ROCK O' MOTIVE blog

Co-heyによるギター話、CDレビュー、その他雑記・雑感等

Electric Outlet 「ON!」

2007-04-25 00:14:09 | Music Review
ドイツの(と言うより「ヨーロッパの」と言った方が良いのかも)
グループ(と言うかプロジェクト?)、Electric Outletのアルバムです。

唐突ですが、僕が昔やってた某ロック・フュージョン・バンドでは、
「ロック・フュージョンはかくあるべし」みたいな理想として
以下のような点を掲げていました。
・・・と言っても、メンバーにはそんなこと一言も言わずに
ただ僕が個人的に心の中で勝手に掲げてただけでしたが(爆)。

(1)楽曲構成はシンプルで良い。無理に複雑化する必要無し。
 → イントロ、テーマ、ブリッジぐらいあれば、とりあえず
   楽曲としての形にはなりますよね。
   下手にAメロ、Bメロ、Cメロ、Dメロ、Eメロ・・・とか
   作り込んで行くと、作るのも演奏するのも聴くのも大変ですよね。
   (とは言え、作曲は表現手法なので、まぁ決してそういう作風を
    否定するものではないのですが。)
   ロック・フュージョンの醍醐味は、各パートのソロ部分だったり
   するわけで、曲構成自体をそんなに複雑化する必要はなく、
   ソロが弾きやすいシンプルな進行で良いのではないでしょうか。
   僕的には、いきなり「この曲セッションしよう!」と言われて
   コード譜と音源を渡されて、譜面見ながら音源1~2回聴けば
   すぐ対応できるぐらいの構成で良いと思っています。
   (例えばハービー・ハンコックの「Cantaloup Island」みたいに。)

(2)リフはシンプルかつカッコ良いものであるべし。
 → ペンタトニックスケールには、まだまだ無限の可能性がある!
   ヘンにディミニッシュとか難解なスケールとか多用しなくても
   ペンタとリズムパターンを駆使すれば、カッコ良いリフは
   まだまだ十分生み出せる!

(3)多少はロック以外の要素も入れるべし。
 → ロックの要素だけだとやっぱり楽曲やプレイに幅が出ないから、
   多少はジャズ・フュージョンやファンク等、他のジャンルの
   要素もあった方が良い。

(4)でも、やっぱりロックの熱いスピリットは忘れるべからず!
 → 4ビートのコンボジャズなんて老人になってからでもできる!
   やっぱ熱さは忘れちゃいけない!
   リフはもとより、ソロパートでもガンガン歪ませて、
   バリバリ弾き倒すべし!

(5)メンバー全員が同等のテクニックであるべし。
 → しかもできるだけハイレベルであること。
   上記(3)や(4)の要素を実現するには、メンバーがみんな
   いろんなアイデアの引き出しと、それを実現するテクニックを
   兼ね備えていることが肝心。
   そういうメンバー同士の掛け合いが化学反応を起こして
   バンドとしてのレベルをより引き上げることになる。

・・・とまぁ、そんなことを思いながらバンドやってたら
続かなくて今や無期活動停止中なわけですが(爆)、
そんな僕の理想を全て実現したバンドがここにありました!
・・・という宣伝文句につながるわけですよ、ここでやっと(笑)。

イヤ、もう、1曲目から超カッコ良いです。(試聴してみて下さい!)
2曲目も超ーッ、カッコ良いです。(試聴してみて下さいヨ!!)
他の曲も総じて良い出来です。(試聴してみて下さいったら!!!)
各パートのソロがあるので、1曲あたりの長さが結構長いですが、
でも、全然退屈しません。
「あれ?この曲、8分もあったの?」みたいな感じですね。

ギタリストは、Errorheadの通り名(?)で知られるMarcus Demlです。
・・・と言ってもほとんど知られてないと思いますが(笑)。
タッピングとかスウィープとか使ってピロピロ弾くタイプではなく、
割とストレートな速弾きだったりしますが、流麗さと熱さが同居した、
非常に良い感じのプレイを展開しています。
参考まで、Errorheadのプレイはここで観れます。

古くはSteve Lukatherの「Baked Potato Super Live!」アルバムとか
同じくLukatherのLos Lobotomys、あるいは最近だとCosmosquadなどの
熱いロック・フュージョンがお好きな方には超オススメだと思います。
そういえば、ErrorheadのプレイはLukatherやJeff Kollmanに通じるものが
あるかも知れませんね・・・。

発売レーベルがLion Musicなので、国内のHMVAmazonでも買えます。
(僕はCD BABYで買いましたが)

僕の耳が正しければ、1曲目や5曲目で、例の大ヒットTVドラマシリーズ
「24 - twenty four -」の音をモロにサンプリングしてたりするので、
ひょっとしたらFOX TVに訴えられてしまうかも知れません。(多分無許可)
そうなると発売中止ですので、是非そうなる前に(笑)買いましょう!
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Jose De Castro 「Conversation」

2007-04-19 08:39:22 | Music Review
スペインのギタリスト、Jose De Castroの3rdアルバムです。
Guitar 9で試聴したところ、結構良さ気だったので買ってみました。

音的には、ギターインスト系にありがちな(?)ハモリとかを
多重録音して作り込んだような感じではなく、3ピースバンドでの
ライブでの再現を前提にしたような(つまり、3人いれば形になるような
リフやメロディ部分などである、ということ)シンプルな構成ですが、
楽曲・メロディそのものが結構良いので、一聴した際の派手さは
ないけど、聴けば聴くほど味が出る、という感じですかね。

楽曲的には、どことなくBrett Garsedのアルバムをイメージしました。
ジャズ・フュージョンの香りのする、ブルージーロックインスト、
みたいな感じですかね。
Guitar 9の紹介文ではMichael Lee Firkinsのデビューアルバム路線、
みたいなことを書いてあって、確かにそういう雰囲気もあるのですが、
MLFみたいな派手なテクニックではないから、やっぱり誰に似てるかと
敢えて言えば、Brettですかね~。
特に4曲目なんて「これってBrettの曲のカバーじゃないの?
あれ?違うの?でもメロディとかかなりクリソツだよなぁ・・・」と
思ったりもしました(笑)

テクニック的な意味でもBrettみたいと言いますか、もっぱら
きっちりメロディを弾いたり、ソロも感情表現重視で弾いたりする
ことに徹しているけど、でも、いざとなったら必殺テクが炸裂しまっせ!
みたいな感じといいますか、「ホントはピロピロ弾けるんだけど、
楽曲優先で敢えて弾かない」みたいな印象ですね。
リフとか一聴しただけで「あ、この人、上手い!」と思いましたもん。
フレーズがすごく安定してるんですよね~。

まぁ、パッと聴いただけで「スゲー!」って思うようなアルバム
というよりは、聴き込むタイプのアルバムだと思いますので、
これを目当てにわざわざ買え!とまでは薦めませんが、でも、
何か他のアルバムを買う際についでに買っても、全然後悔はしないかな、
と思いますので、そのぐらいの感じでお薦めしときますね。(笑)

とは言いつつも、個人的には結構お気に入りのアルバムです。
もし自分が今バンドとかやってたら、1曲目とかはコピーして
演奏してみたいというぐらいに気に入ってます、ハイ。
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ガーーーーーーーーン!

2007-04-14 14:45:24 | ライブ
・・・ズンローゼズ!

というわけで、今日予定されてたガンズ来日公演、
先日、直前になって突然延期が発表されたわけですが。

せっかくBumblefoot(Ron Thal)の変態ギターが
この目で観れる日が来たーッ!と期待していたのに・・・

っていうか「延期」って言ってますが、ホントに
振り替え公演できんのかしら・・・
怪しいもんですな。

ベーシストの捻挫なんて絶対嘘に決まってる!という方に3000点。
スーパーひとし君を賭けてもOK。

以上、不満というか愚痴でした。
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Martone 「Martone」DVD

2007-04-11 01:21:09 | Music Review
下で紹介したMartoneのライブDVDです。
時期的には2005年のライブを収録したもので、ちょうど前作アルバム
「A Demon's Dream」発売(2004年?)の後ということで、そのアルバム
からの楽曲の比重がやや多いかな、という感じですね。
(勿論、前作や新作の曲も入っていますが。)

で、結構ワクワクしながら観たのですが、超気に入ってしまいました。
僕が大好きな「B52」「Big Church」等のへヴィ系楽曲も入ってるし
ギタープレイも、スタジオ録音を忠実に再現しています。
DVDということで、あの変態的なフレーズも、大体どういう運指で
弾いてるか、とかちゃんと映像で観れて、ファンとしては満足です。
ただし、どうやって弾いてるかが分かったからと言って
自分ではコピーできるテクニックがないわけですが(爆)。

それにしても、このDVDを観てて思ったのが、Dave Martoneは
ギタリストとしても評価が高いですが、むしろ評価すべきは
コンポーザーとしての側面かな、と。
これだけ個性的で、なおかつ時にメロディアス、時にヘヴィで
カッコいい曲を書ける才能は、素直にうらやましいな、と。
確かにピロピロ弾いたりもしますが、テクニックひけらかしとか
手癖で弾いてるのではなく、あくまでその楽曲にとって必要だから
弾いてる、という意識なんだろうなー、と今回改めて感じました。

おまけ映像で、自宅地下スタジオでのリハーサル風景とか、
詳しい機材紹介とかも観れます。(字幕がなくても、ギタリスト
なら、何言ってるかぐらいは分かると思います)
あのヘヴィな音が、Boogieとかではなく実はVOXのプログラムアンプである、
という事実も今回初めて知りました(笑)。

あと、ベース、ドラムもそれぞれ技巧派ですし、それぞれの
機材紹介もあったりしますので、ベーシストやドラマーの方が
観ても十分楽しめる内容だと思います。

「A Demon's Dream」が好きだった方には「買い」なDVDです!
でも、Guitar 9のサイトでしか今のところ入手できないかも・・・。
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DR. MASTERMIND 「DR. MASTERMIND (+ Captured Alive)」

2007-04-07 17:21:05 | Music Review
まず、先日お亡くなりになった成毛滋氏のご冥福を祈りつつ・・・

その成毛さんがパーソナリティを務めていた伝説のラジオ番組
「PURPLE EXPRESS」で、インギーやポール・ギルバート、
ヴィニー・ムーア等の有名ギタリストと共に結構フィーチャーされて
紹介されていたのが、このDR. MASTERMINDのギタリスト、
カート・ジェイムス(Kurt James)でした。

インギーやポールのアルバムは次々にリリースされるのに、
カートの音源はDR. MASTERMINDの輸入盤ぐらいしか無く、しかも
当時は田舎にいたのでDR. MASTERMINDの音源が手に入らず、
そのうちカートもシーンから消えてしまったので、僕の中でも
「伝説のギタリスト」的な存在だったのですが、先日、このアルバムが
再発されているのをCD BABYで発見して、即買いしてしまいました。

試聴音源を聞いていただくと分かると思いますが、全体的な印象は
例えて言えば「インギーが加入したACCEPT」みたいな感じでしょうか(笑)。
疾走感のあるパワーメタル(ドラムはあのディーン・カストロノヴォ)
の上でダミ声のVocal、そして流麗なネオクラ系速弾きギター、って感じで
いやー、80年代メタル全盛期に青春を過ごした世代にはツボにハマりますね~。

まぁ、音質的にも80年代だし、今回の再発に際して追加されたボーナス
トラック(ライブ音源)は、ホントにライブをそのままラジカセか何かで
録音しただけじゃないの?的なサイテーな音質ですが(このボートラ、
要らないと思う・・・)、やっと「伝説」をちゃんと自分の耳で聴けて
非常に大満足でした。

このアルバム、探してた方も多いかと思いますが、この機会に是非どうぞ!

ちなみに、ここでカートのインタビューが載ってますので、彼の経歴とか
詳しく知りたい方は、英語ですけど頑張って読んでみて下さい(笑)。
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Martone 「When The Aliens Come」

2007-04-02 23:28:21 | Music Review
カナダのギタリスト:Dave Martone率いるバンド、Martoneの最新アルバムです。
前作「A Demon's Dream」、前々作「Zone」共にお気に入りだったので
この最新作も、勿論、発売後即購入しました。

どこかのレビューで外人ファンが「前作が最高傑作だと思っていたけど、
今作では更に上を行った!」みたいなことを書いてたので、結構期待して
買ってみたのですが、正直、そこまで言い切るほどでもないかな~、
と思いました(笑)。

人によってはこの新作の方が好きな人もいるでしょうが、僕個人としては
敢えてどちらかと問われれば、前作の方が好きですかね・・・。

まぁ新作が悪いわけではないので、買って損したとかは全然思わないのですが。
でも、Martoneを全く聴いたことがない人に「最初にどれ買えばいい?」と
訊かれたら、僕なら前作「A Demon's Dream」を薦めるかな、と。

まぁそれはそれとして、楽曲的にはいつものMartoneと言いますか、
へヴィな曲、エスニックな曲、いろいろ取り混ぜた上で、その上で
時にピロピロ、時にヘンテコなメロディのギターが乗っかる、
という感じですね。

ファンには安心して買える内容ですかね。
初めての方には手放しでお薦めはできませんが・・・。
Guitar 9CD BABYなどの海外サイトでも購入できますが、
日本のHMVでも通販で買えるみたいですし、また、そういうサイトでは
試聴もできますから、ご購入前に試聴されることをお勧めします。
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