と
賞賛すれば、それで良いのではないのでしょうか?と。

この動画に対して
「こんなの音楽じゃない!」
みたいな批評をするのは、上記の100m走の例みたいな、ある意味
「的外れ」な視点での批評なのかな、と。

何か、そういうこと言う人とか多そうなので、とりあえずそんなことを
考えてみました。

まぁ、それはそれとして、チャゴは本当に凄いですよね!
僕自身、最初の部分のBPM=170のテンポでも、果たしてちゃんと弾けるか?
ってなレベルなんですが・・・チャゴはその約2倍・・・ orz

チャゴのオフィシャルバイオによれば、5歳でアコギ始めて翌年エレキに転向、
その後10年間いろいろやった末、毎日14時間×6年間の練習って・・・
南米の国って、義務教育制度は無いんでしたっけ?(爆)

まぁ、女子レスリングの吉田選手とかも確かそうでしたが、
オリンピックでメダル獲ったような選手のバイオとか見てると
3~5歳ぐらいから、元国体選手とか元オリンピック代表選手とかの
父親(or母親)の指導の下、競技人生をスタートして、以後
毎日数時間の練習を欠かさず20数年間の苦節の上、ようやく金メダル・・・
みたいなストーリーが多いような気がします。

才能があるとか無いとか言う以前に、それだけ常人離れした努力を
長年積み重ねれば、そりゃ常人離れした技能も身に付くでしょう、と
何よりもその努力の継続・積み重ねに敬服してしまいます。

逆に言えば、そういう継続能力自体が「才能」なのかも知れませんが。

僕がチャゴみたいに弾けないのも、チャゴみたいに努力してないから
なのかな、と思えば、そりゃ仕方ないな、とも思います。
同じだけ練習して同じように弾けないんなら、それはもう才能の差
でしょうが、そもそも同じだけの練習・努力をしていないし・・・。

まぁ、僕は僕なりに、今現在置かれた環境の中で、「現状のレベルは
過去の努力の結果である」と認めたうえで、「努力は裏切らない。
努力した分だけ成長できる」「世界レベルの実力の陰には、必ず
世界レベルの努力がある」と信じて、これからもできる限りの努力をして、
少しでも自分の技能を磨いていきたいな、と思います。

もっとも、チャゴのようなスピードには一生到達できないとは思いますが
せめてルカサーの速弾きぐらいには到達したいなぁ、と・・・。

何か、最後は、いい子ちゃんぶったようなこと書きましたが(爆)
そんなことを、オリンピック閉幕に際して考えてみました。

うーん、この話、オチのつけ方がよく分かりません(爆)

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3 コメント

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速く弾く ()
2008-08-23 22:27:54
速弾き大好きです(^^;

ただ、自分の限界スピードにはとっくに見えてるので
色々なフレーズ、展開、理論等々で色を付けてる感じです。

有る意味チャゴみたいなスピードって誰でも身に付くとは
思えないし、その点では凄いと思います。

が、実際聴くかどうかは別ですけどね(^^;

返信する
なるほど、深いですね。 ()
2008-08-25 21:52:23

今日のスポーツは複雑な利害関係があるので、
なんとも言えませんが、それらの努力自体は、崇高なものだと私は思います。

森博嗣さんを愛読されているように感じました。
返信する
Faster! Faster! (Co-hey)
2008-08-25 23:47:08
◆和さん

我々の世代ですと(爆)、かつてインペリテリが登場したとき、
それまでのインギーとかの「速弾き」を更に1段階上の
レベルでブッちぎった感があったように思いますが、
チャゴはそのインペリテリも更に2段階ぐらい上ぐらいで
ブッちぎった感がありますよね・・・。

フレーズ構成、ニュアンス、表現力・・・
勿論、そういう要素が音楽的には大事ですし、
そういう要素を高次元でバランス良く持っているギタリストの
素晴らしさは誰しもが理解できるところだと思います。
ラリー・カールトン、ロベン・フォード、SRV、
エリック・ジョンソン・・・・あるいはジミヘン、クラプトン、etc.
それらのギタリストをチャゴと同次元で比較するのは
それもまた的外れですよね。

なので、結局は人それぞれ、何を求めるか、だと
思うのですが、僕は幾つになっても、「より速く弾く」
という要素に心を奪われがちです・・・。

まぁ、いくら速弾きが好きだとか言ってても、
フランセスコ・ファレリのCDを相変わらず
2曲以上連続して聴けない僕がいるわけですが(爆)

◆寅さん

おっしゃるように、努力自体は素晴らしいものですよね。
ホント、チャゴだけでなくても、世界レベルのギタリストが
それまでに積み重ねた努力の重さを想像するだけで
敬服してしまう、というところがあります。

森博嗣は・・・「全てがFになる」しか読んだことありません。
いや、あまりに著作が多過ぎて、次にどれを読めば
良いのか分からないからなのですが(爆)
宜しければ「Fになる」の次に読むべきお薦め作品を
お教えください~!
返信する

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